ラボ20 #20 Restart(横浜STスポット)

「ラボ20 #20」ってなんかややこしいタイトルですね。
もともと、「ラボ20」というプログラムがあり、室伏鴻がキュレーターを勤める今回が「第20回目」の開催、ということなんですね。
今回は、potalives R. 横浜編vol.6『ハマニ イルマニ』でご一緒させていただいた青山るりこさんが出演されるのですよ。
そんな訳で、横浜西口はSTスポットにやって来ました。
横浜STラボの案内板

プログラムは、AとBの2つに分けられており、総勢で11組のダンサーが出演します。
「どうせだったら全部観ちゃおう」と、通し券を購入したのですが......さすがにキツい。
何しろ、18時スタートで合間に10分休憩を挟んで20時10分にAプログラムが終了。
ご飯でも食べに行こうかなと思ったのですが、10分後にはBプログラムの開場となり、20時30分スタート。途中10分間の休憩の後、終了が22時30分とかなりの長丁場となってしまったのでした。
今日のプログラム。まさかあんなにキツイとは思いませんでした
休憩があったとはいえ、4時間半も台の上に座りっぱなしだったので、ケツが痛くて痛くて割れるかと思いましたよ。
(もともとケツは割れてます)
しかも開演中は場内のエアコンが切られて、超満員の会場客席は蒸し風呂状態。
もう気絶するかと思いました。

いやー、でも最後まで観ていてとてもよかったのですよ。
青山るりこさんの作品は、これまで発表してきた「かきことば」をさらに発展させたものなんです。
動きを大きく取り入れたために、「夢十夜」の物語を伝えるだけではなくて、「動きと情景の美しさ」が加わったのですね。
またその内容も素晴らしい。
「夢十夜」の物語を続けている途中、"あること"のため継続が不可能になるシーンがあるのです。
しかし、それでも彼女は何とか物語を進めようとし、その結果、「観客に想像をさせながら物語を進めていく」のです。
何が素晴らしいといって、この「観客に物語を想像させる」ところなんですね。
ここで物語は大きく分岐し、観客にいる数だけ、彼らの頭のなかで物語が進められていくのですから。

うん、これまで「かきことば」を始め、なぜかポタライブでは一番彼女を撮影してきた"なんちゃって専属カメラマン"のぼくとしては、ぜひ「番外篇」としてアルバムに取り入れたかったパフォーマンスなのですよね。残念。
終了後、表に出てこられた青山さんにその旨伝えると、ちょっと複雑そうな表情されてしまいました。
え、え、え、え? どうして、どうして、どうして? ぼく何か悪いこと言いましたっけ?と、軽くパニック。
どうやら、彼女にとって今日の出来はよくなかったそうなんですね。
なるほど、やはり演じる方としては「うまくできなかった」と思ったものを誉められると、辛いのかしらん。
(いや、でも「その動きの美しさを切り取って保存したい」と思ったのは事実なんですよ)

そして、大トリ。
この日のA・Bの両方のプログラムをあわせて、もっとも衝撃を受けたダンサー、関かおりさんが登場です。
最初は何が起きているのか判りませんでした。
裸電球を点したステージ上で、ゆったりと蠢いているのですが......その身体から......うあぁぁぁ!
粘液ですよ、粘液。
水ではありません、ましてや汗ではありません。
トローリと糸を引く粘液が、彼女の身体から溢れ出てきているんですよ。
彼女の身体から溢れ出た粘液がステージ上に滴り落ち、ヌルヌルヌラヌラ状態でなまめかしく妖しく踊るその姿に、客席はもう完全に呑まれてしまっています。
誰もが皆、息を潜めて、ダンサーの身体から溢れ出る粘液を、ただ、ただ、じっと見つめているのですね。
もう、その粘液がステージ上に滴る音まで聞こえてくるほどなんです。
しかし、それがキワモノというイメージがまったくないのですね。
身体から粘液を溢れ出させている彼女がまた超絶的な身体能力の持ち主なんですね。
その超絶的な身体能力から繰り出される信じられないほどのアクロバティックな動きにより、この作品が、単なるキワモノではなく、まるで「非日常性」をクロースアップした不思議な余韻が残る味わいの作品として仕上げているのでした。
いやー、ビックリしました。
あまりのビックリに、このときばかりはケツの痛みを忘れていたほどなんです。

「ラボ20 #20」の出演者と作品名は次のとおりです。

【Aプログラム】
山崎麻衣子「はなの実」
川上暁子「苛性ソーダ」
ヤスキチ「未定(...平行植物???)」
清家悠圭「lime」
林直美「ちょっと、そこまで」
青山るりこ「穴飽キズムズム」

【Bプログラム】
まくらとジョーロ「背中ロール」
藤巻有貴「ほおづき」
小池陽子+岡田理恵子「wAy」
澤田有紀「KW」
関かおり「ゆきちゃん」

ラボ20 #20 Restart(横浜STスポット)