COLLOLの「韓国行き直前ワークインプログレス」(BankART Studio NYK)

3月に公演したCOLLOL「このままでそのままであのままでかみさま」が、この8月に韓国で公演するのだそうです。
アンニョンハシムニカー。

そんな訳で、先週末には「韓国行き直前ワークインプログレス(公開通し稽古)」が行われているというのに、うっかりお昼寝ですっかり寝坊野郎になってしまい、結局は行けずじまいなのでした。
しかし「今週も金曜日と土曜日にワークインプログレス、やるよー」とヤッピーさんよりご案内をいただき、これはもう絶対観に行かねば……いうことで、駆け付けたのです。
BankART Studio NYK。
(といっても、ここ、ウチから15分もあれば到着するメチャ近な環境なので、行きやすいのですが……うはははは)

元々はここ、倉庫だったということで、会場ど真ん中にはパルテノン神殿を彷彿させる柱が4本、ドーン、ドーン、ドーン、ドーンと存在しています。
パルテノン神殿のような柱が特徴のBankART Studio NYKホール
(そのうちの1本には、素敵な注意書きが)

そんな会場で行われたワークインプログレス、今回はステージの広さを韓国の会場にあわせたのでしょうか、半分ほどの広さしか使わないのですね。
セリフはほとんど初演時と変わってないはずなのに……どうしてなのでしょうか、メチャクチャ変わって見えるんですよ、内容が。
やっぱり会場が半分の大きさになったことで、印象が変わったということなんでしょうか。

確かに狭くなった分、前回と比べると「登場人物同士の距離感」がかなり近くなっているんですね。
そのためでしょうか、「争い」や「孤独感」といった負の局面が、初演時よりもかなり強調されて見えるのです。
これが初演時の、ホールいっぱいを使った広さだと、登場人物が大きく散らばっていたので、各々の距離感はさほど気にならず、そのため「争い」や「孤独感」といった毒はあまり感じられなかったんだと思うのです。
ところがステージが半分の広さになったことで、その分ステージ上の密度が濃くなり、「毒」が目に見えるまでに濃縮されて噴出してきているような、そんな感じを受けたのです。

そもそもオープニングからして違いました。
初演では、開演前から「神さまが楽しそうに戯れている」感じで、登場人物たちが奔放に遊び回っていたんですね。
(イメージとしては、モンスターエンジンのコント「神々の遊び」ぐらいの奔放さ……かも)

ところが今回は登場人物が仲良く戯れているどころか、客席を挟んで「男子」vs「女子」の対立の構図になってるんですよ。
そういったところからも、今回の作品が「対立」や「抗争」、「孤独」といったものをより重点的に描き出しているんじゃないかなーと思ったのです。
そんなこんなで、今回の作品は、ホント、全体的にかなりヘビーな仕上がりになっていたように感じました。
初演時には「救い」となるべき抱擁シーンも、今回は女子同士という「同性愛」や、客席から相手をナンパして連れ出す「一夜限り」の印象のものなど、あまり救いになってないように思われたのです。

まー、「救いがない」と感じてしまったのも、ひょっとしたら今のぼくがかなりネガティブな精神状態だから、余計にそのように思えたのかもしれませんが……。
いやー、それでも、本当に初演時とは印象がガラリと大きく変わって、びっくりしてしまったというのは事実なんです。

これまで一度観た作品は再演されても観なかったのですが、こんなに異なる印象の物語が生み出されるのでしたら、なんてもったいないことをしてきたのか……。
そんな反省をさせられた、今回のワークインプログレスなのでした。