みちのくひとり旅(最終日)

朝も目覚めると、まずは一番に露天風呂。
スッポンポンの全身に、山の木々からくまなく降り注ぐフィトンチッドとせせらぎから発するマイナスイオンのダブル効果のプラシーボで、気分はスッキリ。
これまたプラシーボで(というより、単なる旅行という非日常のハレの舞台でのハイテンションで)、鬱々とした気分もすっかりどこかへ吹っ飛んでます。
なるほど、転地療養ってこんな感じなんでしょうねえ。

朝ご飯は大宴会場で朝食バイキング。
バイキングってやばいんですよねえ、ついつい歯止めがきかずに食べ過ぎてしまうんです。
今日も案の定、「あれも食べたい」「これも食べたい」と皿に盛っていると、和洋折衷の節操ない状態の朝ご飯になってしまいました。
この時点でもうお腹ははち切れそうになってしまっています。お昼の予定の牛タンがピンチなんですよ

10時にチェックアウト後、作並温泉からほど近い定義山にゴウ!
定義如来という仏さんをまつっているお寺があるのですが、ここの参道にある「揚げたての厚揚げ」がうまいとのことで、食べにきたのです……が。
案の定、胃袋には朝食バイキングがまだまだ溢れそうなぐらい残っているんですよ。
そんな状態なので、100%ベストで厚揚げを楽しめたとは言えず……大変食いに悔いを残す結果になってしまったのでした。
定義山の名物の揚げたてアツアツの厚揚げ

お寺では、メチャクチャ悪ガキっぽい笑顔を見せている狛犬に一目惚れしてしまいました。
この邪悪な笑みは、狛犬というよりもガーゴイルですって
なんですか、この笑顔。悪ガキどころか、メチャクチャ邪悪な笑顔じゃないですか。
ひょっとしたら狛犬が西洋に伝わってガーゴイルになったのではないかと思えるほどの邪悪さですね、これ。
しかもお供えが「1円」って……。手洗い場でももうちょっと小銭がありましたよ。
やっぱり、ガーゴイルもどきの邪悪な狛犬では、あまりありがたみを感じないのでしょうかねえ。
(意外とやってくれそうなヤツではあるように見えるのですが)

イヌといえば、参道のお店で番をしているこのワンコ(名前はホクト)。
店番をしているワンコ、「ホクト」
店先のガラス戸に、「撫でてやると喜びます」みたいなことを書いた張り紙がされてあるので、どれどれ……と遠慮なく触らせてもらいます。
撫でてやっても……フンって感じ
確かにおとなしくて触りたい放題触らせてくれるのですが、逆に触られ慣れてしまったからか、それとも今日はたまたまムシの居所が悪いのか、お愛想がまったくないんです。
そこでぼくのゴールドフィンガーのテクニック、登場ですよ。
そこかしこのツボを容赦なく攻撃してやっていると……あらら。
いきなり腹出しポーズであられもない姿でゴロリン。
しかも腹を撫でられるのに慣れてないからか、撫でる手の動きに合わせて、後ろ脚が同じタイミングでシャカシャカシャカシャカ……とイヌかき状態で動いているのですね。
お腹をみせてくれました。しかも脚が一緒に動いちゃうのです
ホクト、可愛い過ぎです。

境内のお店をひやかして遊んでいるだけでも、時間はあっという間にお昼近くになり、「牛タン!」。
朝、バイキングであんなに腹がはち切れそうだったのに、さっき、厚揚げを食べたばかりだというのに、もうお昼ご飯を食べることしか考えられない、脅威の大食い野郎がここにいるのですよ。

そんな訳で、まずは牛タンの名店が揃っている仙台駅周辺に行ってみました。
しかしこのあたりはさすがに観光地です。どうも歩いている観光客の数が多いのですね。
これはひょっとすると、牛タン屋さんも人でいっぱいである可能性もあるな……と、行先を変更しました。
ここからちょっと離れたところにあるお店に向かいます。
しかし、着いてみてビックリ!
観光地からはかなり離れたこのお店も、地元民でしょうか、メチャクチャ人が多いのですよ。
店員さん、特に厨房のなかで肉を焼いている人が、まるで戦場にいるかのような殺伐さを醸し出しているのでした。
一時なんて営業中なのに、いきなりオーダーストップなんてしてしまっていました。
厨房のなかのひとに対して、いかに客が多すぎか……。
でも待った甲斐もあるというものです。
運ばれてきた、焼きたてアツアツの牛タン、とってもジューシーで、プリプリで、味も濃厚で、メチャクチャうまいのです。
ジューシーでプリプリで味も濃厚な牛タン、メチャウマ
嗚呼、なんて素晴らしい我が牛タンライフ(← あまりの美味しさに、まだ1回食べただけなのに、もう人生を悟った気になっています)

さて、そんな楽しい2日間はあっという間に過ぎ、帰ることにしました。
高速道での渋滞ポイントは、行きで判ったような気がします。
だったら! そのポイントを過ぎるまでは高速道路にのらず、下の道を走った方が(時間は掛かっても)ストレスはたまらないでしょう。
そんな訳で、仙台市内から常磐道まで、ひたすら「面白そうな道」を探して走ることにしました。

田んぼのあぜ道に咲いている彼岸花を眺めてみたり、
田んぼのあぜ道に咲いている彼岸花を眺めてみる

見ていると吸い込まれそうになる太平洋の荒波をずっと眺めていたり、
見ていると吸い込まれそうになる太平洋の荒波をずっと眺めてみる

碧眼のネコを相手に遊ぼうと努力してみたり。
碧眼のネコ相手に遊ぼうと努力してみる

また国道6号線では、ぼくの背後に20台ほど暴走族が着いてくることになってしまいました。
しかし福島の暴走族はマナーがいいんです。
決して蛇行運転はせず、車線を無視した無茶な追い越しもせず、ノロノロ運転もせず。
これが東京とか大阪だったらエライ目にあっているところでした……。

心配していた高速の渋滞にも結局引っかからず、8時間ほど掛けて無事に横浜まで辿り着いたのでした。
そんななかで今回の旅行、唯一の後悔、それは「露天風呂でのセルフヌード写真が撮れなかったこと」
日記ネタをこれでひとつ落としてしまいました。
いやー、いつも行くような“ひなびた”温泉だったら、絶対に貸切状態になる時間帯ってあるのですが、さすがに巨大旅館だからこそお客さんの数も多く、そうそううまくひとりになることはありませんでした。
残念。