「横浜運河めぐりクルーズ」で、子安漁港や米軍施設を海側から見てきました

横浜港をめぐるクルーズとして、前回の「工場夜景ジャングルクルーズ」と「工場夜景アドベンチャークルーズ」に引き続き、とてもニッチな「運河めぐりクルーズ」に参加してきました。

出航場所である「象の鼻パーク」に行ってみると、おお……。
大桟橋には「飛鳥II」が停泊しているのですよ。
デカイですよねー。
大桟橋に停泊中の「飛鳥II」

そして!
今回、我々が乗船する船がジャ、ジャ、ジャーン、こちらなんです!
「飛鳥II」と比べてはいけません。今回のクルーズ船
ワハハハハ、「飛鳥II」に比べたらなんてカワイイ船なんでしょう。
(比べるなよ)

ただし今回のクルーズは、このカワイイ船であることに意味があるのですね。
何しろ、運河を巡るクルーズなんです。
つまり橋を何度もくぐる必要があるわけで、そのため、屋根が高い船だと橋に引っかかってしまう恐れがあるのです。
そうです、こんな感じで、普通に橋の下をくぐっていくのです。
橋の下をくぐるクルーズ船
大体が普通の橋なので、その上には普通にヒトが歩いています。
その橋の下を流れている運河に、いきなり乗客がたくさん乗っている船が通りかかると、もう注目の的なんですよ。
橋にいる人からは注目度抜群です
面白いのは、橋の上の人たちに向かってこちらから手を振ると、たいていの皆さんが手を振り替えしてくれるところなんですね。
逆に、橋の上から手を振ってきてくれても、こちらから手を振り替えします。
何というか、船に乗っていると、その周りとは暗黙のコミュニケーションがあるかのようなんですねー。
しかも、手を振っているときは必ず、みんな笑顔ですし。
そんなやり取りがあるだけでもう、ほんわかしちゃってます。

みなとみらい近辺では、まだ船の航行が多いことを見越してか、わりと橋は高めに架けられていたのですが、徐々にマニアックな運河に進むにつれて、だんだんと低くなってきました。
鉄橋の下をくぐります
これは現役の貨物線の鉄橋です。
橋の高さは、まだ高い方なんですね。

で、こちらが、その隣に架けられていた廃線となった貨物線の鉄橋跡です。
廃線になった貨物線の鉄橋跡
これが低い。
低いだけでなく、そもそも重厚だからか、その圧迫感はかなり大きいのですね。
使われなくなった年月をあらわすサビも、鉄橋を彩る味わいとして、とても美しいのです。
Google Mapで確認すると、この鉄橋跡だけがポツンと残っているようですね。
できればこのままずっと残しておいてほしいものです。
(保守とか整備とか管理とか、色々と大変でしょうが)
Google Mapで見た鉄橋跡

こうして運河に入ってくると、まず目に付くのが三井倉庫の建物。
三井倉庫の建物。戦前の建築でもまだまだ現役
戦前に建てられたものだそうですが、まだまだ現役で使われているそうです。
戦前からの建物ということで、注意書きの看板も味わいがあります。
「たばこ のむな」という表現が時代を表しています
どうやらガイド役の船長さんは、この看板がお気に入りのご様子でした。

そして船はいよいよ子安の運河へとやってきました。
ここで最大の難関となる低い橋である「村雨橋」を通ります。
このときにハプニングが起こりました。
あまりに橋が低いから、船に立てていた旗が橋の底に当たってしまって緊急停止してしまったのです。
「横浜運河めぐりクルーズ」でハプニング
途中でガリガリと音がして船が緊急停止、旗を回収後、再び船は動き出して乗客の安堵の声が聞こえます。

この子安の運河は上に首都高速が走っており、この道路の曲線が非常に美しく運河に映えています。
高速道路の曲線が美しく映える運河
首都高速の横羽線は、いつも普通に走っているのですが、その下がこのようになっていたとはまったく想像もつきませんでした。

そうです、上を普通にクルマが走っているということを表すと、ちょうどこんなシュールな光景になるのでしょうか。
軽トラが軽自動車を押しつぶしています

そしてこの橋の向こうは子安漁港です。
橋の向こうに漁港が広がる
昔に比べるとかなり漁師の数は減ったそうですが、今でもアナゴ漁が行われているそうです。
ここに繋留されている漁船をよくよく見てみると、デッキにたくさんの迫撃砲のようなものが積まれているのが判ります。
アナゴ漁で使う仕掛け
これがアナゴ漁で使う仕掛けなんだそうですよ。

こうして子安の運河を通り抜けると、あとは一路、みなとみらいに向けて戻るだけです。
その途中には、海側からしか見ることができない倉庫の数々を楽しむことができます。
日新の倉庫
日新の倉庫。

ピースサインがお調子者な日本製粉横浜工場
日本製粉横浜工場です。
工場夜景ジャングルクルーズ」のときに見た日清製粉と同じくピースサインを出しているお調子者です。
(このピースサインの先からのホースで、貨物船に詰まれた原材料を吸い取るのだそうです)

クルクルまわっている横浜港の発電用風車と横浜倉庫
クルクルまわっている横浜港の発電用風車と、横浜倉庫。

屋上のキリンがメチャクチャ可愛い
これ、屋上にいるのはどうみてもキリンですよね。
あまりの暑さにうなだれているようで……可愛いなあ、もう。

しかし、そんなクルーズでのいちばんの見所は、「陸側からでは決して見ることができない米軍施設がよく見える」ところでしょう。
瑞穂埠頭にある米軍施設なんですが、これ、近くを走る道路からだとチラッとしか見えないのですね。
ところが、海側からだと、これがもう見放題なんです。
行儀よくズラリと並ぶ米軍の船、船、船
行儀よくズラリと並ぶ船、船、船。

3隻の米軍船が接岸中
こちらには3隻の船が接岸していました。

米軍の事務所建物
そして、瑞穂埠頭自体が一般人は立ち入り不可のため、そもそも見ることができなかった事務所建物。
なんというか、こういう「見てはいけないもの」を別の場所から見てしまったよ……という背徳的な喜びも感じられるのですね。

こうしてあっという間に1時間が過ぎて、みなとみらいに戻ってきました。

赤レンガ倉庫前では……ワー、すごい!
「レゲエ祭」なるコンサートイベントが行われていて、海側からだったら丸見えなんですよ!
レゲエ祭りなるイベントが赤レンガ倉庫前で行われていました
こんな大規模なイベントがあったから、今日の横浜は、コインパーキングがどこもかしこも満車ばかりだったのかー!
しかし海側からだと丸見えだなんて、まったく最後の最後まで「背徳的な喜び」を味わせてくれるクルーズなのでした。

大桟橋まで戻ってきたら、ちょうど飛鳥IIのお尻にタグボートがくっついていて、出航の準備をしているところでした。
「飛鳥II」をお尻から押すタグボート

前回の工場夜景シリーズは、「工場の美しさを堪能する」という、誰もが楽しめるクルーズでしたが、今回の運河めぐりは、「知っている横浜の街を別角度から見ると、また全然違って見えるよ」という、横浜をよく知っているヒトであればなおさら楽しめるものだったのじゃないかなーと感じさせられました。
横浜をあまり知らない方だと、どのように見えるのか気になるところです。
(でもやっぱり、低い橋をくぐったり、漁港を見て行ったり、倉庫群を眺めたりと、面白いと思うのですが……)