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有川浩のサイン本で戦う本屋さん

通称「戦う本屋さん」とぼくとは、いつも静かな決闘の時を迎えているのです。
それはいつでも命がけのサイン本を巡る戦いごと。
お店というバトルフィールドでは、いつでもぼくと本屋さんの静かな戦いが繰り広げられているのですよ。

このお店の攻撃方法は、これまでにも様々なパターンが編み出されてきたのですね。
もうビックリするぐらい思いがけない攻撃なんですよ。
例えば、あるときは平積みの真ん中あたりにサイン本を隠していたことがありました。
(しかし平積みを横から覗いてシュリンクを発見)
平積みされている有川浩『植物図鑑』のなかにサイン本が

またあるときは、平台の普通本のなかにさりげなくサイン本を紛れ込ませていたこともありました。
(ウォーリーを探すよりも見つけやすいかも)
キミには最後のサイン本が見えるか!?

またあるときは、横から覗き込んでもシュリンクがはみ出していないサイン本があったこともありました。
さすがにこのときはこのサイン本には気付かなかったのですが、別のサイン本を取り出そうとして、その存在が明らかになったのですね。
平積みされた三浦しをん『星間商事株式会社社史編纂室』、このなかにもサイン本が

このように、このお店とぼくとは、もうこれまで幾度となく様々なスタイルでの戦いを続けてきたんです。
そんな今日のこと、いつものように会社帰りに立ち寄ったときのことでした。

……あれ?
なぜかこれだけ裏返しの有川浩『キケン』

なぜか有川浩の新刊『キケン』だけが、平台に裏返しで置かれてあるのですよ。
もしかして……と手に取ってみると、おおう。
そうなんです、そうなんです、そうなんですよ。今回はこの本がサイン本だったのです!
表返してみると、表紙の下部、帯部分に「サイン本」と、いういつもの紙片が挟まれてあるのですよ!
うーん、なるほど。今回はそうくるか。

これが、例えば裏返しに置かれてあるのがこれ1冊きりであれば、「手に取ったお客さんが戻すとき、間違えて裏返しにしちゃったのかな」と思えるのですが、いえいえ。
この下にある数冊のサイン本、すべてが裏返しに置かれてあったのですね。
ということは、やっぱりこれは絶対、確信的に行われていますね。

このように、忘れた頃にあの手この手と様々な絡み手で戦いを挑んでくる会社近所の本屋さん。
果たして次回はどのような技で攻めてくるのでしょうか……。

ひょっとしたら、これまでにも実は戦いを挑まれてきていたけど、ぼく自身がまったく気付かずスルーしてしまっていた可能性さえ、考えられるんですよね。
ああ、しまったー! そう考えると、ぼくってなんてもったいないことをしてしまったんだろう……ってちょっと悔しい思いを感じます……。

Twitterで知る万城目学『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』サイン本情報

夕方、ボケーとTwitterのタイムラインを眺めているときのこと。
筑摩書房の1件の書き込みが目に入りました。

サイン本@丸の内
雨が止んで良かった!
5:43pm, Jan 28 from Tweetie

この書き込みとともに添付されている写真は……おお。
買い物カゴいっぱいに入れられ、“サイン本”のタグが付けらてた万城目学『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』ではないですか。
筑摩書房の書き込みを遡って見ていくと、どうやら今日、万城目学が営業担当者とともに都内の書店を回っているようなのですね。

そんな訳で会社帰り。
早速立ち寄らせてもらいましたよ、丸善丸の内本店。

ああ、そういえば丸の内にはもう1件、丸ビルの中に青山ブックセンターがありますね。
「@丸の内」だとそちらのお店の可能性もあるのですが……いえいえ、サイン本営業まわりだったら、きっと丸善でしょう。
そんなヤマカンで丸善に行くと……ありましたありました。
文芸コーナーの平台に、ドカンとサイン本が積み上げられています。
早速1冊手にとりレジへゴウ。

レジを担当してくれたのは、ワオ!
雑誌の書評や文庫の解説などでおなじみのカリスマ書店員、上村祐子さんじゃありませんか。 ヤバイのです、ヤバイ。
わざわざそんな方がぼくごときのためにレジなんて……ああ、そんなことして頂いていいのでしょうか。
ぼくの表情はなんとかポーカーフェイスを保っているものの、内心ではもうドッキドキ。
鼻血がブーと噴き出してしまいそうなぐらいに大興奮、ぶっ倒れそうになってしまっているのです。

そんな状況を知ってか知らずか、万城目学のサイン本を受け取った上村さん、ニッコリと笑い掛けてくれながら「先ほど、お店にいらっしゃったんですよー」。
もう完全に不意をつかれた笑顔の攻撃に、ぼくのポーカーフェイスの顔面は崩壊寸前ですって。
それでもなんとか「お店に来られているって、筑摩書房のTwitterで見たんですよー」とクールに答えようとして……待てよ。
「Twitter」って、市民権を得ている言葉なんでしょうか。
下手したら、これ、「ツイッター」じゃなくて「ツイスター」に聞こえてしまわないのでしょうか。
そして、「え、ナニ、この人、ヤダ。私とツイスターゲームをやりたいのかしら? うわ、キショイ!」なんて誤解されはしないでしょうか。
もしそんな誤解なんてされてしまおうものなら……嗚呼、ぼくはもう本屋さんウォッチャーとして出入り禁止を宣告されたも同然なんですよ。
いけません、それだけは決してあってはなりません。
しかしTwitterでなかったら、いったい何といえばいいのでしょうか……。
で、思わず出てしまった言葉が、

「筑摩書房のホームページ見たんですよ」

ぐああ! もう死にたい!
言うに事欠いて何を言っちゃっってるんでしょうか、ぼく。
いったいどこの世界に、1時間前のことをわざわざホームページにアップしているというのでしょうか……ウソ丸出しじゃないですか。
カッコ悪い……恥ずかしい……。
しかしそれでもさすが、笑顔を忘れない上村さん、ニッコリと微笑みながら「ありがとうございました」。

イヤ、まあ、そう言ってもらえると、それはそれで良かったのですが(内心で「???」と思われていたとしても)、しかし、いったい、何といえばよかったのか……。
やっぱりTwitterでよかったのかな……とずーっとクヨクヨしてしまっています。

そんな甘酸っぱい思いとともに購入した万城目学の『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』、サイン本がこちら。
サイン入りの万城目学の『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』

初野晴『初恋ソムリエ』はやっぱり表紙と帯で損をする

「青春ミステリ」という表紙と帯に、危うく読み飛ばしてしまうところだった初野晴の『退出ゲーム』。

そのシリーズ続篇が、『初恋ソムリエ』として帰ってきましたよ!
そろそろ発売されている頃だと、先週金曜日、会社帰りに丸善の丸の内本店に立ち寄ってきました。
2階のミステリ書籍のコーナーを覗いてみたのですが……ありません。
平台にも棚にも、初野晴の新刊として『初恋ソムリエ』が並ばず、出ていないのですね。
まだ入荷されていないのかなぁ……と『初恋ソムリエ』は探すことを諦め、他にも何かおもしろそうな本はないかなと、店のなかを歩きまわっていたのです。

すると……あれ? あった、あった、ありましたよ!
『初恋ソムリエ』がちゃんと平台にドッサリと積みあげられているではありませんか。
文芸書の女性作家コーナーに山積みの初野晴『初恋ソムリエ』

ところがこれ、この本が積み上げられてあるのはミステリ書籍コーナーではなく、文芸書コーナーなんですよね。
しかも、そのまわりに置かれてある本を見てもらえば判るかと思いますが(角田光代、本谷有希子、山崎ナオコーラ、原田マハ……)、ここって「女性作家のコーナー」なんですよ……。
いや、そりゃまあ確かにこの表紙と帯のデザインだと、「女性作家のイメージ」という感じがしますけどね……。
女性作家の作品といってもいいデザインの初野晴『初恋ソムリエ』

でも著者近影をみたら、初野晴って紛うことなき男性作家なんですけどねー。
ぼく、間違えてませんよね?
心配になってきたので、念のため「初野晴」をキーワードにGoogleイメージ検索をしてみました。
すると……えっと……

どなたなのでしょうか、この方……?
「初野晴」で検索すると表示された方

丸善の担当者の方、Google画像検索で表示されたこの方を見て「ああ、初野晴って女性なんだ」と判断されたのでしょうか。
いや、まさか……。

しかし初野晴って、表紙デザインと帯に縁がないですよね。
前作の『退出ゲーム』だって収載されたどのエピソードも、緻密に組みあげられたロジックの美しさに「本格ミステリ」としての傑作を感じさせられるほどの作品なんですよ。
なのに害のない表紙デザインやあまり引き込まれない帯の推薦コメントに、単なる「ラノベ感覚の青春ミステリ」という雰囲気しか感じられなかったのですね。
講談社ノベルスから出た『1/2の騎士』だって、あのデザインで内容が本格ミステリだなんて思えませんって。
どんなファンタジーものだと思っていたんですね。
それだけにどちらの作品も、肝心の読者層にアピールが届いていないのではないかと、思ってしまうのです。

今回の『初恋ソムリエ』なんて、ついに「ミステリ」というジャンルからも外れて文芸書扱いとなり、さらには作者が女性とまで思われてしまったなんて……嗚呼。
角川書店さん、このデザインでは販売戦略がかなり明後日の方角を向いてしまってもったいないことになっているのではないですか……などと、余計な心配をしてしまうのです。

これまでにも有川浩柴田よしき桜庭一樹が男性作家と間違われているのを見てきましたが、「男性作家を女性と間違える」というケースは初めて見たかもしれません。
(デビュー当時の北村薫の場合、覆面作家だったから仕方ないですよね)

ちなみにこの『初恋ソムリエ』は、丁寧にも女性作家コーナーの棚にも1冊、ちゃんと挿されてあります。
やっぱりこれ、素で間違えているっぽいですよね。
素で初野晴を女性作家と間違えているっぽい

“素で間違えている丸善”といえば、以前にも芥川賞作家の磯崎憲一郎の“崎”の字を間違えたままずっと、POPを張り出していたこともありました。
うーん、いろんな意味で大丈夫なのでしょうか、丸善丸の内本店……。
まさかジュンク堂と合併するということで社内が大揺れに揺れていて、「作家の字体とか、男性とか女性とか、そんなこと知らねぇよ! こっちはそれどころじゃないんだ!」となってしまっているとか。
いや、まさかそんなことではないですよね……?
(ゲスの勘ぐり)

わいせつ図画販売容疑で逮捕されました

すみませーん。
タイトルの“図画”は、なぜかATOKでは「とが」で変換できません。
仕方ないなあーと、“としょ”で変換してしまっていました。
どうして“としょ”としてしまったのか、自分でも判りません。
そんな訳でこっそりタイトル修正済みです……。


さっき、エネーチケーのニュースを見ていたら、「書店の売り上げだけでは苦しかった」という理由で、無修正DVDを販売していた古本屋さんの店長が逮捕されたと流れてきたんです。

あららら。
やっぱり今って、活字離れとか出版不況とか言われてますよねえ。
それが理由で逮捕される関係者っていうのも、本屋さん好きとしては何だかなあも……と、ついつい用事をしている手を止めて、ニュースに見入ってしまっていたのです。

すると……あれ?
この逮捕された店長が経営している古本屋さん、つい数日前にAmazonマーケットプレイスで絶版文庫を2冊注文したところと同じ名前なんですよ。
この注文したお店は、Amazon出品者としてはかなり珍しく良心的だったので、印象に残っているんですね。

Amazonマーケットプレイスって、注文したら「出品価格」に加えて一律送料として350円が自動的に掛かるようになっているのですね。
つまり、同じ店舗で複数購入した場合、送料が自動的にその数だけドンドンと加算されていってしまうのです。
今回は注文数が2冊ということで700円が加算されたのですが、幸いにして出品価格そのものが安かったので、合計料金は想定の範囲内で、まあいいか、と思っていたのです。
ところが、このお店はわざわざ「返金手続きをしました」とメールでお知らせを送ってきてくれたのですよ。

その返金連絡のメールを見直してみたら……嗚呼。
送信者の店長の名前が、さっきニュースで流れた名前とまったく一緒だったのでした。
店長さん、まさかこんな形であなたのお顔を拝見できるとは思ってもみませんでした……。

ひょっとしたら、今日、警察がこの古本屋さんを家宅捜索なんかしていたのでしょうね。
当然、お店のPCも「顧客情報があるんだろ」とその中身をチェックしているはずなので、ぼくの名前もピックアップされていたに違いありません。
うわおう!
ぼくの与り知らないところで、ぼくの知らないうちに警察がぼくの名前をマークしているかもしれないのですよ!
そう考えると、なんだか、こう、変にエキサイティングな気持ちになっちゃいますね!

ちなみに本は、すぐ発送してくれたようで、昨日無事に届いたばかりだったのでした。
これがもし、ぼくの注文するのが数日遅かったり、逆に警察の動きが数日早かったら、発送どころの騒ぎではなく、ぼくも本の受け取りができなかった可能性が高いのですね。
うわー、あぶないところだったんだー。

あ。
でも、今でもAmazonではこのお店の出品物が残っているんじゃないかなあ……大丈夫なのかしらん。
もし注文があっても、例えば他に店員さんがいれば作業できると思うのですが、どうもニュース映像を見た限りでは、このお店、店長さんが逮捕されて完全に閉じられた状態の様子。
作業する店員さんもいないようなんですね。
だからこそ、余計に心配。

ちなみに! ぼくが購入した絶版文庫2冊って、別にエロ系じゃないですよ。
全然エロくないですよ。
いや、ホントに。
そもそも、買ったのはDVDではなくって文庫本なんです!
だから江戸川乱歩の時代と違って、そんな「無修正」なんて出しようがないんですって!
買ったのは桜庭一樹の富士見ミステリー文庫2冊

(芥川賞作家なのに)素で間違えられているっぽい

とある本屋さんに行くと、おおう。
先日の芥川賞を受賞した(←第141回受賞作というより、もっといい言い方はないののでしょうか。2009年度上期受賞とか)磯崎憲一郎『終の住処』の単行本がサイン入りで平台にひっそりと積み上げられていました。
ひっそりと積み上げられていた芥川賞受賞作品のサイン本

……ひっそり。
ええぇぇぇ、いいんですか、そのひっそりぶり。
仮にも、「芥川賞」といえば、ニッポンにおけるブンゲイ界での最高峰なんだから(たぶん)、もっと、こう、堂々ときらびやかに「サイン本入荷しました!」「数に限りがあります!!」「お早めに!!!」とか、ビックリマーク付きで告知されていてもいいと思うのですよ。
なのに……ひっそりしているんですよね。

ちょうど今日は、受賞作品が掲載されている文藝春秋も発売日で、本屋さんの入口では特設ブースまで設けて、「文藝春秋、いかがっすかー!」「芥川受賞作、一挙掲載の文藝春秋、いかがっすかー!」などと、そりゃもう何人ものニイチャンたちが声を枯らしての販売を繰り広げているのですから、それに比べて単行本はひっそり、としているように感じたに違いありません。

そもそも、POPもこれ、かなり地味なんですよね。
「芥川賞受賞」という栄誉をまったく感じさせないこの地味さ
なんというか、仮にもニッポンのブンゲイ界の最高峰たる(しつこい)芥川賞を受賞したというのに、その栄誉も、名誉も、微塵にすら感じさせないほどの地味さなんですよ。
しかも……

単行本は7/24頃新潮社より刊行予定です。全文掲載される『文藝春秋 9月号』は8/10発売予定です。ご予約は、レジカウンターまたはインフォメーションカウンターにて承ります。

……って、うぉぉぉい!
もう単行本はこうしてとっくに平台に並んでいるし、文藝春秋は店の入口の特設ブースで声を枯らして販売しているし。
これ、芥川賞受賞したその日に作成したまんまのPOPじゃないですか!

きっと今回、芥川賞受賞をしたこの作者は、本屋さんにとっても晴天の霹靂で、「え? 誰? この人、いったいこれ、誰?」と、パニック状態に陥ってしまうほどのダークホースだったのでしょう。
まったく情報もなく、「いったいPOPに何を書いたらいいの?」という戸惑い、困惑、etc……。
しかし次の日にはもう「芥川賞受賞作品は!?」と目の色を変えたミーハー客どもが押し寄せてくるのは目に見えています。
そんななかで「えーい、もうなんだかよく判らん作家だけど、客につるし上げ食うよりましだぜ」などと、精神的に後ろ向きのままで書いてしまったのでしょう、このPOPは。
そういった背景が、そのままにじみ出てしまって、このような地味さとなって表れてしまったに違いありません。

しかもこのPOPでの、この後ろ向きさ加減は、作者名まで思いっきり間違ってしまっていますよ。
POPでは、作者名の漢字を間違えちゃいました
Oh~、母さん、ボク、やっちゃったよ……。

確かにインターネット世界では、文字化けしてしまうので「磯憲一郎」と記さざるを得ないと思うのですが、印刷では文字化け関係ないですからね……(ちゃんとこの字はフォントにもあるはずですし)。
なので、きっと、本屋さんでは受賞作家の名前を聞いて、「磯憲一郎? 誰、それ、いったい何者?」と必死でインターネットのみで調べた結果なんだろう……と思うのです。

以上、このPOPの恐るべき地味さと、著者名の漢字変換ミスからの推定ごっこなのでした。

そういえば、高村薫の「高」の字も、いわゆる“ハシゴだか”ですよね。
これって、やっぱりPOPに書くときはちゃんと“ハシゴだか”にするのでしょうか。
綾辻行人の「辻」は、最近のWindows フォント(メイリオなど)ではちゃんと“二点しんにょう”になりますから、これは問題なくPOPに反映できますよね!
……たぶん。
(その前に、POPを書くほど出版作品が出てな……(略))

ビニールにくるまれた三浦しをんを横から眺める

いつもの本屋さんで、いつものように、「何かおもしろそうな本は出てないかなー」などと、平台に積み上げられた新刊を眺めてまわっていたのです。
すると文芸コーナー、三浦しをんの新刊『星間商事株式会社社史編纂室』で、体内レーダーが“ビクンビクン”と激しく反応したんです(← なんかイヤラシイ……)。
しかし、平積みされた『星間商事株式会社社史編纂室』には、何の反応すべき点はないんですね。
平積みされた三浦しをんの新刊『星間商事株式会社社史編纂室』

いや、おもしろくなさそうという意味ではありません。
それどころか、冒頭の章、主人公の腐女子っぷりなところから三浦しをん節が全開で、これがまたメチャクチャおもしろそうなんです。
しかし、この“ビクンビクン”というイヤラシイ反応は、そういった方面へのレーダーではないのです。

これはいったいどういうことなのか……と、例によって平積みを「上から」ではなく、「横から」眺めてみました。
すると……おお、これだ!
真ん中あたりに1冊だけシュリンクの掛かった本が

上から5冊ほどは通常の本だったのですが、真ん中あたりに1冊だけシュリンクが掛けられた本があるのですよ!
どうやら、ぼくの体内レーダーはここに向かって“ビクンビクン”とイヤラシイ反応をしたに違いないのです!
そんな訳で、こんな真ん中に埋もれてしまっていたら、いくらファンでも気が付かないんじゃないの?と、余計なお世話でサルベージしてみました。
すると……、なんということでしょうか!

確かに、シュリンクされていた本はサイン本だったのです。
しかしサルベージしてみて、あらビックリ、サイン本の下からさらにもう1冊、サイン本が出てきたのですよ!
つまり、シュリンクが見えていなかったサイン本もあったということなんです。
そうもこの本、シュリンクが本の底(地の部分)まではみ出していないため、横から覗いただけでは気が付かなかったようなのでした。
下側のサイン本はシュリンクがはみ出ていません

そうなんですよ!
これまで、ぼくがずっと声高らかに述べてきた「本屋さんで平積みの本は、上からではなく横から眺めよう」という主張が崩壊してしまったのです。
横から眺めても、そこにサイン本があるって気が付かないことだってあるのです。
ああ、これまで何冊の本をこれで見逃してきてしまったことか……。

というわけで、ぼくの目からウロコを落としてくれた三浦しをんの新刊『星間商事株式会社社史編纂室』のサイン本は、確かに2冊とも、余計なお世話でこっそりサルベージいたしておきました。
サイン本は2冊も埋もれていたのでした

やっぱりカモフラージュの有川浩と、残り少ない森見登美彦のサイン本

カモフラージュされていたとはいえ、金曜日にあれだけあった有川浩の新刊『植物図鑑』のサイン本は、残り1冊となっていたんですよ。
週末と今日で、ほとんど売れてしまったのでしょうねえ。
恐るべし、有川浩人気。
そんな貴重な残り1冊が、これまたカモフラージュされているかのように置かれています。
パッと見では、ここにサイン本(しかも最後の1冊)があると気付かないかもしれません……。
キミには最後のサイン本が見えるか!?
かのブラウン神父も言ってますね。
「石を隠すには砂浜に、葉を隠すには森の中に、死体を隠すには●●●●●に、サイン本を隠すには平積みの中に」って(最後のは確実に言ってません)。

森見登美彦の新刊『宵山万華鏡』もサイン本が平台に積まれてあったのですが、こちらも残り3冊でした。
(相変らず、平積みを横から覗きこんでいるぼく)
金曜日には確かにありませんでしたよ。
ということは、金曜日に入荷して土日に店に出したらあっという間に売れてしまったと言うことなんでしょうか。
それとも最初から配本割り当てが少なかったのか、あるいはお店の方で売る自信がなかったから遠慮したのか……(いや、今や爆発的人気作家の森見登美彦ですから、“遠慮”だけはないでしょう)。
とすると「土日であっという間に売れた」か「もともと配本が少なかったか」のどちらかですね。
恐るべし、森見登美彦人気。
残り3冊となっていた森見登美彦の新刊『宵山万華鏡』のサイン本

会社を出たところで通りの向こうを見ると、ビルに夕陽がキレイに映りこんでいました。
会社帰りに見た夕景
「おお、キレイな光景だ」とチラ見で通り過ぎてから……「ん?」。
いやいや、こんなキレイな景色を素通りしちゃイカンでしょうとまた引き返しですよ。
急に立ち止まってUターンしたものだから、後ろを歩いていた通行人のオジサンが「ウォッ!」と叫んでしまったぐらい驚かせてしまいました。
クルマだったら重大事故を引き起こしていたところですね。
どうもスミマセン……。
しかも有川浩も森見登美彦もまったく関係ない話で、さらにスミマセン……。

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