首都高速と東京ガスの工事見学会に行って来ました

土木の日(11月18日)にちなんで、毎年開催される土木学会関東支部による「現場見学会」に参加してきました。
しかし、会員でもないぼくが(しかも土木関係のオシゴトに従事してないし)ノコノコ参加してもいいのかしら……。
土木学会関東支部による「現場見学会」に参加してきました

9時にJR川崎駅に集合すると、ここから貸切バスに乗って、まずは新横浜に向かいます。
今、横浜市内では首都高速が「環状北線」という新線を建設しているのですね。
完成したら、湾岸線から横羽線、そして第三京浜がつながるのだそうです。
その生麦ジャンクションと新横浜の間の大部分が地下トンネルになっていて、掘削工事の出発点が新横浜にあるのです。

まず見学者は、ヘルメットとレシーバー、そしてマスクを装着します。
ヘルメットとレシーバー、そしてマスクを装着

これが、立抗(機械や材料を搬入する穴)を上から覗いたところです。
下に見えるのがトンネルの出発点ですね。
トンネルを立抗の上から覗いたところ
実際にトンネル上り線と下り線の2本が掘られています。
このトンネルを掘るシールドマシンは、それぞれ「ナッピー」(生麦に向かうから)と「コッピー」(港北ジャンクションに向かうから)の愛称が付けられているんだとか。
写真のトンネルは上り線で生麦方面に向かうものなので、この先では「ナッピー」が掘り進んでいるんですね。

それでは、実際に立抗のなかに入っていきましょう。
立坑のなかに入っていきます

鉄パイプを組み合わせただけの無骨な階段を、地下に向かってそろりそろりと歩いていると……おお。
階段の周りにはものすごい鉄骨が組まれていて、さながらジャングルジムのようじゃないですか。
立坑を降りる階段のまわりは鉄骨がすごくて、まるでジャングルジム

そして、さっき上から見下ろしていたトンネル入口に到着しました。
こちらは下り線で、この先では「コッピー」がトンネルを掘り進んでいます。
トンネル入口

階段を上って、トンネルの中に設置された足場に向かいます。
すると……うわ、スゲー!
ぼくたちが歩いているその横を、「セグメント」と呼ばれるトンネルの壁の部分が搬入されているところに出会いました。
「セグメント」と呼ばれるトンネルの壁の部分が搬入されていきました
この「セグメント」を組み立てると、直径が12mの巨大なリングとなり、これがずっとトンネル内を続いていることになります。

トンネル内部はこのような台車が設置されていて、ここで作業をしています。
トンネル内部での作業台車

見学コースとなっている足場は、この先もずっと続いていますが、今回は何百mか行ったところでUターンとなりました。
足場はずっと続いています
ちなみにシールドマシンは、1日に10m程度で掘り進むのだそうです。
だから、1ヶ月で240mぐらいの速度で進むので、今はこの先、1.6kmあたりのところで掘削作業をしているのだとか。
実際にその現場も見てみたいのですが、それはムリですね。

またトンネル内では、注意を促すためなのか、それとも道しるべ的なものなのか、このような看板が設置されています。
神田川で暗渠となっている分水路にも、こんな表示がありましたね。
トンネル内部で「今、どのあたり?」


午前中の見学会はここまでです。
ふたたび貸切バスに乗り込んで、今度は東京ガスが川崎市の扇島にある工場にLNG(液化天然ガス)地下貯蔵施設を建設している現場へと向かいます。

この扇島って、一般人が立ち入ることができない「幻の島なんですよね。
いつもクルーズでは、このすぐ横を通っているのに、なかに入ることはできないのです。
そのため、島への入口も一般道路が設置されているのではありません。
バズはまず、JFEに向かいます。
一般人は、ここの正門で立ち入りを阻止されちゃう、というわけですね。
扇島への入口は、JFEの正門

JFEの敷地内に入ると、そのまま海底トンネルを通ってまずは東扇島に上陸します。
ここからそのまま道路を走っていくと、大きな橋が出てきますので、これを渡ると、そこはもう「幻の島」扇島です。
この島内を走っている道路もかなり立派で、要所要所では信号機まで設置されています。 また道路沿いは常緑の木々が生い茂っていて、「ジャングルかっ!」と思えるほどなんですね。
ここって本当に私有地なんでしょうか?
とても島とは思えないジャングルぶり

そんな緑がとこまでも続くJFEの工場群を進んだもっとも先端部分に、東京ガスの扇島工場があります。
ちょうどつばさ大橋のたもとですね。
通されたホールには大きな窓ガラスが設置されていて、つばさ大橋と鶴見航路が目の当たりに出来ます。
素敵な環境に、思わずウットリ。
東京ガスのホールから、つばさ大橋がよく見えます

ここでお昼ご飯のお弁当を出して頂きました。
てっきりホカ弁みたいなものだと思っていたら……あら。
とっても立派なお弁当
会費が1000円で、貸切バスにお弁当……会員でないヤツが参加して、本当に申し訳ありません。

お弁当を食べ終わると、「それでは、ちょっとした実験をしてみましょう」。
液化天然ガスはマイナス160℃という超低温でタンカーで運ばれてくるのですが、それがいかに安全でクリーンなものであるかという実験です。
液化天然ガスの実験

「もしタンカーから液化天然ガスが流出したら、海はどうなるのか」「流出したガスは爆発しないのか」といったことから、「燃やしてもすすが出にくいクリーンなエネルギー」といったものまで実験で見せてもらいます。
うわー、これがメチャクチャ楽しいったらありゃしません。
小学校の頃の社会科見学を思い出します。
最後には、マイナス160℃で冷やされたゴムボールをハンマーで粉々に割っちゃいました!
ゴムボールが粉々に……
カーネーションを手で粉々には実際に皆で実験できます。

しかし、こんな楽しい実験にも、まわりの大人たちはみな「シーン」……。
うーん、こんなにワクワクしているぼくは、ひょっとして非会員だからであって、会員の皆さんには見慣れた日常茶飯事のことなんでしょうか。

ここで、東京ガスの工場内で5つめとなるLNG(液化天然ガス)の地下貯蔵タンクを新設している現場を見に行きます。
地下貯蔵タンクの工事現場
足場の高さはビルの3階分ぐらいになるでしょうか。
そんな大した高さには見えませんね。

見学コースというものは特にないので、ヘルメットに安全帯を付けて、実際に作業をしている足場を上って行きました。
うん、やっぱり大した高さではありません。
足場を上がって見学します

ところが。
この足場から工事をしている向こう側を覗いてみると……キャー!
足場の向こうは50mの谷底
タンクは地下に完全に埋設するので、足場の向こうは地獄の入口のように深い穴が開いているのですね。
タンク自体の深さは50m以上になるので、底まではおよそビル15階分ぐらいになるのでしょうか。
そんな谷底がポッカリと口を開けているのですよ。

ちなみに今、タンクの底では屋根の部分を組み立てていて、できあがるとこの高さまで引き上げられるそうです。
写真ではちょっとこの高さがよく判らないので、動画でも撮影してみました。
歩いている作業員の大きさから、いかに底深いところなのかがよく判ると思うのですが……いかがでしょう。

しかし、またこの足場が怖いのなんの。
見学者(=シロート)が通ることを想定していないから、もう業務仕様バリバリ。
柔らかくて踏むと凹む場所はあるわ、隙間から下が見えているわ、狭くて歩く場所が少ないわ、上部が狭くて頭をゴツゴツ打ちやすいわ……。
さらに、最上部にある渡り廊下のような橋なんて、定員が定められているし。
定員が定められてある足場
そういえば、作業員の方って太っている人を見たことないけど、やっぱりこうした定員はそういった細い人向けなのかしら。
だったら、見学者のなかにいるメタボな人が乗ると、いくら定員といっても危ないのかも……。

見学から戻ってきたら時刻はちょうど夕暮れの太陽がつばさ大橋の向こうに姿を現したところでした。
やっぱりこの東京ガスの施設はステキです。
つばさ大橋と鶴見航路

こうして大満腹状態でオトナの社会科見学は終わりました。
JFEの正門を出るときの警備員の敬礼がカッコよすぎです……。
車内から会釈でしか返せなかった自分が、哀しい。
JFEの正門では、警備員が敬礼でお見送り

今回も、写真を撮りも撮ったり、気がつくと600枚もありました。
どれもこれも選ぶのが大変でしたので、いつものようにPicasaにも保管しています。
どうぞお気軽にご覧ください。

土木学会「現場見学会」
土木学会「現場見学会」