極私的「なにわリバークルーズ」で水陸両用バスを追いかける

引越するまでずっと大阪で仕事してきた割に、大阪市内を流れる川なんて意識したことはなかったのでした。
そんな訳で、大阪を離れて10年ちょっと、今さらながら極私的「なにわリバークルーズ」をして、川から大阪の街を眺めてきたのですよ。
ぼくが知っていた大阪とは、だいぶ様変わりして、まったく知らない街みたいになっていたのにはビックリしましたが。

まずは新西宮ヨットハーバーでボートをチョイスです。

選り取りみどりの選びたい放題みたいですが、いえいえ。
大阪の川に掛かる一部の橋がメチャクチャ低いため、屋根つきボートはご法度なんですね。
リバークルーズするには、専用に改造された特装の1隻しか使えません。
今回はそれをレンタルします。

西宮を出航して、巡航速度で大阪方面に進むことわずか十数分で、もう大阪港のランドマークが見えてきました。
ボートで行くと、絶対にクルマではあり得ないほどの近さなんですよね。

最初に海遊館を右に眺めながら、内陸部に向かって進んでいきます。

海遊館! いやー、懐かしいですねー。
ジンベイザメを見に来たり、また近所の“日本一低い山”天保山に登ったりしたのですが、まさか、こんな海側からやって来る日があるなんて、思いもしませんでした。

そして、海遊館の対岸にはユニバーサル・スタジオ・ジャパンがあるはずです。
ええっと……、どこに?

いや、この場所はもうUSJになっているはずなんですよ。
おお。確かに、よくよく見てみたら、真ん中あたりにジェットコースターの山の部分のレールが見えますね。
セットのようなものの裏側も見えてます。
ただ、全体的によく見えないのが残念に思ったのでした。
たとえば、ディズニーランドだったら、ちょっと離れていても、高速道路からや、また海の上からでもビッグサンダーマウンテンの山とか、シンデレラ城がよく見えて、華やかなイメージがあるんですよね。
USJもそんな派手さを想像していたのですが、意外と平面的に展開していたのですね。

引き続きボートを進めていくと……おお!
その独特の形状でマニアをトリコにする、安治川水門が見えてきましたよ。

ヒャッハー、なんというカッコよさでしょうか。
高潮などの際には、この丸い部分がゴゴゴ……と倒れてきて、まるでダムのアーチのような形状で内陸部を守る仕組みになっているのですね。

おそらく、その水門の動きをチェックするためでしょうか。
5月16日の13時半から16時半に掛けて、水門を閉鎖するとのお知らせが張り出されてありました。

うわ、何ですか、それは! メッチャ見たいじゃないですか!
でも、5月16日って平日なんですよね……うーん、残念。

そして、いよいよ市街地に入っていきます。
すると、それは突然現れるのです。
ジャジャーン! メチャクチャ低い橋!

堂島大橋は、第1の関門として、我々「なにわリバークルーズ」をもくろむ者の目の前に立ちはだかるのですね。

でも、今日は大丈夫。
大潮のちょうど干潮の時間なので、余裕でくぐれるはずですよ……

それでも、座高が高いぼくとしては、頭を打ちそうで結構ドキドキしちゃいますね。

そして現れた第2の関門、大江橋です。

うははは、これはもう橋の桁下が低いだけじゃなくて、ド真ん中を通らないと、頭をぶつけてしまいそうですね。
ハンドリングの腕前を試される恐ろしい場所のようです。

ここも頭を打たないように、そしてまっすぐ進むように、ドキドキしながら通過したのですが……

橋の裏側に、擦った跡がいっぱいある……
これ、きっと船の屋根を擦った跡なんでしょうね。
ちょうど、狭い道路の両側にある電柱や塀に、クルマが車体を擦った跡がたくさん残っているのと似たようなものでしょう。
ああ、恐ろしい。

しかし、なにわリバークルーズは、当然、こうした腕試し的な関門があるばかりではないのです。
中之島公園の端っこでは、毎時0分と30分に、こうして噴水が川に向かって噴き出します。

屋根つきのボートだったら、この下をワザと通るのも面白いのでしょうが、さすがに屋根なしのボートだと、それは無理です……。

あと、高速道路の建造物が醸し出す造形のステキさ、キレイさを思いっきり鑑賞できることでしょうかねー。
ここは、阪神高速の「オニの合流部」、環状線と池田線が合流して、守口線が離れていく場所です。

右から合流する環状線からのクルマが、池田線の4車線を横断して、左側に抜けていく守口線に入ろうとする、なかなかドライバーの度胸が試されるポイントですね。
運転している身としては、なかなか厳しい運転修行の場所なんですが、こうして高架建造物として見ると、この曲線の美しさがタマラン状態に見えてくるのですから、不思議です。

あとは、同じく池田線の上り線と下り線が離合している場所も、こうしてみると何ともいえない美しさが醸し出されています。

写真ではちょっと小さくなってしまいましたが、下側の車線、池田線下りが、上り線の真下にもぐりこむところあたりで、ぼくの大好きなセクシーカーブを描いているのですよ。
クネクネッって感じで。
もうこれだけで、今日は「ごちそうさま」という感じなのでした。

ちなみに、この角度から見るとセクシーカーブを描いている池田線の下り線と、その上を行く上り線、どちらもバラバラの印象なのですが、真横から見ると、あら素晴らしい!

まるで双子の兄弟のように意思がバッチリ疎通していて、見事なぐらいに同じ形で揃っているのですね。
この揃い具合もまた、独特の美しさが感じられるのですよね。
もう、「ヴィヴァ、ニッポンの技術!」と叫びたいぐらい、それぐらいの美しさなんです。

こうして「ヴィヴァ、ヴィヴァ」言いながらも「そろそろ引き返さないとなー」と思い始めた頃、川の真ん中に見慣れない乗り物が浮かんでいるのが見えてきたんです。
……何、あれ? かなりヨタヨタと進んでいて、進むのもおぼつかない感じなんですよ。
そう思って、近づいて行って、よくよく見てみると……え?

これは、バス……?
パッと見は船がヨタヨタ走っているように見えたのですが、四角いボディといい、サイドミラーといい、どうもこれ、バスっぽいのですよね。
何よりも、緑色のナンバープレートが付いていますよ!

そういえば以前に、大阪で「陸」と「川」の両方が観光できるように、水陸両用のバスを走らせることにした、と聞いたことがあるんです。
ああ、そうか、あれがそうなんだな……と、そう思うと、珍しさのあまりあとを付けてみることにしました。
だって、どこかで上陸しそうなんだもん。
(きっとバスの利用客からは、「何だ、あの嬉しそうにあとを付いてくるヤツは」と思われていたことでしょう)

すると、やはり、そうですよ!
川岸に大きく傾斜しているスロープがあるんです。バスのような船(もしくは、船のようなバス)は、そこに向かっていきました。
そして、ついにバス上陸!

……!!!!!!!!!!!!

何なんですか、これは!
ボディ上部に比べて、ちょうど水に浸かっていた部分が、妙に細く見えるのですよ!
これてどこかで見たような……と思ったところで、ああそうだ。
「ワンコをシャンプーするために水を掛けた状態」じゃないですか。
大阪市内を観光する水陸両用バスは、実はイヌの毛でできているに違いありません!(←そんなことありえません)

とまあ、時間配分も考えずに見たいところを全部見ていったため、結局は帰港時間がちょっとすぎてしまい、しっかり1時間分の延長料金を取られてしまったのでした……しくしく。

そんな今回のリバークルーズは動画にも撮っています。
ただし風の影響をかなり受けてしまって船がずっと煽られっぱなしで、カメラが安定しなかったのが残念なところです。……。
なにわリバークルーズ