イタリア人の友だちからのメール

ミラノに住むイタリア人の友だちからメールが送られてきたんですが、あまりにその内容が衝撃的だったので、ブログで公開しちゃいますよ。
ごめんよ、フランコ……って謝っても、彼は日本語が読めないから、まあいいか(おい)。

カズヤ、マイドです。フランコです。

そろそろ日本では桜が満開じゃないかな?
去年送ってもらった写真はとてもきれいだったよ。
今年もまた送ってくれたら嬉しいな。大きく印刷して部屋に飾っておくよ。

ところでこの間、ニューヨークに住んでいる友人がミラノに遊びに来たから、ホームパーティーを開いたんだ。
それがもうケッサクだったんだよ。
いつものように飲めや歌えやの大騒ぎだったんだけど、一番盛り上がったのが、彼がニューヨークから持ってきた「アングラビデオ」の上映会だったんだ。

その「アングラビデオ」の内容は、どこかの大きな劇場で行われたブトーイベントのようだったんだ。
とても大きな劇場の真ん中に小さなステージがポツンとあって、その周りを観客がとり囲むように座っているんだよ。

そして始まったショウが、これがもうホントに奇妙奇天烈で、クラクラ眩暈がしてしまうものなんだ。
何しろステージに出てくるのは皆、(肝心な部分は隠されているものの)ほとんど全裸といっていい格好をした男たちばかりなんだぜ。しかも全員、かなりのデブなんだ。
その裸でデブの男たちが、小さなステージの真ん中に立つと、突然に抱き合うんだよ。それもねっとり絡みつくようなぐらい、かなり艶めかしいんだ。
いや、もう参ったね。だって男同士なんだぜ。それも素っ裸で。しかもデブ同士が。
信じられないだろ、オエッだろ。

その裸のデブ男たちは、ステージの真ん中でねっとり絡み付くように抱き合ったまま、まったく動かないんだ。
そんな彼らの姿を見て、周りの観客たちはワーワー大盛り上がる。
でもこっちは、いったい何がそんなに面白いのかさっぱり判らないんだ。いや、これはかなりストレスな状況だよね。
裸でねっとり抱き合っているデブの男たちも段々と興奮してくるのか、「フムー」「フムー」とか、ものすごく鼻息が荒くなってくるんだ。もうイヤになるほど興奮してるんだよ、彼らは。

そんな発情している男たちの周りを、今度は小人の男がピョンピョン跳ね回りだすんだ。 その小人の服装がまた変チクリンたらありゃしない。真っ赤なダブダブの服を来て、手には変なfanのようなものを持っているんだ。
しかもそいつは妙に甲高い声で「ニハァーハ、ニハァーハ」とか叫んでる。叫びながら裸で抱き合う男たちの周りをピョンピョン、グルグル回っているんだ。
何だこれは、と思うだろ。

「デヴィッド・リンチの映画のようだね」
ぼくがそう言った途端、どうなったと思う?
裸でねっとりと絡み合うかのように抱き合っていた男たちが、突然にダンスを始めたんだ。
狭いステージのなかを抱き合ったまま華麗にダンスしてるんだぜ。
それを見て小人はますますエキサイティングに「ニハァーハ、ニハァーハ」叫びながら、デブで抱き合っている男たちの周りをピョンピョン、グルグル回っている。
もうこの世のものとは思えない宴の世界がビデオのなかで繰り広げられているんだ。
これはやっぱりデヴィッド・リンチじゃないか!
観客はかなり盛り上がっていて、ショウが終わると、彼らが座っている席のクッションをステージに向けて投げるんだぜ。これはとてもきれいな風景だったな。

どうだい、とっても前衛的な内容だろう?
こんな映像が手に入るというから、さすがはニューヨーク、時代の先端を行ってるんだねと感心していたら、彼はそうじゃないって言うんだ。
なんでも、これは日本で行われた公演なんだそうだ。
これがブトーとかいう奴の現在形かな?
とりあえず写真に撮っておいたから送っておこう。
テレビだから写りは悪いが、カズヤもこの奇妙な世界をぜひとも堪能してくれよ。

じゃあな、チャオ!

添付されている写真、おそるおそる観てみたら……
ミラノのホームパーティで流された「アングラビデオ」
これ、ただの相撲やんけ!