THE OTHER SIDE OF TOKYO 「東京漂流」

いつもニッチで楽しいクルーズ企画を提供している「BOAT PEOPLE Asociation(BPA)」と、日本橋に構える「Satoshi Koyama Gallery」が、写真ワークショップと運河クルーズという、まさにハンバーグカレー的なコラボイベントが開催されるとのことで、参加してきました。

会場となる「Satoshi Koyama Gallery」は、JR新日本橋駅からほど近い「新みやこビル」とのことですが……おおう。
ビルの名前は、正式には「(旧)新みやこビル」というみたいですよ。
「(旧)新みやこビル」って、新しいのか旧いのか、いったいどっち……?
これって絶対、利用者から「どないやねん」とツッコミを待っているに違いありません(←そんな訳ありません)。

最初に、今日クルーズ予定の河川や運河についてのお話を伺いました。
それによると、日本橋川と神田川はつながっており、その間の地域は隅田川でも囲まれているので、「神田アイランド」を形成している、とか、明治・江戸の古地図を眺めながら、芝浦運河が真っ直ぐでないのは、元々の海岸線を利用して作ったから、といった新たな視点による都市論、これがまたなかなか面白いんです。
ずっと聞いていたかったのですが、すぐにタイムアップ……時間が足りないー。

続いて、写真家の勝又邦彦さんと港千尋さんによる対談形式でのレクチャーとなります。
こちらも水辺をテーマにした写真作品や、また写真家の目から眺めた水辺の都市論についてが語られ、あっという間に時間いっぱいとなってしまうのでした。
レクチャーは全部で1時間ほどで、短かったのですが、それでも参加者にとっては、これからのクルーズを前にほどよくエンジンが暖められた状態で、「水辺写真を撮るモード」になったと思います。

そんなこんなであっという間にレクチャータイムは終わって、いよいよクルージングタイムです。
乗り場は、こちら、4月に開設したばかりの日本橋桟橋です。
4月に開設したばかりの日本橋桟橋
しかしこの桟橋、いまや観光クルーズ各社が乗り合っているんですよね。
5分おきに船が入れ替わるという慌ただしさなんです。
お客さんも間違えて違う船に乗ってしまうこともあるようで、案内役の方が声を枯らしてお客さんの対応をしていました。

さてそんななか、今回我々がお世話になる船はこちらです。
今回お世話になる船
おお、神田川の暗渠クルーズお花見チャリティークルーズでもお世話になった船ですね。
屋根がなく、また船の高さも低いので“水の視点”で周りを見ることができる、とっても嬉しい船なんです。

まずは、ここから日本橋川をさかのぼっていきます。
日本橋川といえば、やはり高架橋を眺めながら行く所がステキです。
川筋がまっすぐでないため、その形に合わせて首都高速も複雑な模様を描き出しているのですよね。
日本橋上空を走っている首都高速
クルマに乗っているときは、首都高速のこのカーブが運転しづらいし、渋滞の元にもなるからキライなんですが、下から見上げるとそのカッコよさには圧倒されるばかりです。

日本橋川を進んでいくと、神田川に突き当たります。
日本橋川ではずっと、頭上を首都高速でフタをされているような感じなのですが、神田川に入った途端、首都高速のフタが取れて、頭上には空が広がります。
ただ、両岸にビルが迫ってきているので、どちらかと言うと“渓谷”という感じがして、さほど開放感はありません。
ビルの渓谷に挟まれた神田川
しかも、この両岸にそそり立つ“ビルの峡谷”は皆、川にお尻を向けた状態なんです。
だから、なんとなく仲間外れにされているような、そんな気になってしまいます。
だからでしょうか、このあたりではメチャクチャ寂しい気持ちがしてならないんですよね……。

神田川をそのまま下って、ビルの渓谷を抜けると、今度は自然に包まれた御茶ノ水渓谷が姿を現します。
これも人工で作られた御茶ノ水渓谷
「ビルの渓谷」という人工物から抜けたような気がしますが、いえいえ。
もともとこの神田川も、江戸時代に人の手で掘られたものなので、ずっと人工物の渓谷が続くことになるのですね。

神田川を下って隅田川に出ると、一気に空が広がります。
やっぱり川幅が広いと開放感も大きいですよねー。
開放感ある隅田川の様子

「神田アイランド」を一周して東京湾に出ると、船はレインボーブリッジの根元にある「ループ橋」に入っていきました。
レインボーブリッジの根元にあるループ橋
あらら、ここって入れるようになってたのですね。
勝手に「水深が浅くて危険」とか思っていたのですが、艀がたくさん係留されていて、ちょっとした舟溜りになっています。
ループ橋の中は艀の停泊所なのでした
しかしこのループ橋、ループ部分ががあまりにデカすぎて、広角レンズでも全景を撮るのは難しいですね。
ループ橋の全景を何とか収めようと頑張ったのですが……

ここから芝浦運河に入っていくのですが、もうすっかり陽も暮れて、シビアな状況になってきました。
天王洲のあたりなんてステキな夜景モード。
天王洲あたりのステキな夜景モード

天王洲からそのまま北品川の船宿に向かって、この日のゴールとなりました。
本当は2時間の予定だったそうですが、2時間半となっておトク気分も味わえるクルーズだったんですね。
2時間半のゴールは北品川

今回は本当に天気に恵まれて、晴れたばかりでなく、風もまったく吹かない奇跡のコンディションなのでした。
川の水面は空や周辺の景色も映し出しているから、川の上にいると景色が2倍に広がると写真家の港さんが最初のレクチャーの時におっしゃっていましたが、まさにそのとおりなんです。
特に運河なんて、水面が鏡のようになっていて、空や周りの景色を映しだす、映しだす。
2倍どころか、そのまた何倍も世界が広がっているような、そんな気さえ起こります。
まったくの凪状態で、水面がまるで鏡のようでした
普段は暴れん坊で、複雑な波を立てている隅田川でさえ、今日は「おとなしい」と感じるほどだったんです。
だから、どれだけの凪だったのかと……。

というわけで、今回まわったコースはこちらになります。

より大きな地図で THE OTHER SIDE OF TOKYO 「東京漂流」 を表示

また掲載しきれなかった写真は、いつものようにPicasaにアップしています。
お気軽にご覧ください。

THE OTHER SIDE OF TOKYO 「東京漂流」
THE OTHER SIDE OF TOKYO 「東京漂流」