そうだ、お昼ご飯食べに行こう。
……などと、まるでJRのCMのキャッチコピーを劣化コピーさせたような思いつきに始まった週末の朝。
ネットで調べてみると、おお。
秩父の方で、“街おこし”のために「わらじカツ丼」なるメニューを考案したとの情報をゲット。
秩父方面だったら近いぜ、よし、今日のお昼ご飯はここで決まり!とクルマに乗ってお出かけしたのですが、どうも高速道路で行くと到着予定時間が中途半端なんですね。
そんな訳で敢えて下道で行くことにしたのですが……ウエー、これがもう大失敗。
メチャクチャ混んでいるんですよ、横浜の上あたりって。
結局、「わらじカツ丼」の街に到着したのは午後2時半。
家を出てから5時間経ってますよ。
ほとんどのお店がもうお昼の営業時間を終えてシャッターを締めているなか、唯一、ぶっ通しで営業している「鹿の子」さんにお邪魔しました。

もちろんお客さんはぼくひとりで広い食堂を独り占め、貸切状態なんですよ。
注文したわらじカツ丼が程なく運ばれてきました……って、何コレ!?

フタが閉まりきっていません!
(これがデフォルトなんですってよ、奥さま)
閉まりきっていないフタを開けると、“わらじのような”大きなカツが2枚、ドーン、ドドーン。

そうなんです、よくお肉のことを“わらじのような”と例えますが、ここの「わらじカツ丼」はちゃんとわらじになぞらえて、1足分、2枚がご飯の上にのっているんですね。
食べ方もちゃんと女将さんがレクチャーしてくれました。
「そのままだとご飯が食べられないから、カツをまず1枚、フタの上に避けておいてからどうぞ」
こ、こうですか……。

ではいただきます……うおぅ、これはメチャクチャ、ンマーイ!
通常のカツ丼と違って、玉子でとじてないから物足りないかなと思っていたのですが、いえいえ。
カツがしっかりとしていて、メチャクチャお肉の味が引き立っていておいしいのです。
また、見た目では判りづらいのですが、カツには、このお店特製のダシをくぐらせてあって、あっさりとした味付けがされています。
そう、ダシをくぐらせているだけなので、衣はさっくりとしていて、これがまたえぐすぎずにさっぱりとしているのですね。
「2枚もカツがあったら重いかな」と思っていたのですが、いえいえ、渾然一体の見事な“あっさり”感のハーモニーで、あっという間に食べてしまいました。
うはー、ごちそうさまでした。
食後に、「運動しなくちゃ」との危機感から、街なかを歩いてぐるっとひとまわり。
街はずれ神社があり、その敷地内ではなぜかシカが飼われていました。
このシカには、餌を1袋50円で購入して自由にやることができるので、彼らもニンゲンがきたら「あ、エサがやってきた」と反応し、「ちょうだい、ちょうだい」とおねだりするのですね。

が、ニンゲンがエサを持ってないことが判ると、とたんにお愛想をやめ、「チェ、ケチくさい奴」とそそくさと離れ、二度と戻ってくることはないのでした。
現金なシカども……。

あとメチャクチャ気になったのは、この強気の営業をするお店なんですよ。
メインストリートの商店街にあったのですが、この張り紙……

お客様各位
毎度御来店頂きまして
誠にありがとうございます
9月の営業日は
9/12(土)13(日)
よろしくお願いします
「毎度御来店頂きまして誠にありがとうございます」って、わざわざ店まで来たお客様に向けたアピールですよね。
そのお客様に向かって「9月の営業日は9/12(土)13(日)」って……結局、「出直してこい!」ってことなんですよね。
それでなくても1ヶ月に2日間だけの営業だし、なんだかいろんな意味で羨ましいお店だったのでした。
さて、そんなこんなで時刻はもう夕方の4時ですよ。
早く帰りましょう……と、今度こそ高速道路に向かったのですが、ついつい、「道の駅」を見つけてしまうと、トイレ休憩のついでに、アイスクリームなんて食べてしまっています。
夢中でアイスクリームの写真を撮っていたら、あまりの蒸し暑さにすぐ溶け出してしまって、このあと、ぼくの手はベトベトのグチョグチョの大惨事となったのでした。

アイスクリームは買ったらすぐに食べないと行けませんよね!
すみません。
ベタベタする指でハンドルを握り(手を洗っているのですが、なんだか精神的に)、ようやく辿り着いた関越自動車道。
すると……ウガー! なんということでしょう!
東京方面はかなりの渋滞ですよ。
なんか、こう、渋滞という言葉に恐れをなしてしまって、つい、反対方向に向かってしまいました。
新潟です。
いくら高速1000円だからといって、アホですな。アホですよ。
しかし、向かってしまったものは仕方ありません。
とにかく新潟を目指して進んでいると……ちょっとお腹空いてきたかな。
さっきわらじカツ丼を食べたばかりなのに、もう晩ご飯のことを考えているんですよ。
ちょうど通り掛かった谷川岳パーキングエリアで、いつものモツ煮込み定食を食べることにしました。

すると……「閉店のため、食堂のカウンターは閉めさせていただきますが、スペースは空けていますのでごゆっくりどうぞ」。
このとき時刻は19時半。
営業時間なんて全然気にしていませんでした。ちょうど閉店時間に来てしまったようなんですね。
ギリギリセーフで晩ご飯にありつけたのですよ。
このように、何も考えずに高速にのっていても、なかなか運がよかったようです。
新潟県に突入すると、花火がドンドコ上がっているのが目に入ったのですね。
ちょうどそこにあったサービスエリア(越後川口SA)に入ると、花火会場まではやや離れているものの、間には何も遮るものがなくて、サービスエリアの展望台が特等席なんです。
このサービスエリア、花火会場のある方面に向けてひらけているからか、同時に4箇所で行われていた花火がよく見えて素晴らしいのです。
なかでも圧巻だったのは、一番の近場である会場で、5発の花火を同時に打ち上げられたとき。
会場まで離れているここでもまわりが明るくなるほどの大迫力で、サービスエリアで見ていた人たちからも、期せずして歓声と拍手がわき起こっていました。
カメラがいつも持ち歩くコンパクトしかなかったので、迫力が全然伝わらないのが悔しい!

新潟方面にドライブに行くことがあるのでしたら、この花火大会、とってもとってもオススメですね。
調べてみると、「おぢやまつり花火大会」というものだそうです。
るるぶのホームページによると、
- 開催時間は、19時30分~21時30分(2時間も!)
- 打ち上げ数は、7千発
- 最大号数は、20号玉(5発同時打)
なんだそうです。
これはぜひ、ドライブプランの「サプライズ企画」としていいかもしれませんね。
……そこからあとは気持ちいい、夜のドライブ。
窓全開、屋根全開で、ゴーゴー吹きすさぶ風の音をBGMに、新潟から長野、山梨から中央高速にまわり、自宅には午前3時半、無事に到着しました。
ちょっとお昼ご飯を食べに出たはずなのに、18時間、約980キロのドライブって……いったいなぜなんでしょうか。