ポツドール「愛の渦(再演)」(THEATER/TOPS)

今日は、3月で閉館になる新宿はTHEATER/TOPSに、ポツドール公演でゴウ!
THEATER/TOPSのお知らせ

このTHEATER/TOPS、今回のポツドール公演が終わったら「さよならイベント」的な公演が行われるということで(なんと東京サンシャインボーイズ公演も!!!)、実質はこのポツドール公演が最後のレギュラー公演といったところのようです。
THEATER/TOPSでは、エレベーターの狭さと人の多さが苦手だったので、いつも階段を使って4階まで上がっていました。
今日でこの階段を上がるのも最後なんですね。
遂にTHEATER/TOPSのエレベーターに乗ることはなかったのでした。
この階段を上がるのも今日が最後……かも

入口脇にある「次回公演のお知らせ」では、その前に立ち止まってずっと観ている人がいましたよ。
いろんな人にいろんな思いを抱かせるTHEATER/TOPSの閉館の衝撃。
THEATER/TOPSのお知らせを、立ち止まってじっと見ている人

そんなポツドールの「愛の渦」は、2005年4月に公演されたの作品の再演です。
1ヶ月にもおよぶロングラン、早々に観に行ってしまいました。
でもこの作品、初演時は、まったくいい印象がなかったのですね。
当時の日記を読み返してみると、なんだかもう悪いことばかり書いている。
しかし今回は……なぜなんでしょうか、とても面白いのです。
あらすじは、覚えている限りまったく同じなので、やっぱり再演であることには変わりないのですが、なぜなんでしょう。
細かいところの演出が代わっているからか、出演者がまるっきり代わっているからか。
何というか、初演のときは「淡々と進められる時間の流れ」ばかりが目について「面白くない」なんて文句を言っていたようなんです。
しかし今回は、やはり夜の10時から朝の5時までの一晩の出来事を描き出しているだけと言えばそのとおりなのですが、登場人物たちが紡ぎ出す熱さ、ヒシヒシと押し寄せてくる息苦しさに圧倒されるんですね。
やはり俳優たちがいいのかなあ。
特に毛皮族の江本純子。
毛皮族ではグダグダだったりするのですが、客演である彼女のお芝居は最高のトリックスターぶり。いい味を出しているんですね。
他の俳優たちも、例えば男子たちのダメっぷりや、女子同士におけるギトギトした反発心などを「これでもか」「これでもか」とぶつけてくるのです。
終わってみるとあっという間の2時間。
それでなくても狭いTHEATER/TOPSが、平日の夜というのに満員で、すっかり「彼ら」と一緒にマンションの一室にいたかのような、そんな錯覚さえ覚えるほどに客席と舞台が渾然一体となった空間を味わえたのでした。
だからでしょうか。
ラストでは「すっかり外が明るくなった朝5時」なのに、THEATER/TOPSを出ると、そこはまだ宵の口の歌舞伎町。
何だか時間が逆戻りしたようで、すっかり得したような気分を味わったのですよ。
これってある意味、精神的時差ボケなんでしょうか。

そんな文句なしに楽しめた再演版「愛の渦」でしたが、1箇所だけ気になった点が。
ラストシーンで点けたテレビから流れてくるニュース内での天気予報コーナー。
実際に放映されたものを録画して流しているのですが、「今日の空模様です」と言って月を映しているのですが、これがまだ真っ暗な夜空なんですよね……しかしステージ上ではもうすっかり明るくなっているのですよ。
ここにメチャクチャ違和感を抱いてしまったのでした。
ただ、そんな流れてくるテレビ番組は、(幕切れのところ以外は)ほんのBGM程度にしか過ぎないので、さほどこだわっていないのかもしれません。
うーん、だからこそ気になっちゃったのかなあ。
ただし、その天気予報のシーンを差し替えたりするのは難しそうだし、かといって新しい番組を差し替えるとなるとラスト自体が成立しなくなるし。
難しい……。
ポツドール「愛の渦」(THEATER/TOPS)