あったか~いの“~”もナゾなんです

寒いのですよ、寒い。メチャ寒。
何だかいつの間にか、冬へと逆行しているかのような寒さの日々。
こんなときは、自販機のホットがとても頼もしく思えるのですよ。
見慣れないホットだけのPOP
……って、ワオオウ。

これ、いったい何なんでしょうか。
メチャクチャ不自然なんですよ、この取ってつけたような「おいしいですよ!!」のPOPは。
ビックリマーク2つもつけて、蛍光色に彩られたカラフルな説明書きが、「これでもか」とミョーに存在感をアピールしているのです。
この商品の周りはホットの定番、お茶やコーヒー。
そのなかで、ひときわ異様な光景を醸し出している“ホットフルーツオレ”。
きっと設置主も「ホットの定番のなかにいきなりこれじゃあ“間違えて入れやがったな”とか思われちゃうかな」と慌ててつくったのでしょう、このPOP。
しかしこのデザインセンス、POPのセンスのビミョーさが、かえってこの“ホットフルーツオレ”なる未知の世界への入口を怪しくしているのですね。
これって本当においしいの? マジで? 騙してない?
だって、他にもホットはあるのに、この「フルーツオレ」だけわざわざ記しているということは、これ絶対に何かありますよ。

しかし、その隣の自販機ではさらに衝撃的なことが!
ホットでも、カルピス・ウォーター。何か間違っている……
POPの貼りすぎで、かえって「ひょっとして、騙しに掛ってる?」と疑心暗鬼になってしまうのですよ。
このPOPに描かれたピースサイン、コレはいったい何ですか。
そもそも、温めた時点で「カルピス・ウォ-ター」と名乗っているのがおかしいのではないかと。

間違えているといえば、「あったか~い」という日本語自体、間違っていますよね。
正しくは「あたたかい」でしょ、「あたたかい」。漢字で書くと「温かい」。
それとも何ですか、漢字テストで「温かい」の読みを「あったかい」と書いても正解してくれるのか、と。
いや、ダメでしょう。だったらこの「あったか~い」の表現も間違っているのですよ。
いつ、クレーマーがこの文言に目をつけるか、ヒヤヒヤしてなりません。
何しろ、敵はクレーマーなのですよ。いつ何時、敵襲してくるか判りません。

「オイコラ、ワレ。ワシは“あったか~い”缶コーヒーを買おうとしたんやぞ、コラ」
「はあ」
「なのに、これなんや? 普通の“温かい”コーヒーが出てきたやないか! どないしてくれんねん」
「どないしてくれんねんといわれましても……」
「ワレの誠意を見せてくれ、と言うとんのや」
「はあ」
「“あったか~い”缶コーヒーのボタンを押してんぞ。なんで“温かい”缶コーヒーが出るんや?」
「同じことかと……」
「じゃあ漢字テストで"あたたか~い"って書いてもいいねんな!」 「いや、そういうことでは」
「ワレ、一遍シバキまわしたろか、オオ?」
「自販機のメーカーに……」
「売っとんのは、ワレのところやろが」
「はあ」
「そもそも、あの“あったか~い”の“~”、アレなんやねん? “-”じゃアカン理由でもあるのか?」
「さあ……」

そうなんですよ、そう! このクレーマーさんの言う通り!
実はぼくもずっと、あの“~”はなんだ?と思っていたのですよ。
なぜ “-”ではダメなのか? なぜ全国共通語のようになってしまったのか?
これだけ全国的に使われている"あたたか~い"なのに、WindowsとMacとでは字の種類が異なっているため、Windowsで"あたたか~い"と書くと、Macでは"~"が文字化けしたみたいな変な風に見えるはずなんです。
機種依存文字問題を彷彿させる謎の文字、"~"。
きっとMacな人々は、この文字が変に見えて、今、とっっっってもキショク悪い思いをしているはずなんです。

自販機ひとつとっても、ナゾがナゾを呼ぶ不可思議な世界観。
自販機のなかには、飲み物だけではなく、ナゾがたっぷり詰まっているのですよ!