ページ/7ページ |次のページ最終ページ

2008年を静かに振り返ってみる

2008年も残すところあと数時間ですね。
窓を開けてみても、いつもと違って街はメチャクチャ静かです。
部屋のなかでがなり立てているテレビがうるさかったので消してみました。
「しん」という音が聞こえてきそうなこの静けさのなか、明鏡止水の心境に達した今だからこそ、激動だった2008年を振り返ってみましょう。

【10位:ブログを移転】
ブログのサーバーの容量が思ったより早くなくなりそうだったので、もうちょっと容量の多いところに引っ越しました。
ついでにもう調子に乗って「備忘ログ・ドット・コム」なんてオリジナルドメインも取得しちゃいました。
引っ越しした直後、元サーバーでは容量が10倍に増えて泣きそうになってます。

【9位:お散歩ライブ「ポタライブ横浜編」に出演】
いつもお世話になっている高襟(Haikara)の青山るりこさんにお願いして、お散歩ライブ「ポタライブ」の横浜編に出演させていただきました。
パフォーマーのサエグサユキオさんとのユニット「横浜コンフォートボーイズ」として、イヌと遊んだり、ネコと遊んだり、商店街で買い食いしたり、スタントマンみたいって女子高生からキャーキャー言われたり……。
あれ? ぼくは何をやっているんだろう。
3時間半という超大作ながら、評判も上々で、3月に再演が決まりました。
ぜひ皆さん、春うららかなお散歩日和の3月に、また横浜の街をのんびりお散歩しましょ。

【8位:「ぼくのミステリな備忘ログ」が増刷に次ぐ増刷】
2007年に東京創元社から出版した「ぼくのミステリな備忘ログ」が静かに売れ続け、2008年の暮れには7刷となりました。
お買い上げいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

【7位:「ぼくのミステリな備忘ログ」がラジオドラマ化】
J-WAVEから「ラジオドラマを制作したいが、原作を使わせてくれないか」との打診がありました。
映像化が難しい“あの部分”ですが、ラジオドラマでしたら意外と何とかなりそうだと思い、OKしました……ウソです。「ぜひお願いします」とコメツキバッタのようにピョコピョコ頭を下げました。
収録日には局にご招待いただき、六本木ヒルズのスタジオに行きました。
しかし、なぜかヒルズ入口の自動改札みたいなやつが開かず、ガードマンに「ちょっとこちらへ」と別室に連れて行かれそうになりました。
プロデューサーが慌てて降りてきてくれ、事なきを得ましたが……。
なぜヒルズのゲートが開かなかったのかは、いまだに謎です。

【6位:「ぼくのミステリな備忘ログ」がドラマCD化】
J-WAVEの関係者がかなり力を入れていただいた結果、なんと、そのラジオドラマがそのままCD化されて発売されました。
発売イベントとして、渋谷のタワーレコードよりこれまた打診を受け、ミーハーなぼく、ホイホイと「ミステリとブログの融合」と題する対談に出席してしまいました。
しかしミーハーなくせにビビリなぼく、会場に入ったとたんにいっぱいいっぱいになってしまい、今となっては何を話したのか覚えていません。
(恥ずかしくて録音していただいたMDも聴けていません)

【5位:「ぼくのミステリな備忘ログ」がテレビドラマ化】
遂に恐れていた事態が起こりました。
ラジオドラマの評判が結構よく、またそのCDの売れ行きもいいということで、テレビドラマ化の話が持ち上がったのです。
出演は、かたせ梨乃と石橋蓮司……って、え? ぼくって石橋蓮司がイメージなの?
(「橋」しか合っていない ←そう言う問題ではありません)
そもそも、映像化はどう考えても無理だろうと思われる“あのシーン”はどうするのか、プロデューサーに訊くと、あっさり「あ、削りますよ」。
「ふざけるな、お断りしますっ!!」……ということもなく、土下座するように「お願いします」。
プライドなんて持ってません(きっぱり)。
何しろプロデューサーが「かたせさんが、とってもファンなんだそうですよ、ご本もブログも」なんて言うんですもの、ホイホイ契約書に判子を押しちゃいますって。

【4位:「ぼくのミステリな備忘ログ」が映画化】
ドラマ化と同時に、なんですか、メディアミックスってやつですか、映画化の話も同時に発生しています。
テレビがある意味プロローグ的な要素で、本編の大きなところは映画で金を掛けてやるそうです。
主役はかたせ梨乃と石橋蓮司。やっぱりぼくのイメージって石橋蓮司なのかなぁ……とクヨクヨしてます。

【3位:「ぼくのミステリな備忘ログ」がDVD化】
いやー、今の世の中ってすごいですね。テレビ化・映画化と同時に、もうDVD化の話までされました。
放映から3ヶ月後に映画の封切り、そしてその3ヶ月後にはテレビと映画のDVDを同時発売するのだとか。
DVDの発売は、テレビ編と映画編がそれぞれバラでも売り出されるのですが、目玉は3000本限定の「初回限定プレミアパック」。
テレビ編とドラマ編の2枚に、特典ディスクが付きます。メーキングの他に、なんと。
「ここはぜひひとつ原作者として、先生(←ぼくのことですよ)、主演のかたせ梨乃さんや石橋蓮司さんとの鼎談をお願いします」。
ヘラヘラ笑いながら判子を押しました。

【2位:サブプライム問題の余波】
例のリーマンショックで不景気のしわ寄せがスポンサーに押し寄せ、「ぼくのミステリな備忘ログ」のテレビドラマ化と映画化の話は中止になりました。

【1位:サブプライム問題の余波】
テレビドラマ化と映画化の話が中止になったので、当然、DVDの発売もなくなりました。
もちろん、かたせ梨乃にも石橋蓮司にも会うことはできませんでした。

こんな激動の2008年ではありましたが、引き続き、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

音楽DVDなのにどうしてこんなに泣いてしまうのか

爆笑問題が司会するテレビのクイズ番組に、知り合いの女優さんが出演すると知ったのが放映の数日前のこと。
それはぜひぜひ観なければ……と思うミーハー野郎なぼく。
しかしふと気が付くと、いつの間にか我が家のフリーオではテレビ画面を映しだすことができなくなっていたのですね。
どうも電波が弱くなっている様子なんです、なぜか。
だから室内アンテナにブースターを繋げればいいだけなのですが、買いに行ったり通販で注文している時間がありません。
アレコレ調べてみると……おお。
Amazonでは、お急ぎ便として「Amazonプライム」なるシステムがあるのですね。
これは年間3900円を払うと、関東であれば当日中か、遅くても翌日には届けてくれるというものらしいのです。
しかし、もともとAmazonを「本屋さん」としてしか見ていなかったぼく、同じ「本屋さん」としてなら、3900円も払わなくてもデフォルトで24時間以内お届けになっているbk1の方がよいのです。
なので、あまり「Amazonプライム」の存在を意識していなかったのですが……、さすがはAmazon。ブースターも扱ってますよ。

しかも!
なんと今だったら、1ヶ月間無料でAmazonプライムをお試し利用できるのだとか。ワオ。
これを利用しない手はありません。
そんな訳で、1回ポッキリの使い捨て感覚で(←堂々と言うなよ)Amazonプライムに加入し、無事、翌日にブースターを手に入れることができました。
もちろん余裕のよっちゃんで、彼女が出演している番組を録画することができたのでした。

……が。
やはりAmazonですから、本以外にも色々と調べ物をしているとついつい欲しいものがアレコレ出てくるのですね。
で、見つけちゃったのですよ。
Within Temptationの新作2枚組CD+DVDのライブ盤「ブラック・シンフォニー」。

アメリカやヨーロッパでは秋には発売されたのですが、日本ではずっと発売延期になっていたのだとか。
それがようやく、この12月下旬に発売されたばかりのようなのです。

これ、欲しいよ……。

お正月にはクルマで実家に帰る予定なのですが、その6~7時間もの道中を共にする友が欲しいところだったのですね。
これですよ、これ。
しかし、今から申し込んでもお正月の帰省までに間に合う……のですよね、Amazonプライム。
そんな訳で、昨日の夜中に申し込んだものが、今日の夜早いうちに届きましたよ。
うはははは、余裕で間に合いました。

で、我慢しきれず早速観たのですが……ウワオウ、何じゃコリャア!
スゴイのですよ、スゴイ。スゴくてスバラシイ。ワンダフル。
それでなくても様式美に彩られているWithin Temptationの音楽性なのですが、このライブでは、さらにオーケストラや合唱隊が編成されたことで、より重厚感が加わって荘厳な雰囲気となっているのですね。
モノクロ画面で厳粛な雰囲気から始まる「序章」から、メンバーが登場して一気に華やかさが加わる「Jillian」にかけての流れでは、もう涙がポロポロこぼれまくりですよ。
泣けます、メチャクチャ泣けます。あまりのすばらしさに泣けてやまない、“泣きの1枚”なのですよ、これは。
こんなに泣いてしまっては、これを流しながら運転して、果たしてちゃんと関西まで帰られるのかどうか……ヤバイですよ、ヤバイ。

しかし今日の日記を読み返してみたら、なんだか前半の文章がAmazonからの回し者(またの名を「アフェリエイト野郎」)みたいだ……。

Perfumeで「PERFECT BLUE」(宮部みゆきではありません)

いやー、「2008年も押し迫った今頃になって今ごろそんなことを言ってるのかよ!」と思われそうですが、前々からずっと思っていたんです。
(言い訳くさい)

Perfumeの歌や踊りを観ていると……

どうしても今敏の「PERFECT BLUE」が思い浮かんできて仕方ないんですよね。

Perfumeと、チャム(「PERFECT BLUE」でヒロインが所属していた3人ユニット)が、なんだか、被ってしまうんですよね。
ひょっとして、単に「3人ユニットのアイドル」という見た目だけでそう思ってしまっただけなのかも。
で、ここから妄想が暴走。
もし「チャム」=「Perfume」だとすると、「PERFECT BLUE」でヒロインだった未麻は、いったい誰になるのでしょう。
んー、西脇綾香なのかな?
いや、ただ何となく……。

しかし今敏はいいですよね。
これまで発表してきたどの作品においても、メタな展開を「これでもか」「これでもか」と徹底的に観客に突きつけてきます。
だから常に観客は、彼の作品を観ている最中は「現実と非現実」「現実と虚構」の間を不安定に揺れ動き続けなければならないんですよね。
この観ている間の“揺らぎ感”が、結構好きなんですよねー。
それは、デビュー作である「PERFECT BLUE」も例外ではありません。
一見すると“単なるサスペンスアニメ”なのですが、そこはそれ、さすがは今敏。
一筋縄ではいかないメタな展開に、ラストでの真犯人との対決にはゾクゾクきてしまいます。

開いてません、あなたのローソン

さすがは年末です。
会社に出てみると、最寄りのローソンの営業が年内は27日で終わっていました。
閉まってるよ、ローソン
うー、ショッキング……。
今日と明日のお仕事、お昼の弁当はもとより、水分補給のための2リットルサイズのミネラルウォーターをどうしましょう……。

しかし、コンビニって「いつも開いている」イメージしかないので、こうして閉まっているところを見てしまうと、それがたまたま年末年始の休みでも、なんだか“不況って感じ”がビシバシと伝わってくるような気がしますねぇ。
コンビニなんてなかった昔は、年末年始ってどこのお店も、こんな風に普通に閉まっていたのですが。
(だからお年玉をもらってもすぐに使えない)

大橋可也&ダンサーズ「帝国、エアリアル」(新国立劇場 小劇場)

垣内友香里さんが出演されると言うことで、2年ぶりに大橋可也&ダンサーズを観に、初台は新国立劇場にゴウ。
新国立劇場

なんと今回の舞台では、その垣内さんに誘われて、友だちもデビューするんですよ。
ついこの間まではぼくと一緒に「こちら側」だった友だちが、ふと気が付くと「向こう側」にいるというこの現実。
嫉妬の炎、メラメラ。

しかしその友だちは、これがデビューとは思えないほどに最初から最後まで出ずっぱり。ラストシーンでは何かを暗示するかのようにガジェットを片手に去っていくというとても重要な役どころ。
うわー、嫉妬の炎なんてメラメラ燃やしている場合ではありません。
素晴らしいのですよ、素晴らしい。そして、カッコイイ。

今回の出演者は、垣内さんやその友だちも含めて全部で15名と、かなりの大所帯です。
ステージ中にばらまかれたペットボトルや菓子、コンビニ弁当のガラが散らばるなかで、個々に動き回るさまは「現代社会」を表わしているのでしょうか。
互いに無関心でありながらも、たまにコミュニケーションらしきものをとることもあります。
が、基本的にはやはり個別の動きに終始。

途中からはドラムとギターによる激しいスラッシュな生演奏が加わり、同時に照明も激しく点滅を繰り返しだします。
「視覚」と「聴覚」に暴力的に襲いかかられ、観ているこちらとしては、徐々に感覚がマヒしてきたのか、それとも視覚と聴覚のマヒによりエンドルフィンが放出されたのか、何だか心地いい感覚になってくるのですね。
一方、ステージ上では阿鼻叫喚。
叫んでいる人もいれば(しかしその声は暴力的な演奏にかき消されて聞こえない)、誰かにすがりつこうとして拒否されている人もいるんですね。

そうしているうちに……ウワー!
友だちが、友だちが、友だちが、共演者に服を脱がされていますよ!
いつのまにかパンツひとつにまで脱がされていますよ!
そして、さらにパンツに手を突っ込まれて、あわや全裸に……。
裸にされ、さらには上着を盗られた友だちは、ステージ中に散らばっているゴミからチラシを抜き出し、せっせと紙飛行機づくりに励みます。
何十体と折り上げられた紙飛行機は、最後、ゆっくりと飛ばされます。
1体、2体……と飛ばされているうちに、徐々に出演者が去っていき、最後、その友だちも紙飛行機を手に持って、去っていくのですね。

「帝国、エアリアル」というタイトルは、オープニングで大橋可也自身が「現代では、人を規定しているのは“空気”」ということを述べ、だからこのタイトルを付けたとアナウンスします。
しかし「エア」という言葉には、空気という意味以外にも最近では「エアギター」のように“架空の”という意味合いでも使われると思うのですね。
つまり「帝国、“エア”リアル」とは、架空のリアルさを持った帝国(砂上の楼閣)の物語。
そう考えると、ラストで紙飛行機を飛ばされるのは、まるで9.11のようなテロで滅ぼされた帝国を表わしているようにも思えるのですね。
その紙飛行機を飛ばすのが、裸にひん剥かれ(=レイプ)、上着を盗られた(=強奪)友だちであることを考えると、「帝国にメチャクチャにされたそのお返しに飛行機で帝国に突っ込み、帝国を滅ぼした」という絵が見えてくるような気がしてなりません。

そうすると、ステージ中に散らばった無数のゴミは、最初は「無関心の象徴」であったはずが、ラストでは「栄華が滅び去ったあと」を示しているのではないかと思えるのでした。

出演者全員が去ったステージに、再び登場した大橋可也、「これで終わりです」。
2年前に初めて観たときはこの終わり方にずっこけそうになったものですが、今回はちゃんと学習しており、ずっこけませんでしたよ!
(そういう問題ではありません)
大橋可也&ダンサーズ「帝国、エアリアル」(新国立劇場 小劇場)

ページ/7ページ |次のページ最終ページ