これは熊さんへの新手のSMか

熊さんといっても、落語のご隠居じゃないですよ。
正真正銘、動物の熊です。ベアー。

とある道の駅のお店の真ん中に、その熊さんの剥製が鎮座していたんですよ。
やっぱり剥製ですからね、剥製。元々が生きる熊だったわけです。
だからでしょうか、この剥製、実に迫力があって生々しいんです。

熊といえば、まず思い出すのが北海道のおみやげの定番、「鮭を捕る木彫りの熊」。
もうあれとは全然違う訳なんですよ。
やっぱり剥製ですからね、こう、口をクワッと開いて、牙がギラッと光る感じなんです。
もう、こんな牙を見てしまったら、ホント、ごめんなさい状態ですよ。
もしもぼくがお嬢さんで、ある日森の中で出会ったら、熊にアドバイスされる前から、♪スタコラサッササのサーと、自分から逃げ出してしまうに違いありません。

で、またこの牙が鋭いからか、子供がいたずらしてけがをしないように、注意書きが張り出されてあるんですね。
「熊の口に触らないでください」
そう書かなくても、自ら進んで、こんな生々しい状態の熊の口に手を入れたくなんてないですよ。

あるいは、子供だとこんな注意書きを張らなくても、きっと怖がって、手を入れるようなことはなさそうなんですね。
とすると、アレか、度胸試し。
なんか、そんなシチュエーションをみたことあるな……と思ったところで「あ!」。
そうですよ、これって完全に「真実の口」状態なんですよね。
ニッポンの“真実の口”なんでしょう。

しかし、そんな風に「やるな」といわれると、ついついかえってやりたくなってしまうのが、人間の悲しい性(SA・GA)。
お店の人も、張り紙をしても後を絶たない「真実の口ごっこ」をする輩に手を焼いていたのでしょう。
ついに実力行使に出たようです。
熊の口にブドウ
……こ、これは! ブドウ!

なんと、ブドウが熊の口に思いっきり突っ込まれているのです。
確かに、口の中いっぱいにブドウが突っ込まれているので、誰も熊の口のなかに手を突っ込むことはできなくなりましたね。

ただ……どうも様子がおかしいのです。
何となく、それまでこの熊に感じていた「勇ましさ」「カッコヨサ」がきれいさっぱりどこかに行ってしまった感じなんです。
何しろ、この状況。
まるでブドウの形をしたギャグボールを詰め込まれているようなんですもの。
(ギャグボールって、ボールの形をした猿ぐつわです。ほら、よくSMで目隠しとともに使われるアレですよ。
一緒にイメージ写真もここに貼り付けられたらよかったのですが、Google先生で検索してみても、出てくるのは実にナマナマしい写真ばかり。泣く泣く断念したのでした)

これじゃまるで、新手のSMプレイじゃないですか。
ああ、そう一度そういう目で見てしまうと、それまでいくら「ガオーッ!」と咆哮しそうだったと感じたこの熊の表情も、なんとなく「アアー、もっとやってくれー!」と悶絶しているような、そんな気がしてきました。

熊さん、あんたも好きねー。