多摩川から眺める羽田飛行機見学クルーズ

海から飛行機を見るため、羽田空港沖へ船で行こうとした場合、

  1. 海上を進む「表道」のルート
  2. 京浜運河を進む「裏道」のルート

の2通りがあるのです。

この2番の裏道ルート「京浜運河」は、その名のとおり、本来なら東京から横浜までつながる長ーい運河なんですね。
ところがこの運河、羽田空港あたりに大きく広がる浅瀬に阻まれて、なかなかの難所になってしまっているんです。
(レンタルボートだと航行禁止エリアになっているほど)
でも「行ってはいけません」と言われると、余計に気になって仕方ありません。

そんな訳でずっと「どんなところなんだろう」という思いでいっぱいだったのですが、やったね。
ついにその疑問を解き明かせるときがやってきたのでした。

なんと「多摩川から眺める羽田飛行機見学クルーズ」というクルーズが開催されたのです。
羽田空港沖に飛行機を見に行くクルーズはたくさんあるのですが、このクルーズの目玉は、“「裏道」ルート”の先にある浅瀬エリアという、プロでも嫌がる難所を敢えて行くというものなんですね。
通常ではありえないコースなんですよ!
これはもう、願ってもない大チャンスなんですよ!
募集されていると知るやいなや、即、申し込みしちゃいましたよ!

というわけで、2月24日の日曜日、天王洲から歩いて5分のところにある桟橋にやってきました。
今日のクルーズはこの船で行くのです!
今日のクルーズはこちらの船で行きます

40人乗りということで、いったい何人の参加者がいるのかとドキドキしていたら……おおう。
ぼくを含めても5人だけなんですよ!
ほぼ貸切状態で、自由に撮影で船の上をウロウロとさせて頂きました。

京浜運河を進むこと20分、いつも入ったことがない禁断の羽田空港裏のエリアに入ると……ああ、こりゃスゴイわ。
広大な水辺が広がっているようなんですが、真ん中辺りに水鳥がたくさんかたまっているところがあって、よくよく見ると、浅瀬が見えているんです。
羽田空港の裏にある危険な浅瀬エリア
広さからすると埋立地がもう1つ入りそうなほど広大な水辺なのですが、真ん中のほとんどが浅瀬で、実際に航行できるのは隅っこだけという何だか非常にもったいない場所なんですね。

広大な浅瀬のある難所を過ぎると……おお、見えてきました。
羽田可動橋です。
海側から見る羽田可動橋
首都高速の入口として作られたものの、わずか4年しか使用されていない、幻の建築物ですよ。
ただ、またいつでも使えるようにという考えがあるのか(例えば非常時の際とか)、決して廃棄されたという印象はなく、ピカピカに保存されていて、ちゃんと整備されているようなのです。

以前、陸からこの可動橋を見に行ったときは、橋がバラバラの方角を向いているような感じだったのですが、こうして海側から眺めてみると……おおう。
ちゃんとホラ、こちらに向かって橋が開いているのですよね。
海側から見ると、ちゃんとこちらに向かって開いているように見えます

そして、ここからは京浜運河ではなく「海老取川」に入っていくことになります。
しばらくは京浜運河並みに穏やかな広々とした川が続いているのですが、それは突然にやってきます。
「いきなり川幅が狭っ!」「そして、橋が低っ!」
川幅が狭いだけでなく、橋も低い

まあ漁船やプレジャーボートも多く係留されているので、行けないことはないはずなんですが、それでもどこに浅瀬があるのかよく判らない恐怖感が、もうヒシヒシと。
これはもう完全に「どこに浅瀬があるか」土地勘がある人でないと、入ってはいけないデインジャラスゾーンなんですね。

「浅瀬があるなら、満潮時に行けばいいじゃない」と思われそうですが、いえいえ。 橋が低すぎて、特に大潮のときは満潮になると橋をくぐることができないそうなんですよ。
ということは、このあたりに船を係留している人たちは、時間配分を間違えると戻れなくなっちゃうこともあるのかと……。
やっぱりデインジャラス~。

天空橋駅前には新しい桟橋ができていましたが、こんな狭くて浅くて低い難所で観光船の拠点として活用するには、ちょっと面倒かも。
新しくできた天空橋桟橋

いよいよ海老取川を超え、多摩川に入るあたりで緊張感MAXの最高潮。
目の前に広々とした多摩川が見えることで、ホッと気を緩めてしまいそうになるのですが……いえいえ。
それでなくても狭くなっているカーブの内側に、黒々と浅瀬が姿を見せていてキャー、コワイ。
海老取川の最後の難所。その隣には羽田の大鳥居
ちなみに、この海老取川を抜けるあたりの羽田空港側には、長年移設できず駐車場の真ん中にぽつんと鎮座していた大鳥居があります。

こんな恐ろしい海老取川を抜けて、ようやく広々とした多摩川に出たとしても、まだ油断はできません。
というか、多摩川こそが魔のルートなんですね。
多摩川も浅すぎて、航路がきっちり定められています
水面から伸びているさお竹があるのですが、実はこれが航路を指しているんです。
この外側は航行不可能な浅瀬が広がっていて、ちょっとでも油断してさお竹の外に出てしまうと、あっという間に浅瀬に乗り上げてしまいます。
最悪、座礁して身動きが取れなくなっちゃったり。
なので多摩川に出ても、しばらくは目を凝らして、さお竹に沿って進まなければなりません。
この難所を思えば、旧江戸川の河口に広がる三枚州なんて、目じゃないですよね。

多摩川に出ると、あとはひたすら羽田空港を目指します。
途中で、こんな川なのに警察の船が走ってきてるなー、お巡りさんが船から身を乗り出して見回りしてるなーと思っていたら……その理由は、あとで判ることになります。
お巡りさんが身を乗り出して、警察船からパトロール中

多摩川の河口付近まで下ってくると、ちょうど「A滑走路」がよく見えてくるポイントに出てきます。
A滑走路に着陸する飛行機

「A滑走路」への着陸は、ちょうど多摩川を横切る形で行われるので、川に向かって伸びている誘導灯の先にいると、ちょうど着陸する飛行機が頭上を通過していくポイントになります。
頭上を通り過ぎていく飛行機

時間帯がよかったのか、それとも羽田空港が過密ラッシュだからなのか、頭上を次から次へとブンブンゴーゴーと各社の飛行機が通過して行きます。
あと、「D滑走路」から離陸をする準備をしているする飛行機の姿もよく見えますね。
ポケモンジェットも、まだあったんですね!(←失礼なヤツ)
ポケモンジェットが離陸準備中

こうして河口付近でゆったりしていると、船長さんが「政府専用機ですよ!」。
「え? どこどこ」と指差す方向を見てみると……おおう。 尾翼の赤丸が一瞬、JALの鶴丸マークにも見えるのですが、いえいえ、ちゃんと日の丸なんですよ。
アメリカから帰国する安倍総理を乗せた政府専用機
多摩川側とは逆の海側にある「C滑走路」に着陸しようとしているのか、やや遠いのですが、確かに尾翼の日の丸がよく見えます。
アップにすると、機体に描かれた「日本国」の文字もちゃんと見えていますね。
政府専用機の機体には、ちゃんと「日本国」の文字が

安倍総理がアメリカに行っているとニュースでも報じられているので、ちょうど帰国しているところに出くわしたのでしょうか。
ああ、なるほど!
先ほどの警察の船は、安倍総理が空港を利用するということで、テロ対策の一環によるパトロールだったのですね!
安倍総理が帰国するということでのテロ対策の見周り?

そして船は新しくできた「D滑走路」の傍にも寄ってくれます。
D滑走路の下に注目 このD滑走路は、海を埋め立てたわけではなく、海上に多数の柱を立てて、その上に設置されたものなんですよね。
その柱が、これ。
D滑走路の下には芸術的に並んでいる柱、柱、柱
もうね、なんて芸術的なのかと、ため息が出るばかりなんですよね。
何しろ、どの方向から見ても、柱がまっすぐに奥まで続いているんです。
真正面から見てももちろん、斜めから見ても、どの角度から見ても、見る方向に柱がまっすぐ……。
もうこの柱が並んでいるところを見ているだけでも、丼にご飯が3杯はいけます(←ムリです)。

ここで来た道を引き返すわけですが、なぜか帰り道、カモメがしばらく一緒に並んで、お見送りしてくれたのでした。
かわいいのう。
しばらく船と並走していたカモメ

ということで、今回の「多摩川から眺める羽田飛行機見学クルーズ」、2時間30分のルートは、このようなものになりました。
多摩川から眺める羽田飛行機見学クルーズ

また、その他の写真はいつものようにこちらにアップしています。
お気軽にご覧ください。

多摩川から眺める羽田飛行機見学クルーズ
多摩川から眺める羽田飛行機見学クルーズ