うずめ劇場「ねずみ狩り【Dプログラム】」(こまばアゴラ劇場)

また今日も行ってきました、うずめ劇場「ねずみ狩り」。
実はこの作品、俳優と演出を変えて4バージョンが上演されるのですね。
金曜日に観た【Bプログラム】は、「冴えない中年男性と若い女性」バージョンだったのに対し、今日の【Dプログラム】は「外国人男性と日本人女性」バージョンです。
うずめ劇場「ねずみ狩り【Dプログラム】」(こまばアゴラ劇場)

ストーリーそのものは、【Bプログラム】も【Dプログラム】もまったく変わっていないのです。
しかし、俳優のキャラクターに合わせた演出のちょっとした変化だけで、まったく作品の印象がガラリと変わってしまう、この不思議さ。
【Bプログラム】では、クライマックスシーンにおいてすべてを捨て去った2人の「ヒトとしての美しさ」がとても印象的だったのでした。
しかし今回は、「日本人女性バージョン」ということで振袖姿で登場したヒロイン、はじめこそは“淑やかさ”という外面を被っていたのですが、途中からは一変、九州弁でまくしたてる力強いヒロインという姿が現れてきます。
その“力強さ”は、すべてを脱ぎ捨ててからもハードな動きがすべてを物語っており、何と言うのか、かなり“動物的”という印象を受けたのでした。
“力強さ”はすのまま“激しさ”へと映し出され、それが“ヒトも動物なのだ”という、そんな印象のプログラムだったのです。

もともと、この「ねずみ狩り」という海外の戯曲は、かなり自由度が高いそうなのです。
だからこそ、今回の公演のように4通りもの演出を1度に公演することができるのでしょうね。
いやー、こんなにも俳優と演出で印象が異なるのであれば、他の「外国人男性と日本人女性【Aプログラム】」「20代の男女【Cプログラム】」も観たかったのです。
もういっそのこと、通し券があればよかったのかもしれません。
うずめ劇場「ねずみ狩り」のチラシ