扇橋閘門のなかを見学してきました

江東区を流れる小名木川にある「扇橋閘門」が、夏休み期間中の土曜・日曜に一般開放され、なかを見学できるのだとか。
そう聞くと、もうガマンできません、オトナの社会見学をしに行くコトにしました。
去年も夏休み期間に一般公開されたのですが、なかなか行くタイミングが合わず、悔しい思いをしていたんですね。
それが1年越しにして、ようやく願いが叶いました。やったね!

この扇橋閘門へは陸上から行くことができるのですが、せっかくなのでニューポート江戸川でボートを借りました。
小名木川沿いに防災桟橋が設置されていて、見学者はそこを使うことができるのだそうなんですね。
ということで、隅田川経由で小名木川に入り、いざ、扇橋閘門へ……。

ところが、その閘門の手前に「新高橋」という橋があるのですが、ここがなかなかのデインジャラスさ。
小名木川には、他にも橋が結構掛かっているのですが、この橋だけメチャクチャ低いのですよね。
「高橋」というのに、低いとはこれいかに……なんて冗談を言っている場合ではありません。
時刻は満潮をもうすぐ迎えようかというところ、日よけの付いたボートで危なかったのですが……ひぇぇぇ。
あと何センチ、というところで、なんとかギリギリ通り抜けられました。
帰りは、もう絶対に通り抜けることはムリです。

ちなみに、この「大富橋」の向こうに見える低い橋(水色の水道管よりまだ低い)が、「新高橋」です。
大富橋を越えると、鬼のように低い新高橋が待ってます

そんなハプニングを乗り越えながらも、見えてきましたよ、扇橋閘門の赤い水門。
扇橋閘門に到着

手前にある防災桟橋にボートをつけようとすると……おお。
なんと丁寧なことに、わざわざ職員の方が出てきてくれたのですよ。
「出迎えまでしてくれて、なんてステキなサービス!」とか思っていたら、ありゃりゃ。
このあとに観光チャーター船が来るので、桟橋がいっぱいになってしまうとのこと。
ここの防災桟橋はかなり小さめで、チャーター船が来てしまうと、もういっぱいいっぱいなんです。
普段、防災桟橋を利用しての見学者はなかなかいないそうですが、スカイツリーが開業してからは観光チャーター船がよく利用するそうです。
とりあえず観光チャーター船が来てからどうするか考えましょう、ということでボートを留め、見学に行って来ました。

水門横の建物におじゃますると……スッゲー!
扇橋閘門は何度も利用して、その水門を下からはよく見上げていたのですが、上からの角度で見下ろすのは初めてです。
上から扇橋閘門の水門を見下ろすのは初めて

ここで、すでに陸路からやってきていたお客さんたちと一緒になって、職員の方からの説明を聞きます。
扇橋閘門が設置された理由とか、とっても丁寧に教えてくれるので、プチブラタモリ状態が楽しめますね。
職員の方から、閘門の働きや設置された経緯などを丁重に説明していただきます

もともと小名木川は、江戸時代に隅田川と荒川をつなぐため造られた人工の河川(運河)なんですが、周辺地域が高度経済成長時代に地盤沈下してゼロメートル地帯となったため、川の水位の方が高くなってしまったんですね。
そのため洪水がたびたび起こるようになったので、治水のため内部で水位を低くしようと、そのため設置されたものです。

そういった理由により、隅田川から荒川に向かおうとすると、この扇橋閘門で一度水位を低くされて小名木川に入ります。
そして、その先の荒川ロックゲートでまた水位を高くしてもらってから荒川に出ていくという仕組みになっているんですよね。
江東区は地盤沈下のため、内部河川では無理やり水位を下げています

操作室のなかにもおじゃましました。
おお、なんか機械がたくさんあって、もうこの雰囲気だけでもすげー。
扇橋閘門の操作室内部

水門の操作は、船が実際に来ない限りはしないそうです。
ただし今回は一般公開のため、特別に「どのようにして操作を行うのか」実演してくれるとのことです。
これから閘門の稼働を実演していただけます

なるほど、今まで「どうして船が来たことが判るのかな」と思っていたのですが、水門前だけじゃなくて、川の途中途中にも監視カメラが設置されているので、「船が来ているな」ということが早くから判るそうなんですね。

そうこうしているうちに……ああ! 観光チャーター船が来ましたよ!
閘門の動きを実演で見せてくれるはずだったのですが、本当の業務として行うことになりました。
実際に船が入ってきたので、本来業務として閘門を稼働させます

水位を調整中の閘門のなかでは水がこのように渦巻いています。
これは実際に水を入れて、水位を高くしているところですね。
こうして上から見ると、噴きだした水の勢いが強そうなので、ちょっとコワイ……。
(いつも利用中のときは、そんな気にならなかったのですが)
水位上昇中の閘門内部の様子

いやいや、ぼくはそれどころじゃないのです。
桟橋に降りて、チャーター船のお客さんを上陸させるためボートを移動させます。
お客さんを降ろした船長さん、「見学終わるまでは、ボートを桟橋につけていて構わないよ」とのこと。
ありがとうございます!

そんなわけでチャーター船のお客さんも合流して、一緒に見学することになりました。
ギャラリーがスゴイ。
一気に人が増えた操作室内

そのなかで職員さんが閘門を操作するところを写真に撮ろうと、ギャラリー最後部から必死に伸び上がっているぼく……。
ちゃっかりと横から撮られてしまっていました。
ヒャー、これは恥ずかしい。
ギャラリーの最後部から、閘門を操作しているところを撮ろうとしているぼく

ひと通り見学したところでフト気がつくと、あ、やばい、もうレンタル時間が終わりに近づいています!
ということで、急いで戻ることにしました。
といっても、今がまさに満潮時間を迎えていたので新高橋を通り抜けることはできないし、またせっかくだから、閘門を利用して行くコトにしました。

ところで水門をくぐるときは、その日がどんなに快晴でも雨傘やカッパを用意したほうがいいんですよね。
というのも、水門をくぐるとき、上から水滴が滝のように落ちてくるからなんです。
扇橋閘門を通過する観光チャーター船には、どうやらビニール傘が備え付けられているようですが……。
閘門を通り抜ける際には、傘が必需品

この上から落ちてくる水滴は、てっきり水門の川の水が落ちてきているのかと思っていたのですが……いえいえ。
水門を洗い流すように水道水を掛けている、その水なんだそうですよ。
だから、川の水を直接浴びることにはならないのでご安心ください、ということだそうです。
なるほどー。

水門のなかに入って水量調整が始まるのを待っていると……おお、ポツリポツリと見学者が様子を見に出てきました。
閉ざされた水門と、操作室から出てきたギャラリーたちと
これはなんだかプレッシャーですね。
ここで操船ミスして、船をぶつけたりしようものなら、いい笑いものなんですから。
ギャラリーの皆さんがより印象深く覚えておいてもらうよう、こちらも素晴らしい実演をお見せしましょう……たぶん。

……ということで、なんとか操船を失敗して笑い者になることもなく、無事に水門をくぐり抜けました。
このまま小名木川の内部を経由して荒川に抜け、そこからニューポート江戸川に戻ることにします。
開かれた水門と、小名木川の内部と

最後に、ご参考までに以前のクルーズのときに撮影した扇橋閘門を通過する様子の動画を再掲しておきますね。