富士フイルム「NATURA 1600」で昼間に撮影

ある日突然に沸き起こった「フィルムカメラで写真を撮りたい!」熱ですが、まだまだくすぶり続けているようです。
ということで、ついにISO1600なんてネガフィルムを買ってしまいました。

むかーし、まだまだフィルムカメラが一般的だった時代に「ISO1600(当時の言い方だったらASA1600ですね)」の超高感度フィルムなんて、とても使えなかった(使いこなせなかった)ものだったんです。
それが、何というか、まー、気の迷いみたいなもので、どれどれ……とふたたび手にしてしまったのです。

で、やっぱりこれだけの高感度フィルムともなれば、やっぱりライトアップやら夜の景色を撮影しないといけないのかなーと、色々と試してみました。

まずは、丸の内でライトアップされた仲通りを撮ってみたのですが……あれ?

なんかあまりキレイじゃないですね。
色味が悪いというか、なんだか、こう全体が薄ぼんやりしていて、イルミネーションのキレイさがまったく出ていないんですね。

信号機が一人で働いている住宅街の夜道はどうでしょう。

まあ、これも手持ちで撮影したのにブレもせず、ちゃんと撮れたなーとも思えるのですが、それだけなんですよね。
なんというか、「風景をそのまま写してみました」という感じがするだけで、まったく面白みが感じられないんですよね。

会社帰りに、工事現場のクレーンを写してみました。

これも、真っ暗な上空にそびえ建つクレーンが、手持ちでもちゃんと写ってます。
いや、結構露出オーバー気味なほどに明るく写っていて、「おお、スゴイ」とか思ったのですが、それだけなんですね。
まあ、これも「そこにある風景をそのまま写してみました」というだけで、あまり面白みが感じられないんです。

うーん、やっぱりぼくには超高感度フィルムなんてまだまだ扱えなかったのでしょうかねー。
そう諦めていたところで、意外な使い方を聞いたんです。
こうした超高感度フィルムって、てっきり夜、もしくは薄暗い屋内で撮影するものとばかり思っていたのですが、いえいえ。
何でも、真っ昼間でも使うことができるのだそうなんですよ。

いやいや。
そんなISO1600なんて超高感度なのに、昼間に使ってどうするのでしょうか。
絶対にそれ、露出オーバーしちゃうでしょう……と思いながらも、騙されたものと思って試してみました。
……とは言いながらも、チキンなぼくは、まず屋内で撮影しています。

丸の内オアゾのイベントフロアに飾られたクリスマスツリーなんですが、結構普通に写っているじゃないですか。
これはひょっとして、ひょっとすると、ひょっとするかもしれません。
思い切って、屋外で撮影してみたんですね。

……何ですか、これ!?
淡いのです、淡い。かなりの薄味。
だからこそ、このフィルムならではのいい味が出てきていると思うのですね。
いつも、デジタル独特のギンギンギラギラギトギトなクドい色がついてしまった写真を見慣れている目としては、このような色味が淡くて、コントラストが低く写るところが、どこかホッと癒やされるような気がしてならないんです。

青空をバックにするのなら、葉っぱは黄色の方がいいのかなー、と撮ってみました、こちらです。

あ、やっぱり。
このフィルムは、夜間や屋内で撮影するよりも、お陽さまがサンサンと降り注ぐ真っ昼間の屋外で撮ったほうがメチャクチャ味わい深いものになるみたいなんですね。

ということで、ようやくこのフィルムの使い方に気がついた所で、36枚を撮り終えてしまったのでした。
くぅぅぅー、もっとたくさん撮りてぇぇぇー!
ということで、今度またNATURA 1600を買って、昼間に持ち歩いてみたいと思うのです。
でも、このフィルムのもつ色味の淡さって、どちらかというと春先に撮影してこそ似合うのでしょうか。
でも、それまで封印できるほどこのドキドキ感は抑えきれません。

そしてこちらはネガフィルムじゃなくて、いつものリバーサルフィルムで撮った方も一緒に現像から返ってきました。

色味が割りと出るリバーサルフィルムのなかでも、とくにコッテリ感の強い富士フイルムの「VELVIA」というフィルムです。
なので、特に「NATURA 1600」を見たあとでは、特に見た感じがデジタル写真のそれに近いですね。
これはこれで、安心して見ることができます。

先日の「東京漂流」の運河クルーズで撮影した1枚です。

さすがに夕方の淡い光のなかになると、先ほどのようなシャープな印象は薄れて、どこか淡い感じになりますね。
ただ、夕陽に向かったときのようにコントラストが強くなると、またデジタル的なコッテリした感じに見えるようです。

こうして色々と見比べてみると、そうそう、段々と思い出してきました。
フィルムカメラって「フィルムの特徴にあわせて替えることで、写真の色味を替えて遊ぶ」という楽しみがあったのですね。
まあ、デジタルカメラだとカメラ本体や、パソコン上で色々と撮影(結果)条件を替えて遊ぶことができるのですが……。