トリックだけ覚えています

朝日新聞の東京版では、毎週火曜日に「東京物語散歩」というエッセイが掲載されています。
これは、東京の様々な街が舞台の作品を取り上げては、その街を散歩してしまおうという内容なんですね。

で、今日取り上げられていた物語は、島田荘司の短篇「ある騎士の物語」。
東京物語散歩・島田荘司「ある騎士の物語」
おおう、これはシマソウファンとして、ぜひとも目を通しておかなければなりませんよ!

……あれ?
このエッセイによると「ある騎士の物語」の舞台は、国分寺市恋ヶ窪なのだそうですよ……って、スミマセン、全然覚えていません。
あらすじも記されているのですが、うーん、そんな話だったかなあ……。
登場人物だって、誰ひとりとして覚えていませんよ。
(紹介されているのは事件の関係者のみ。御手洗潔も石岡和己もまったく出てきません)

ぼくが覚えている「ある騎士の物語」は、事務所で石岡さんと御手洗が「こんな不思議な事件があったんだよ」という話をしているだけなんです。
で、とにかく使われているトリックがもう「おおう、なんて島田荘司なんだ!」と感動すら覚える非現実的なおバカトリック(もちろん、最大級の褒め言葉なんですよ!)であったことぐらいしか覚えていないのですね……スンマセン。

でも考えてみたら、これ以外にも島田荘司の作品って、

  • 身体がプードル犬になっている女の死体
  • 館の屋根にまたがって死んでいる男
  • 「高所ドア」から飛び立っていく男
  • 狂ったようにタコ踊りするジジイ
  • 写真にだけ写り、目に見えない鎧カブト
  • 死者が線路上を疾走
  • ちぎれた手首を引きずる電車
  • 男性用の小便器を破壊
  • 真っ黒焦げの人が歩いている世界
  • 死体の首がネジのように外れて転がる
  • 全身ただれた怪物が夜中に街を彷徨う

などなど、非現実的でおバカなトンデモトリック(いや、だから最大級の賛辞なんですってば)ばっかり覚えていて、肝心の物語をまったく覚えていないのですよねぇ。
いやはや、本当にスンマセン……。

そんな訳で、早速本棚から島田荘司『御手洗潔のダンス』を取り出して、「ある騎士の物語」を読み返しました。
ああ、なるほど! そういえばそういう話でしたよ!(←結構いい加減なヤツ)