裁判員候補者通知について訊いてみた

先週末、有権者およそ350人に1人の割合で、一斉に「裁判員候補者通知」が送られるとのニュースが放映されていました。

そうか、もし候補者通知が届いたら……
もし裁判員候補者通知が来たらこんな写真を載せたネタにしちゃおうか、と
(イメージ図)

こんなにおいしい旬のブログネタはないよな、グフ、グフ、グフ、グフフフ……と卑しいことを考えてしまうぼく。
さらに実際に裁判員などになってしまうと、これはもう日々のブログ更新にも熱が入り、「社会派ブロガー」として一世風靡できるのかもしれないのですよ、ソイヤソイヤソレソレソレソレ(←それは「一世風靡セピア」)。
これでぼくも“アルファブロガー”の仲間入りなのさ!
グフ、グフ、グフ、グフフフ……。

しかし、ここでエライことが判りました。
なんと、裁判員制度については一切、不特定多数に向けての他言はしてはいけないのですってね。
実際に裁判員になったら、その審理の模様はもとより、自分自身が裁判員になったこともブログに載せてはいけなおのだとか。

それは今回の「裁判員候補者」についても同様で、通知が届いたこと(=裁判員候補になったこと)はブログなどに記載してはいけないのだそうですよ。
うわーん、“社会派ブロガー”“アルファブロガー”になるという野望は、いきなり崩れ去ってしまったのでした。

しかし、待てよ。
「通知が届いたこと(=裁判員候補者になったこと)」を他言してはいけないのであれば、逆に「通知が届かなかった」ことはブログに載せてもいいのでしょうか?
よさそうな気もするのですが、考えると、皆が皆、ブログで「ワタシ、裁判員候補にならなかったよ」と言っていれば、消去法で「誰が裁判員候補になった」のか、判りそうなものですからね。
結果として、「候補者になった」ことが判ってしまうことになる気がするのです。

そんな訳で訊いてみることにしました。
調べてみると、法務省のホームページに「全国の検察庁では裁判員についての問い合わせを受け付けています」とありました。
早速、地元の横浜地方検察庁に電話してみました。

「はい、横浜地方検察庁です」
「えっと、裁判員制度のことでお伺いしたいのですが」
「はあはあ、通知が届いたのでしょうか?」
「いえ、そうじゃなくて、裁判員候補の通知が届かなかったことをブログに記載してもいいのでしょうか?」
「ブ、ブログ!?」

漫画でしか見られないようなリアクションをしてくれる電話口の男性(年齢がやや高そう)。
ブログなんて言葉を初耳みたいな感じなんですよ。
ひょっとして、こうした問い合わせは受けるのは初めてなのでしょうか。

「はい、お電話代わりました。広報担当です」

おお、いきなり爽やかさ溢れる若い男性が電話口に出てきましたよ。
安心して訊けそうです。

「裁判員候補の通知が“届かなかったこと”をブログに掲載して、不特定多数に向けて言ってもいいのでしょうか」
「それはいいんじゃないでしょうかねえ。届かない人の方が多いですし」

あれれ?
何だかかなり歯切れの悪い答えなんですよ。
どうもぼく、想定外の質問をしてしまっているのでしょうか?
しかしそこは広報担当者。このあと非常に判りやすく説明してくれたのでした。

「そもそも、“どうして言ってはいけないか”というのは、守秘義務があるからですよ」
「ああ、裁判員になったことを言ってはいけないという守秘義務ですね」
「いえ、そうではないんです。もともとは審理の様子や誰がどのような発言をしたかということを言ってはいけないのです」
「はあはあ、はるほど」
「しかし、“自分が裁判員であるということを言ってしまうと、望むと望まざるにかかわらず、“どんな内容なのか教えろ”とか色々言われたりすることも考えられますよね」
「なるほど。自分の身を守るために、なったことを言ってはいけないのですね!」
「そうです。自分のためと、それと“家族のため”でもあるんですね」

家族のため!
っかぁぁぁ、さすがは広報担当の方! 判りやすい! なるほど!

「じゃあ、候補の通知が届いていないことは、ブログネタ(ネタって言っちゃったよ)にしていいのですね」
「大丈夫です。……あ、でも先週に出したばかりだから、まだ届いていないということもありますので、もうしばらく待たれたほうがいいと思いますよ」

……なるほど。
でも、通知が届いているのに、「届かなかった」とブログに書くこともできるわけで。

と、ここまで調べて書いた今日の日記なのですが、すでにぼくが当初考えていた“ブログネタ”として扱っている人が多数いるようで……こんな報道がなされていたのでした。

■「裁判員通知来た」ブログで公開相次ぐ...氏名・顔写真も
(読売新聞 - 12月01日 03:03)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081130-OYT1T00723.htm