電車でいつも見える場所

いつもの休みの日らしく、今日もまた起きてみたら午後の2時半と、半日を無駄に過ごしてしまっています。
ベランダに出てみると、なんですか、こんなぼくをあざ笑うかのようなメチャクチャいいお天気。
今日という日をすっかり出遅れてしまいましたが、とりあえず挽回すべく、お散歩に出てみました。

この時期になると、いつも気になる場所があるんですね。
JRの京浜東北線で窓の外を眺めていると、新子安を過ぎて鶴見に向かうあたりで、藤の花がとってもきれいに咲いているお寺があるのです。
この藤の花を一度ゆっくりと見てみたいと思っていたのです。
そんな今日がチャンスではありませんか。
ということで、「だいたいこの辺だろう」と新子安の駅からテキトーに歩いてみました。

しかし、何ですか、これは。
住宅街に足を一歩踏み入れると、そこかしこに仕掛けられてあるトラップの数々。
そこまでしてぼくの行く手をさえぎりたい、何者かの邪悪な意志がはたらいているのでしょうか。
これなんて……なんというネコ団子なトラップなんでしょう。
2匹でネコ団子。「いらっしゃいませ」付き
ヌクヌクとして気持ちよさそうなネコ2匹、思いっきりモフモフしてぇー!と思わせてやみません。
足ふきマットにはご丁寧に「いらっしゃいませ」って……思いっきりぼくを誘い込んでいますって。

イヤイヤ、いけません、いけません。
今日のぼくには「藤の花を見に行く」という使命があるのです。
後ろ髪を引かれる思いでトラップを振り切ると……ギャー!
4匹でネコ団子。ヌクヌク
またしてもネコ団子トラップが!
(しかも数も倍増)

玄関先で兄弟揃ってヌクヌクと丸まっているネコ団子。
いったいこの街はどうなっているのでしょう。
尋常でない数のトラップが仕掛けられすぎです。
目と耳と心を閉ざして、ようやく辿り着きました。

線路際のお寺、ここですよ、ここ。「遍照院」さん。
京浜東北線からいつも見ているお寺、「遍照院」

国道15号に接してお寺の駐車場があり、この向こうに山門があるのです。
しかし、その手前に「踏切」の看板……?とナゾに思っていると、ウワオウ!

電車が疾走していきました。

それからしばらくも経たないうちに、またしても電車が!

ものすごい勢いで走り去っていきます。

続いて反対側からもすぐに!

ここって、なぜかお寺の敷地を分断するかように、京急線が走っているのですね。
しかも相手は京急電車。まったく情け容赦することなく、この狭い場所を思いっきりぶっ飛ばしていくのです。
境内から外を見るとこんな感じ。

山門のすぐ外を、電車が走っている様子なんて、まさに江ノ電ですよ。

しかしこれは京急電車、江ノ電のガッタンゴットンとノンビリ走る電車ではないのですね。
なんというか、“疾走する電車”で結界を張ってお寺を守っているような、そんな感じがするんです。

そして、ようやく藤の花と対面しました。
あれ? 電車から見えていると、もっと華々しい感じだったんですが、意外と藤棚が小さいなあ。
やっぱり一瞬だけ見えることで、頭のなかでとんでもないお花畑を産み出していたのでしょうか……うーん。

でもせっかくだから、バックに京浜東北線の電車を写しこんでみました。

帰り道、またネコ団子のトラップのお宅の前を通り掛かってみると……おお。

ネコ団子フォーメーションから、今度はネコ並びフォーメーションですよ。
玄関が開いているので、中がよく見えるのでしょう。
しばらく様子を見ていると、そのうち、向こうのネコたちもぼくのことが気になったのでしょうか。
「んー、お前、さっきからずっと見てるけど、いったい何だー。何か用があるのかー」と寄ってきましたよ。

いや、あの、すみません、特に用事はないので、失礼します。

「今日はネコしか見ることはなかったよなー」と、本当はイヌ好きなぼくが残念に思っていると、おお!
角の向こうあたりから、イヌが甘えて鼻をヒンヒン鳴らしている声が聞こえてくるのですよ。
これだけ甘えている(寂しがっている)声を出しているのですから、絶対に遊んでくれるぜ、と大急ぎで向かってみると……おい。
門扉がきしんでキィキィいっているだけなんですよ……とほほ。
もう、油を勝手にさしちゃうよ!と思っちゃったくらいに本気でガッカリさせられた今日の出来事だったのでした。