フト何気なく、作家につけられた(あるいは自ら名乗っている)愛称について考えてみたんです。
有名な作家の愛称といえば、
- ヘミングウェイ:パパ
- 畑正憲:ムツゴロウ
- 遠藤周作:孤狸庵
- 北杜夫:どくとるマンボウ
あたりでしょうか。
彼らクラスともなると、愛称だけでも十分会話が成り立つほどによく知られていると思うのですね。
それよりもう少し範囲は狭くなるものの、例えばファン同士であれば通じる愛称というものもありますよね。
- 綾辻行人:あーや
- 法月綸太郎:のりりん
- 島田荘司:シマソウ
- 鮎川哲也:鮎哲
- 殊能将之:殊能タン
といったところでしょうか。
いや、なぜそんなことを考えたのかというと、倉阪鬼一郎なんですよ、倉阪鬼一郎。
彼の場合は、そのおどろおどろしい作風にも関わらず、愛称がクラニーと、実にカワイイんです。
誰が言い出したのか、クラニー。
なぜにクラさんでもクラッチでもなく、クラニーなのか。
そもそも「ニー」はいったいどこから来たのか。
「ニー」とはいったい何か……。
考えれば考えるほどに謎が深まる愛称、クラニー。
ひょっとすると、倉阪鬼一郎の膝(knee)に何か秘密があるのかもしれません。
が、とにかくカワイイ愛称なんですよね、クラニー。
この倉阪鬼一郎の愛称クラニーにあやかって、他の作家も●●ニーと呼んでみたら、それはそれはもうメチャクチャ可愛くなるんじゃないかと、まあそんなことを考えていた訳なんです。
ということで、早速試してみましょう。
まずは、先ほども挙げた有名どころの作家です。
- ヘミングウェイ:ヘミニー
- 畑正憲:ハタニー
- 遠藤周作:エンニー
- 北杜夫:キタニー
……あれ?
全然可愛くないじゃないですか。
それどころかかなり語感の座りが悪いんです。座りが悪すぎて気持ち悪いくらいです。
もう一種の船酔いにも似た症状なのでしょうか、この気持の悪さは。
試しに、ファン周辺で流通している愛称の方を持つ方でも挑戦してみました。
- 綾辻行人:アヤニー
- 法月綸太郎:ノリニー
- 島田荘司:シマニー
- 鮎川哲也:アユニー
- 殊能将之:シュノニー
うーん、何なんでしょうか、この結果は。
「アヤニー」「シマニー」ならまだしも、他の方では相変わらず座りが悪く感じるのですよね。
もうちょっと試してみましょう。
- 宮部みゆき:ミヤニー
- 道尾秀介:ミチニー
- 伊坂幸太郎:イサニー
- 二階堂黎人:ニカニー
やっぱり「ミヤニー」はいいのですが、他の人になるとまったくしっくりとこないのです。
こうなったらヤケクソですよ。
以前に「姓で呼ぶ作家、名で呼ぶ作家、その規則性」で調べてみた作家で、ふたたび調べてみました。
【作家の場合】
- 石川啄木:イシニー
- 正岡子規:マサニー
- 川端康成:カワニー
- 松本清張:マツニー
- 石原慎太郎:イシニー
- 渡辺淳一:ワタニー
- 村上春樹:ムラニー
- 麻耶雄嵩:マヤニー
- 西尾維新:ニシニー
- 舞城王太郎:マイニー
- 東野圭吾:ヒガニー
- 京極夏彦:キョウニー
- 西村京太郎:ニシニー
- 赤川次郎:アカニー
- 高村薫:タカニー
- 桐野夏生:キリニー
- 林真理子:ハヤニー
- 皆川博子:ミナニー
- 小野不由美:オノニー
- 仁木悦子:ニキニー
- 若竹七海:ワカニー
【漫画家の場合】
- 手塚治虫:テヅニー
- 石ノ森章太郎:イシニー
- さいとう・たかを:サイニー
- 永井豪:ナガニー
- 楳図かずお:ウメニー
- 浦沢直樹:ウラニー
- 藤子不二雄:フジニー
- いしいひさいち:イシニー
- 萩尾望都:ハギニー
- 一条ゆかり:イチニー
- 山岸凉子:ヤマニー
- 池田理代子:イケニー
- 美内すずえ:ミウニー
- くらもちふさこ:クラニー
- 岡田あーみん:オカニー
【文学賞の場合】
- 江戸川乱歩賞:エドニー
- 横溝正史賞:ヨコニー
- 三島由紀夫賞:ミシニー
- 山本周五郎賞:ヤマニー
- 谷崎潤一郎賞:タニニー
- 吉川英治文学賞:ヨシニー
- 大宅壮一ノンフィクション賞:オオニー
- 芥川龍之介賞:アクニー
- 直木三十五賞:ナオニー
- 岸田國士戯曲賞:キシニー
- 野間文芸賞:ノマニー
うひゃー、大宅壮一はヤバイじゃないですか! 「オオニー」って!
……えへん、えへん。
大宅壮一はともかくとして、これだけの数で「座りがいい」「座りが悪い」という区別が出てくると、ここに何か規則性があるのではないかと考えてしまうのですね。
すると、「座りがいいのは、“ニー”の前の音がア段音のものでは?」と、とても素晴らしい指摘を頂いたのですよ!
なるほど! 「クラニー」「アヤニー」「シマニー」「ミヤニー」……すべてが、“ニー”の前の音がア段音ですね! わお!
……と気づいたところで、「いや、待てよ」と。
確かに“ニー”の前の音がア段音だと座りがいいように思うのですが、なかには、ア段音でも座りが悪い人がいるんですよね。
- 東野圭吾:ヒガニー
- 二階堂黎人:ニカニー
- 伊坂幸太郎:イサニー
何が違うのだろうと他の人と見比べること約5分。
ひょっとしたら、ということに気づきましたよ。
これって、“ニー”の前にあたる音(ア段音)を含む漢字が、2音で構成されているものでなければいけないのではないでしょうか。
- 東野圭吾:ヒガニー:ニーの前にあたる音を含む漢字は「東」:「ヒガシ」で3文字
- 二階堂黎人:ニカニー:ニーの前にあたる音を含む漢字は「ニ」:「ニ」で1文字
- 伊坂幸太郎:イサニー:ニーの前にあたる音を含む漢字は「伊」:「イ」で1文字
……ぼく、やったかも。
そして、さらにもうひとつ発見が。
舞城王太郎だと「マイニー」と、ア段音でないにも関わらず、座りがいいのですよね。
ということは、“ニー”の前がイ段音でもいいのかと思いきや、石川啄木・石原慎太郎のイシニーや、西尾維新・西村京太郎のニシニーは、全然座りが悪いんです。
つまり、“ニー”の前が「イ」そのものでもOKだったのです。
「ウイニー」って……ファイル交換ソフトじゃないんですが……。
それはさておき、そんな訳で、以下の条件を満たす名前の方は、今日から愛称は●●ニーで決定ですね!
- 一文字目の漢字が2音
- その2音目がア段音、もしくは、2文字目が「イ」
あ、ぼくも「なかはし(中橋)」で条件を満たしているぞ。
ということで、早速、ぼくも 今日から 今日だけ「ナカニー」でブログを書いてみよう……と思ったのですが、ぼくの場合はもう1文字付け足して、「ナカハニー」にします。
もう決めました。
誰が何と言おうと、もう決めました。
ぼくの愛称は、「ナカハニー」です。
今日のpost名(↓)は「ナカハニー」です。
うははは、言ったもん勝ちです。
【追伸】
その後、いちばん“●●ニー”という愛称が似合う方を見つけました!
それは……
です!
……って、名前そのまんまなんですが。