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真グロ賛歌

会社帰りにスーパーでお買い物ですよ、お買い物。ショッピング。
「今夜の晩ご飯、おかずは何にしましょうかねえ」と、買い物かごを通した左手をあごの下に当てた奥さまポーズで悩むぼく。

そんなとき、フト目に飛び込んできたんですよ、その異様なPOPが。
まわりに溢れているのは、スーパーならではの「大安売り」「特売」といった“売らんがため”のPOP。
なのに、そのなかで異彩を放つそのPOPは、一切“売ろう”という気が感じられないのです。
異様なオーラに満ちた黒地のPOPは、これ、明らかにまわりとは一線を画しているのですよね。
一体なんなんですか、これは。

スーパーで見掛けた“ぐろ専科”
ぐろ専科

なんというかねえ、趣味が悪いのですよ。悪趣味。バッドテイスト。
そんなダーティにしてデインジャラスなかほりがプンプン漂ってくるのですよ。
何が悪趣味って、“ぐろ専科”。いったいどんな専科なんですか?
きっと、目を覆いたくなるような数々のグロテスク動画を観賞して楽しむ、そんなマニアに向けた売り場に違いないのですよ。

しかも悪趣味はそれだけではないんです。
この“ぐろ専科”というネーミングだってバッドテイスト丸出しなんですよ。
だってこれって、確実にダジャレを狙ってますね。
いや、“ダジャレ”といってしまっては、洒落の神さまに失礼です。ただのオヤジギャグですよ、オヤジギャグ。
このPOPを書いた人は絶対に、これ、

お客さん、私と一緒にグロしま専科?

こう呼びかけているつもりに違いないのですよ!
うわー、なんて悪趣味! なんて立派なオヤジっぷり!
もうね、どんなスプラッター映画愛好家たちが集ってくるというのでしょう、このスーパーには。

……ははあ、なるほど。
この“ぐろ専科”を、スプラッター映画愛好家たちと考えると、すべて見えてきたような気がします。
スプラッター映画と関連づけながら、改めてこの売り場を見直してみてください。
……ほら。
このPOPの前に並べられてある商品、これが「特殊メイクで飛び散る血のりやお肉」に見えてきますよね?
ここは市内でも有名なスプラッター特殊メイク用の材料店だったのです!

そうなんですよ、そう、きっとそうなんです!そうに違いないのです!
ぼくが会社帰りに立ち寄るスーパーは、トム・サビーニもビックリ御用達にしたいぐらいに特殊メイク用のグログッズを取りそろえたマニアのお店だったのですっっっ!
さすがは横浜!
身近なスーパーも、実はこうしたいかした趣味の店として隠れた名店だったということなんでしょう!
スーパーのPOPをたたいてみれば、文明開化の音がするぜ(意味判りません)。

 

ウシに何を訊くのか、グループインタビュー

「ブックストア談」に行こうと、浜松町にある世界貿易センタービルにやって来ました。
本屋さんは2階なのですが、ビル1階のロビーにある「本日のカンファレンス」案内に、思わず「……え?」。
9時から12時までの予定で、3階のRoom Dで行われているのは、

謎の「ニュージーランド牧草牛グループインタビュー」
ニュージーランド牧草牛グループインタビュー

これって……いったい、何?
広い会場の真ん中に、干し草をムシャムシャ食べている牧草牛が一頭。
そのまわりを囲んだ記者たちが「牧草ってどんな味ですか?」とか、「人工飼料のときと違って、やっぱりミルクの出は快調になるのですか?」とか質問したりしてるんですかねえ。
そもそも、ウシに対してニンゲンの言葉なんて通じるのかどうか……。

あ。そうか、別にインタビューするのはニンゲンとは限らないわけですよね。
ウシがウシに訊く「牧草飼育のあり方」とか行われているのかもしれない。
新しい環境に移す前に、繊細なウシの心をなだめるために一足早く牧草牛としての生活に入った先輩ウシに話を聞く、そんなカンファレンス。
きっと9時から12時にかけてRoom Dは、モウモウモウモウ、やかましいったらありゃしなかったことでしょう。

……12時? 開催時間が12時まで?
これって、ちょうどお昼ご飯の時間にグループインタビューが終わるということですよね。
ということはですよ……、12時で牧草牛たちは用済みになってしまうということではないかと……。
時刻は12時になり、カンファレンスは無事に終了。
それまで和やかだったグループインタビューの会場は、突如としてトサツ場となるのです!
阿鼻叫喚のRoom Dは、もはやパニックルーム、会場内を狭しと荒れ狂って逃げまとう哀れな本日の主役たち。
しかしカウボーイたちの投げ縄によって捕らえられたウシたちは、そのまま解体され焼き肉となり参加者の胃袋のなかへと消えていくのでした……あわわわ。
(↑ 怒られますって)

銀座の歩行者天国に、トイプー

銀座は和光の時計台の向かいにあるリコーのビル。
今日はここでワークショップがあるということで、お出かけなんですよ。
土曜日ということで、メインストリートは歩行者天国なんですよね。
ただ、昼間はさすがに暑くて、人出もまばら。
スッコーンと抜けるような空の青さが目に染みるぜ。
銀座といえば、和光の時計台

ワークショップも無事に終わったところで、ビル内のスペースをブラブラ。
本来はここ、写真展などが行われるギャラリーなのですね。
今日もハリウッド俳優や有名人たちをジャンプさせたポートレートの作品展が開かれていて、自由に見回ることができるのでした。
アレックス・マヨーリ写真展「ONE JUMP!」

しかしこのギャラリーには、さりげなくリコーのカメラコーナーも併設されているのですね。
新型のGR Digital IIIなんて、自由に触りたい放題なんですよね。
そこで、アレコレ撮影を試して遊んでいるうちに……ヤバい、メチャクチャ欲しくなってきたではないですか(← 見事にリコーの思惑にはまっているヤツ)。
ギャラリーに併設されてあるリコーのカメラコーナー

夕方となり、「さて帰ろうか」と再び歩行者天国を歩いていると、何やら道端に人だかりできているのです。
銀座の方向者天国にナゾの人だかり

何だ、何だ、何ごとだ?と人垣の向こうを覗いてみると……おおう、これは!
なんとキュートな! なんてプリティな! トイプードルのトイプーちゃんが、ちょこんとお座りしているのですよ。
トイプーがつぶらな瞳で、自分を取り囲む人たちを見上げていたのでした

お散歩中に「ボク、疲れたの」と休憩しているように見えるのですが、飼い主らしき人は傍にいないのですね。
ということは、待ちイヌ……?と思いきや、どこかのお店の入口前という訳ではなく、本当に道路の真ん中なんですね。
そもそもこのトイプー、紐にも繋がれていないのですよ。ただ単にチョコンとお座りしているだけ。
これ、下手したらそのままヒョイと連れて行かれそうだよ、大丈夫かなあ……と思ったところで、あ。まさか……これって捨てイヌ?
いやいや、こんなにキュートでプリティなトイプーなんですもん、そんなことはないですよね。

しかしながら、ぼく以外にもまわりを取り囲む人たち、「かわいい」「かわいい」と目がハートマークになりながらも、「この子、どうしちゃったんだろね」とか言っているんですよ。
誰一人として、この子の状況を知っている人はいないみたいなんですね。
メッチャクチャ気にはなったのですが、今日も銀座へはクルマで来てしまっているのです。どんどん加算されていく駐車料金の方がもっと気になってしまい、泣く泣くその場を後にしたのでした……ごめんよー。
一体、どうなってしまったのでしょうか、銀座の歩行者天国でお座りしていたトイプー……。

うんこみたいにしか見えないからうんこに差し替えてみた

いやー、秋ですよ、秋。
すっかり空気が澄んできて、夜空には三日月がメチャクチャきれいにビューティフォーにピカピカと輝いているじゃないですか。
これは秋らしくてとても素敵な絵になる光景だぜ!と写真に撮ってみたら……おい。
いったいどうしてこうなっちゃうのですか、マイ・キャメラ!
三日月が、あんなにきれいにピカピカ光っている三日月が、

まるで うんこ のようにしか見えないじゃないですか!
きれいな三日月が犬のうんこのようにしか見えません

これじゃ、まるでイヌのうんこですよ。イヌのウンコ。UNKO。
クソー、おぼろ月夜ならぬうんこ月夜ですよ。
何が悲しゅうて、夜空に輝く犬のうんこの写真なんて撮らないといけないのですか、マイ・キャメラ!

いやいや、これをカメラのせいにしてはいけないのです。
ほら、「カメラで写真を撮ると、見た目よりも小さく写る」というではないですか。
それですよ、それ。きっとそれなんです。
見た目よりも、月の大きさがあまりにも小さく写ったので、それでうんこのようにしか見えないに違いないのです。
そうですよ、そう、きっとそうなんです!
だからこの月の大きさを、もっと大きく、きれいに目立つようにしたらいいのですよ!

そんな訳で、早速加工してみました。
三日月をちょっと大きくしてみました……って大きすぎ!

おいぃぃぃっっっ!

いったい、これは何なんですか! どんな「トータル・リコール」なんですか!(←それは火星)
ウソ丸出しの大バカ野郎の大マヌケのスットコドッコイ写真なんですよ、これじゃ。
いくら大きい方がいいといっても、程がありますって!

ああ、もういいです、いい! 判りました!
もうね、所詮ぼくが撮る写真なんて、みんなうんこなんですよ、ウンコ。UNKO。
うんこ野郎が撮る写真には、いつだってうんこがお似合いなんですよ!
このうんこ野郎のぼくめ!

ああ、そうか……うんこ野郎が撮るうんこ写真なんだから、だったら最初からうんこにしておけばよかったということなのか!
うんこですよ、ウンコ。UNKOを用意すればいいんです。
目には目を、歯には歯を、うんこにはうんこを。

そこでこれまでに撮りためた写真データをガサゴソ漁っていると……おおう、あった、あった、ありました!
ちゃーんとね、こんな日が来るかと、うんこの写真があったのですよ!
VIVA, UNKO! Oh, yes !
以前、浅草に行ったときに撮影した金色に輝くうんこの写真です。
これを使いなさいという、神の啓示が降りてきたんです!

そんな訳で、皆さま、お待たせいたしました。
みなとみらいの天空に燦然と輝くうんこ月夜の写真です。
最初からうんこにしておいたらよかったのですよ

ああ、もううんこ冥利に尽きるぜ!

中村佑介のイラスト画集「Blue」のマウスパッド付サイン本

森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』は、その小説作品の面白さもさることながら、やはり小説の世界観にピッタリの表紙イラストがまた、読者の想像力を高めて、相乗効果的に面白さが膨らんでいったのではないかと思うのですね。

例えば、あの表紙が単に抽象的なオブジェとか絵だったら、あそこまでのワクワク感もなく、手にとって読んでみよう!という気持ちにはあまりならなかったのではないかと思うのですね。

その表紙イラストを描いたのが中村佑介という新鋭のイラストレーターだそうです。
本好きにとっては、彼のイラストは森見登美彦や石田衣良、創元推理文庫からの江戸川乱歩などでもおなじみなんですが、音楽ファンにとってはASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットの方が、馴染みがあるそうですね。

あと、すっかり勘違いをしていたのですが、有川浩の『植物図鑑』は、中村佑介ではありませんでした。
……というか、では、これは誰?

その彼の作品を一同に介したイラスト画集「Blue」が発売されたのですね。
これがもうかなりいいのですよ、いい。ステキ。素晴らしい。ワンダフル。
彼独特のタッチによる世界観に包まれた全175ページの作品のひとつひとつが、もう見ていて全然飽きないのですね。
ここに描かれている女の子たちは、ノスタルジックだったり、切なさを感じさせられたり。あるいは逆に見ているこちらを元気づけてくれたり、その立ち振る舞いの格好良さに打ち震えさせられたり。
発売当初からずっと「欲しいなあ」「欲しいなあ」と思い続けていたのですが、お値段がお値段だけに、なかなか買うところまではいかず、いつも立ち読みでお茶を濁していたのでした。

ところが。
今日、丸善の丸の内本店に行ってみると……あれ?
もともとこの画集はサンプルの1冊を除いて、すべて立ち読みされないようにシュリンクが掛けられてあるのですね。
しかしどう見ても、平積みされてあるなかで上の2冊だけ様子がおかしいのです。
よくよく見てみると……「サイン本」って……これ……。
赤ボールペンによる走り書きがシュリンクの中に封入されてあるのです
まさかまさかの「赤ボールペンによる走り書き紙片」がシュリンクの中にひらりと入れられてあったのですよ。
しかもそのうちの1冊は、「特製マウスパッド入り」なんて書いてあるのですよ。
赤ボールペンによる走り書き「特製マウスパッド入り」とは、いったい何……

サイン本というのは判るのですが、「特製マウスパッド入り」というのはいったいどういうことでしょう。しかも1冊だけ。
メチャクチャ気になるではありませんか!
そんな訳で辛抱たまらず、結局、買ってしまてちるのでした。
そうなんですよ、何だかんだ言いつつも、「欲しいなあ」と思っていた本って、最終的にはいつの間にか手にしているパターンって、多いと思うのですね。
これが運命の出会いってやつなんでしょう(← 違うと思います)。

シュリンクをバリバリバリッ!と豪快に破り取ると、なかからまず出てきたのは……出たっ! マウスパッド!
表紙イラストと同じ作品が描かれてあるマウスパッド(もったいなくて使えません)
光学式やレーザー式のマウスでもちゃんと使えそうな薄型タイプなんですよ。
ちょうど会社でマウスパッドがなくて滑りが悪いよなあ……と思っていたところだったのです……が、いえいえ。
もったいなくて使えませんって。

そして、中村佑介のサインは……と見てみると……ウワオウ!
イラスト入りの豪華なサインが中扉にドーン、と描かれてあるのですよ!
ヘイ、そんな寂しそうな顔して泣かないでおくれよ、ハニー……。
中村佑介『Blue』のサイン

ところでこの画集、きっとCDジャケットをイメージしてつくられていると思うのですね。
だから判型もも正方形に近い変形判であるうえ、さらに厄介なのが「帯」。
通常よくあるような「腰巻き」タイプではなくて、CDシングルに付いているような「1枚の用紙」+「帯部分をはみ出させて折り返し、“帯”のように見せかける」タイプなんです(説明しづらいなあ……)。
とにかく、いろんな意味で本棚に置いておくことができない危険な本であるということなんですね。
この本、今後は「帯付き」であることが、何よりも重要な本になるに違いありません。
どうやって保管しよう……とほほほ。

【追伸】
有川浩『植物物語』の表紙イラストは誰?と書いたところ、早速「カスヤナガト」作品であることを教えていただきました。ありがとうございます!
(実は調べようと思っていましたが、積み上げられた山のどこかに本が埋もれてしまっていて、確認することができませんでした……)
ちなみに「カスヤナガト 中村佑介」で検索してみたところ、やはり同じように有川浩『植物物語』のイラストで混乱してしまっている方が他にもいる模様……。

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