神田川暗渠クルーズ(お茶の水分水路、水道橋分水路)に行ってきました

神田川に設置された分水路を船で行くぜ!というツアーがJTBで募集されていたので参加しました。

この「分水路」とは、神田川が大雨などで増水したときに備えて川幅を拡張することは、もう物理的に不可能なので、その代わりに作られた「水の逃げ道」なのだそうです。
ただ、新たに街なかに川を造るのですから、どこでもよい訳にもいかず、地下を通すことで、「暗渠」として誕生したことになります。

こうした暗渠化した分水路は、現在、神田川に以下の6本があるそうです。

  • 高田馬場分水路
  • 江戸川橋分水路
  • 水道橋分水路(第1・第2)
  • お茶の水分水路
  • 神田上水

今回のツアーは、そのなかでも船で入ることができる「水道橋分水路」と「お茶の水分水路」を行くものです。
そのクルーズツアーの主役となる、チャーターボートがこちら。
暗渠クルーズのチャーターボート
30フィート以上はあるでしょうか……。
こんなデカイ船を、神田川という狭い川幅のなかでクルクル回頭させたりするのですから、船長さん、カッコイイんです。

そうなんですよ、この船、あまりに大きくて、回頭中に真横を向いたら、ほぼ神田川の川幅いっぱいなんですよね。
そんなゴッツイ船がまわっているものだから、あっという間に水道橋の上は、「何だ、何だ」と見下ろす人でいっぱいになってしまいました。
ツアー一行は、水道橋の上からメチャクチャ注目されてます
いや、まあ、こんなに注目されているのって、ちょっと気持いいんですけどね。

船は、ここから神田川を秋葉原方面に下って行きます。
お茶の水分水路の入口は、昌平橋のたもとにあるのですね。
「お茶の水分水路」入口
このポッカリと開いた入口、奥は真っ暗で何も見えません。
初めてここに入った人は、勇気があるなー。

そして、いよいよ突入です!
お茶の水分水路に入ります
皆、興奮気味にカメラを構えています。

分水路のなかはこのような感じになっています。
分水路のなか
潮が引いている時間帯なので、天井までかなりの余裕がある感じですね。
ただし満潮時はここから1m以上は水位が上がるようなので、そうなると入るのは難しそうです。
探検するにも、なかなかシビアな場所のようですね。

この分水路は一本道になっているのではなく、ところどころに枝道ができています。
例えばここ。
枝道の向こうは神田川につながっています
外の陽差しがとても魅力的で、もしこのボートにライトが用意されていなかったら、早くここから外に出たいと思いそうです。

ちなみにこの出口を外側、神田川から見たところがこれです。
お茶の水分水路の枝道の出口
場所は、丸の内線が一瞬地上に出て神田川を渡るとき新宿方面の下流側にあります。
普通だったら見落としてしまいそうなほど、普通の“フタ”ですね。

やがてこの分水路は、途中で天井が一段低くなっています。
お茶の水分水路の途中で、天井の低い場所
ここは、ちょうど地下鉄丸の内線が上を通っている場所なので、そこを避けるためにこのように分水路自体が下げられているそうです。
つまり、天井が低くなっている分、底も一段低くなっているそうです。

この低くなっている箇所からは、穴の形が丸くなります。
お茶の水分水路のシールド部
これは、ここから「シールド工法」という方法で、機械を使って横穴を掘っていく方法をとったからなのだそうです。
トンネルや地下鉄、首都高速の地下道工事みたいなものですね。
ちなみに、この天井が低いこの箇所、潮が引いているこの時間帯でさえこの低さですから、潮が満ちてくるとどうなってしまうか、想像するだにオソロシイです。

シールド工法は、その巨大ドリルみたいな「シールド機」という機械を地中に入れる場所がなければなりません。
その巨大な機械を地中に入れた場所、それがジャジャーン、こちらなんです。
お茶の水分水路のシールド機を地中に入れた場所
オオウ……いったい何なんですか、この場所は。
どうですか、この神々しさは。
だからでしょうか、地下帝国の神殿のような趣すら感じさせられるのですね。
カッコイイんです。カッコイイ。メチャクチャカッコイイ。
でも、カッコよすぎてオソロしさを感じてしまうほどなんですね。
これが畏怖の念、ってヤツでしょうか。
もし暗闇のなか、恐る恐るボートを進めているその先に、いきなりこんな空間が広がっているとしたら、きっともうあまりのことにちびってしまうこと、間違いありません。

ここからまた、穴の形が四角くなります。
やがて、お茶の水分水路の出口が見えてきました。
暗闇の向こうに明かりが見えるとホッとします

この出口がまた、不思議なんですね。
JR水道橋駅あたりからよく見えるはずなのですが、サンダーバードの秘密基地のようにカモフラージュされているんです。
この葉っぱの陰に「お茶の水分水路」と書かれた看板が掛けられてあるのですが、それも隠されているのです。
葉っぱでカモフラージュされたお茶の水分水路の出口
いったいなぜ?

ちなみに、このお茶の水分水路クルーズには、NHKも取材に来られていました。
夕方4時50分から放映されている「ゆうどきネットワーク」という番組で、3月11日(金)に放映されるそうです。
楽しみー!

続いては、水道橋駅から上流方向にある水道橋分水路へと向かいます。
ここも、入口には「水道橋分水路」と記された看板が設置されているそうですが、やはり木々によって隠されています。
やはり葉っぱでカモフラージュされた水道橋分水路の入口

この水道橋分水路の特徴は、入ってすぐのところに、隣の分水路が見える「窓」があることでしょうか。
水道橋分水路は入ってすぐのところに「窓」があいています
普段、この「窓」はあいている状態なのですが、万が一の際は、この窓を塞いで水路を分けることができるそうです。
確かに窓の中程には、壁を差し込める用の溝が掘られていましたよ。

ちなみに、この隣を流れている水路は、先ほど見た「お茶の水分水路」出口のジャングルに、入口があるのだそうです。
ジャングルからここまで延々と伸びていて、更に、この先1キロ近くも流れて、ようやく出口になるのだとか。
(実際には「お茶の水分水路」のジャングルが下流になるので、入口ではなく出口なのですが)

この水道橋分水路の特徴としては、整備用でしょうか、ところどころに地上につながっているマンホールがあるのです。
しかし、このマンホールからは雨が染みてきて、それが道路の土を泥にして一緒に落とすからでしょうか……
地上に設置されたマンホールへのはしごは……ホラー
何コレ! いったいどうなっているんですか! コワイよ! ヒー!
どのマンホール部でも、はしごが全部、このようなデヴィッド・クローネンバーグ監督が喜びそうな粘液状になっていたのでした。

そして、ここでも神々しいオブジェが鎮座しています。
まずは壁からちょいとはみ出したこの物体。
壁からちょっとはみ出した首都高速池袋線の高架橋脚
これは、この上を走っている首都高速池袋線の高架橋脚なのだそうです。
普段は真っ暗な穴のなか、誰も見ているヒトがいなくても静かに高速道路を支えている健気さには涙を禁じえません。

しかし、見所はこれだけではなかったのです。
更にボートを進めていくと……おお、ナンデスカコレハ!
こちらは存在感バツグンな首都高速高架橋脚
さっきと同じ、首都高速池袋線の高架橋脚なんですが、明らかに存在感が違います。
なんというか、王さまのような貫禄があって、堂々としています。
この存在感には、我々も「見ている」というよりも「謁見させてもらっている」ような、そんな敬いたくなる気持ちが湧き起こります。
そもそも、先ほどの橋脚と違って、この橋脚はわざわざ壁を繰り抜いて「部屋」にしているのですから、工事関係者もきっと、同じようにこの橋脚には敬う気持ちが大きかったのではないでしょうか。

こうして、わずか500mという短い距離だったのですが、見所たくさんの水道橋分水路はいよいよ出口が見えてくるのでした。
水道橋分水路の出口

この水道橋分水路については、動画でも撮影してみましたので、お気軽にどうぞご覧ください。
途中でライトをすべて消して真っ暗になっていますが、これは「光量が足りない」のではなく、本当に目の前すら見えない真っ暗闇になっているんですね。

最後にこちらの写真を。
神田川を代表する光景といえば、やっぱりアーチ型の曲線がキレイな聖橋と、その向こうを走る地下鉄丸の内線ですよね!
神田川の代表的な光景、アーチの曲線がメチャクチャ美しい聖橋とその向こうを走る地下鉄丸の内線

その他、今回の「神田川暗渠クルーズ」で撮った写真は、picasaにもアップしています。
お気軽にご覧ください。

神田川暗渠クルーズ(お茶の水分水路、水道橋分水路)
神田川暗渠クルーズ
(お茶の水分水路、水道橋分水路)