パワースポット(!)の分杭峠に行ってきました

長野県伊那市に、パワースポット(!)の名所という分杭峠があるとのことで、中央高速で約2時間、ドライブがてら行ってきました。

途中、休憩で立ち寄ったサービスエリアでは、ツバメの巣があちこちにできています。
それぞれの巣では、ヒナが親に「エサちょーだい、エサちょーだい」とねだってもう大騒ぎなんですよ。
といっても、もうほとんどの巣ではヒナが飛び立っていて、廃墟の巣が多かったのですが……。
まだ巣にいるヒナたちも、もうかなり大きくなっていて、巣から身体がはみ出しているほどです。

なかでもいちばん気になったのがこのヒナ。
頭に寝癖が三本立っていて、まるでサザエさんのようなヘアースタイルになっているんです。
くそ、なんてカワイイ奴なんだ。
3本の寝癖がサザエさんみたいなヘアスタイルでかわいいツバメのヒナ

ところで分杭峠では、テレビなどで「パワースポット」として紹介されてから観光客が殺到しているため、クルマで直接行くことができなくなっているそうです。
何しろこの峠、国道152号線沿いにあるのですが、この国道が山道でメチャクチャ狭いんですよね。
クルマが2台、対向するのも一苦労するほどの狭さです。
しかも山道だから急坂だし、グネグネ曲がりくねっているし。
さらにこの国道、片側はかなり急斜面な崖になっているんです。運転を誤ればエライことになってしまうという、そんなエライ国道なんです。
こんなところに観光客がクルマで殺到しては、大変な事態になってしまいかねません。
そんな訳で、分杭峠に向かう観光客はクルマが禁止され、麓からシャトルバスに乗ることが義務付けられているのだそうですよ。
それではバスのチケットを買って、峠に向かってレッツゴウ。
マイクロバスで分杭峠に向かいます

観光客で満席になったマイクロバスが、狭い山道(でも国道)をぐんぐん登ります。
途中でドライバーが「ここが絶景ポイントですよ」などと案内を交えてサービスも満点ですよ。
バスの中からの絶景ポイント
この写真の下、バスのすぐ縁は急な斜面で、ちょっとでもバランスを崩すとエライことになっちゃいます。

そんなハラハラドキドキ感満点のバスに揺られること約15分、分杭峠に到着しました。
ここが分杭峠の「パワースポット」への入口です。
分杭峠の表示板
分杭峠が「パワースポット」といわれているのは、この下には中央構造線が走っていて、そこが「+と-の2つの地層がぶつかり合って」いることで生じる“ゼロ磁場”なんだとか。
うーん……打ち消しあってゼロになっているんだったら、それって何もないんじゃないの?……なんてヤボな疑問はこの際置いて、とりあえず、そのスポットに行ってみましょう!

山道をてくてく歩くこと5分、突然に見えたその光景に「なんじゃこりゃあ!」。
急な崖状の斜面に人々が重なりあうように座っています。
これではまるで、野外ロックフェスティバルじゃないですか。
まるで野外ロックコンサートのような雰囲気
どこのウッドストックか、フジロックなのか……って、いえいえ、ここは分杭峠、“ゼロ磁場”なんですよ。
人々の見ている先には、何もありゃしません。

この“ゼロ磁場”は「その場にいるだけ」で、気を体内に取り入れることができるのだそうです。
そこでこうして皆さん急場の崖に腰を掛けて、体内に気を取り入れているところなのだそうです。
しかしあまりに急な場所に座っているので、下手するとホント、皆さんは谷底に転がり落ちていってしまいそうです。

ここからさらに山道を登っていくこと5-6分、せせらぎのある開けた場所に出てきます。
ここがメイン会場となるスペースなのだそうですよ。
このせせらぎに注ぎこむ湧き水が、「ゼロ磁場水」としてありがたくいただけるそうなんです。
皆、ペットボトルやポリタンクを持って列をなしています。
気を体内にとり入れるためには1時間程度は滞在してくださいなどと案内がありますが、大丈夫、この水を汲む列に並んでいるだけであっという間に1時間は経っちゃいますって!
水汲みの順番を待つ人々
この汲み立ての水がまた、冷たくて美味しいんです。
ずっと触っていたら手が痺れてくるぐらいに冷え冷え。

まあ正直、「パワースポット」としてのWebサイトや現地での紹介・案内は、かなりトンデモなものを感じさせられるのですが、それでもスゴイと思ったのは、これだけの集客力がありながら、一切お金をとっていないことなんですね。
駐車場も無料、入場も無料。
かかったお金といえば、シャトルバスが往復で600円、現地のトイレは“寄付(寸志)”として100円、それだけなんです。
まあ、トンデモ理論である場所を、自治体が観光地としてお金をとることには確かに問題があるのでしょうが、それでもここまで無料を貫く姿勢は潔いと思えるのですね。

さて、そろそろ帰りますか……と中央高速に再び乗ったところでドヒャー。
それでなくても混むポイントの区間で、事故が3件も発生しているのだとか。
渋滞の区間がとんでもなく長く延びているんですよ。

そんな訳で、帰り道は途中で下道におり、富士山を眺めながら富士五湖から道志みちに抜けるルートで帰ってきたのでした。
やれやれ。
下道を走ると、富士山がきれいに見えました