「最低橋」の茂森橋ほか、低い橋をめぐる運河クルーズ

江東区の、いわゆる「海抜ゼロメートル地帯」にある橋をくぐり抜けるクルーズをしてきました。

このあたりは土地の海抜が低いため、必然的に川の水面に対する橋の高さもかなり低いのですね。
満潮時なんて、橋の下すれすれに水面があるような状態なんです。
しかし干潮時になると、今度は河底が浅いために、下手するとボートが座礁してしまいます。
そんな低い橋を、まるでリンボーダンスのポールのようにくぐり抜けて行くから「リンボーブリッジ」。
今回は、そんなレンタルボートで行けるような場所を、船をチャーターしてのんびり探訪してきました。
レインボーブリッジならぬ「リンボーブリッジをめぐるクルーズ」の始まりです。

出発は、浜離宮恩賜庭園横にある「築地ボートクラブ」の桟橋からとなります。
チャーターボートの出発点「築地ボートクラブ」

今日お世話になるのは、東京キャナルネットワークさんのこちらの船です。
ワオゥ! なんてカワイイ船なんですか!
周囲や頭上に遮るものがまったくないので、思う存分、通り抜ける橋の裏側をじっくり堪能したり、川を渡る風を全身で感じられたりできそうですね!
今日お世話になる「東京キャナルネットワーク」さんの船。めちゃくちゃカワイイのです

そんな訳で、浜離宮横の桟橋から出発です。
今でこそ、お堀のようになっている浜離宮横のこの場所ですが、もともとは川だったそうです。
昔は、首都高速の新富町あたりから宝町あたりまで地面の下を通っている中央環状線は、この川を埋め立ててつくったものなのだそうです。
なかなか無茶なことをするなー、首都高速。
浜離宮横の桟橋から出発

しかし、これだけカワイイ船がゆったりと川をクルーズしているものだから、橋の上からも注目度はバツグン。
子供は楽しそうに手を振ってくれるのですが、おばあちゃんも「どこへ行くの?」と、まるで買い物に行く近所の知り合いに声を掛けるかのようなフレンドリーさなんですね。
カワイイ船だから、街行く人からも注目度バツグン

最初は、いつもレンタルボートでも通い慣れている朝潮運河から豊洲運河にかけて、ゆったり走っていきます。
しかしその途中で、いよいよ内陸部へと入っていき、否が応にもドキドキした期待感が高まっていきます。
「川の交差点」で曲がるたびにドンドンと細い川に変わっていき、いよいよ、大横川支流に入って行きました。
この川の細さがクルーズにはたまりませんな

江東区の運河や川に架けられてある橋には、様々なスタイルやデザインがあるのですが、ここまでのキュートさは他にないんじゃないでしょうか。
このカワイさ、ぼくのなかでの一番のお気に入り橋です。
大横川支流にある真っ赤でキュートな橋

このあたりになってくると、いよいよ橋が低くなってきているのが判ると思います。
この日のこの時間は、ちょうど大潮の干潮でメチャクチャ水位が低くなっているんですよ。
なのに、この水面への圧迫感。
大横橋の、水面への子の圧迫感

そして……いよいよ見えてきました。
その橋桁の低さから「最低橋」と呼ばれている、茂森橋です。
(決して存在が「サイテー」なのではありません)
いよいよ見えてきた「最低橋」の異名を取る茂森橋

遠目で見ていると、あれ? 今日は余裕っぽい? さすがは大潮の干潮!……とか思わされたのですが、いえいえ。
徐々に近づいていくと、ああ、やっぱり低そうなんですよ。
茂森橋は、近づくに連れ、その異様さがより感じさせられます

船を操船しているスタッフの方は「頭を打つようなことはないですよ」と言ってくれるのですが、座高が高いぼくはちょっと心配。
念のために床に座って、その時に備えます。
頭を打つ心配はないと判っていても、ついついこの異様なオーラに頭を伏せてしまいます

そして、いよいよくぐりました!
橋脚に残されている水の痕から、普段の水位が想象できると思います。
水痕から上は、1mも残ってはいませんねー。
こんな高さしかないのだったら、もうどんな船だってくぐれませんって。
橋脚に残る水痕を見て、いかにこの場所を通るのが大変なことか、納得

この時の様子は、Youtubeにもアップしています。
本当は、臨場感タップリに録画そのままの生音でお送りしたいのですが、ぼくのアホな会話がかなり入ってる……。
恥ずかしさのあまり、生音はカットしておきました。

茂森橋を抜けると、広い川筋に出てきます。
ここには、かの有名な扇橋閘門があり、特に今は期間限定で場内を見学させてくれるという、とってもナイスな場所なんですが……今日は日曜日ということで、お休みでした。
本日休業中の扇橋閘門

ここから隅田川に出て、上流に向かっていくと、やがてステキにエロティックなジャンクションが見えてきます。
首都高速の両国ジャンクションです。
このジャンクションは、下側を走る道路は橋脚で支えられているのではなく、その上を走る道路から「吊り下げられている」スタイルがとても珍しいのだそうです。
しかし……いえいえ。
ぼくはいつもこのジャンクションが描き出しているイヤラシイ曲線に興奮してしまうのですな。
この曲線がとてもエロティックな両国ジャンクション

この両国ジャンクションの下あたりにある水門から、竪川に入って行きます。
どこまでも真っ直ぐな川筋と、川に沿うように上空をまっすぐ走る首都高速がとってもきれいなラインを描き出しているステキな場所なんですね。
上空をまっすぐ走る首都高速が竪川の川面に写りこんで美しい場所

しかし、さすがは大潮の干潮なんですよ。
橋をくぐるには水位が低いに越したことはないのですが、この竪川は底が浅いらしいのですね。
なんでも、このとき水位は50センチくらいなんだとか……ヒエー、なんて恐ろしい。
両岸に係留されている船は、水位が回復するまで出すこともできません。
なかには、浅瀬に乗りあげてしまっている船があったり、また普段は沈みきっている船が姿を表したりと、なんだか「船の墓場」のような荒んだオーラに満ち溢れていたのでした。
竪川に係留しているボートは出航できないばかりか、なかには浅瀬に乗り上げているものも

そんな自分では絶対に行くことができない竪川のなかでも、一番のお気に入りがこちら。
橋ではなくて、川を横断している水道管のようです。
この水道管、何でしょうね、ジャングルを行く兵隊のように、葉っぱでカモフラージュしているみたいなんです。
(でも姿は丸見え)
ああ、昨今の節電やエコに合わせたグリーンカーテンとか。
ここを通るときは、いつもこのカモフラージュもどきの葉っぱが気になってなりません。
葉っぱでカモフラージュしているつもりの

やがて竪川は、大横川とクロスする場所で、暗渠に潜り込んでいきます。
ここで暗渠に潜り込んだ竪川は、錦糸町や亀戸のあたりを経由して、荒川方面(正確には旧中川)まで続いているようです。
竪川の突き当たり

このどこまでも真っ直ぐな川面と、上空を走る首都高速の対比が美しい竪川のクルーズの様子も、Youtubeにアップしました。

大横川をずっと下って行くと、門前仲町あたりの桜の名所を通ります。
これだけ緑が眩しいのですから、春の桜のシーズンはどれだけキレイな風景が広がっているのでしょうねえ。
春には、この緑が全部ピンクになる桜並木

隅田川に出たボートはそのまま帰ることはしません。
日本橋川に向かい、ここから亀島川に抜けるというお散歩クルーズまでしてくれて、最後まで飽きるということはありません。
それどころか、「今度は日本橋川クルーズもいいなー」という気にすらさせられてしまうから、デンジャラスです。
日本橋川から亀島川へと曲がるコース

こうして、2時間半以上にもおよぶたっぷりとしたチャータークルーズの旅は、残念ながら終わってしまいました。
今回のルートはこのようになっています。
本日のルート

また機会があれば、別のマニアックなクルーズもお願いしたいと思いつつ、見上げた空は、もう秋のイワシ雲が出てました。
季節はもう秋、空にはイワシ雲が

その他の写真は、Picasaにもアップしています。
こちらもお気軽にご覧ください。

リンボーブリッジをめぐるクルーズ
リンボーブリッジをめぐるクルーズ

【その後の追伸】
クルーズにご一緒していただいたmechapanda師匠による全行程を撮影した動画をアップして頂きました。
師匠は、ドボクファンの間でも知られた動画の第一人者なんですね。
そんな師匠に今回のクルーズ全行程を撮影していただき、さらにアップまでしていただくとは、なんともったいなや、もったいなや……とオシッコちびりそうにビビっています。
今回、広角レンズによる通常の船載動画に加えて、周囲360度の全景を撮影する特殊レンズをつけたカメラによる「視界360度バージョン」の2点がアップされています。
パソコンの大きなモニターで、全画面にして見ることで、より臨場感が増すはずです。
ぜひともお試しください。

こちらが、広角レンズのビデオカメラによる通常の船載動画です。

こちらが、周囲360度の全景を撮影する特殊レンズをつけたビデオカメラによる「視界360度バージョン」の動画です。