“アニキ”なカリスマ書店員は船橋にいます

船橋に行く用事がありましたので、まずは駅前にあるときわ書房にお邪魔してきました。
船橋のときわ書房といえば、もう誰が何といおうと宇田川さんですよ、宇田川さん。宇田川拓也さん。
以前にブログで「あなた、いったい誰?」なんて、今思えばかなり失礼なことを書いたのに、「うわっはっはっは」と豪快に笑い飛ばしてくれた素敵な方。
もう勝手に「アニキ」と呼ばせていただいています。

船橋に行くたびに何度かお邪魔しているのですが、何やら電話中だったり、行き違いで帰られたあとだったりと、なかなかお遭いする機会がなかったのです。
今日も「いらっしゃるかな?」と、恐る恐るお店を覗いてみてみると......おお。
いました、いました。いらっしゃいましたよ。店の奥で品出し作業中です。
久々にお会いできたので、とりあえずご挨拶だけでも、と声を掛けると......うーん、さすがはアニキ。
品出しをしている手をわざわざ止めて、ぼくを連れて店内に置かれてある旬の本をあれこれ紹介なんてしてくれるのですよ。
カリスマ店員直々にオススメ本を教示いただけるのですよ。なんと豪華な体験なんでしょう。
これがもし美容室とかだったら、軽く何万円というお金が飛んでいってしまうはずなんです。
もうときめきでクラクラ。

しかしここは駅前一等地の本屋さん。
お店を利用するお客さんが次から次へとやってこられます。なのに通路の真ん中で立ち話に興じているぼく。
レジにもドンドンとお客さんの列が伸びていきます。
遂にレジの店員さんが「お客様をお願いしますっ!」
うへぇ、ヤバイ。怒りのオーラがジンジンとにじみ出ていますよ。
ス、ス、ス、スンマセン。

そんな訳で、他の店員さんから「なんじゃ、あいつは」と怒りのオーラを一身に受けながらも、お伺いしてきたアレコレをメモしておきます。

西澤保彦『スナッチ』のサイン本があるのは、西澤さんのサイン会を高知で行うと聞き、「だったらウチにはぜひサイン本を送ってくださいよ」とお願いしたところ、本当に送られてきた。
山田正紀に、出たばかりの『神獣聖戦』上下巻にサインを......とお願いしたところ、「えー、ぼくのサインなんて欲しがる人はいないよ」と遠慮された。
しかし「そこをぜひ」とお願いしつくし、用意してもらった。
そして店に置いたところ、山田正紀の心配をよそに、あっという間にサイン本が売れていってしまった。
残りは1セットなのでお早めに......。
大倉崇裕フェアでのサイン本は、阪神が優勝を逃したときの来店だったため、特別に「阪神 歴史的 V逸記念」とのメッセージが書かれてある。
(シュリンクをわざわざバリバリ剥がして見せていただきました......あ、写真に撮ってないや)
「阪神 歴史的 V逸記念」の大倉崇裕フェア
蘇部健一フェアも行われており、このために『六枚のとんかつ』『六とん2』『六とん3』を数十冊単位でサイン本を用意し、さらに手書きの原稿も特典で封入したところ、ものすごい勢いで売れていった。
この強気のフェア開催に、蘇部健一本人がビビッてしまい、色紙に"いくらなんでも無謀です!"と書かれてある。
本人も主wず腰が引けてしまったという強気の蘇部健一『六とん』フェア
次回のフェアアイテムとして、『刑事コロンボ 硝子の塔』に、大倉崇裕と蘇部健一両名のサインを入れたものを用意しようと画策している。 実は、この本の訳者である「大妻裕一」とは、大倉崇裕と蘇部健一の合作名で、両者の本名を合わせたもの。
大倉崇裕には、既に20冊にサインをしてもらっており、あとは蘇部健一が次回来店時にその20冊に改めてサインをしてもらう予定。
ただし大倉崇裕自身が「あ、それぼくも欲しいなあ」と言っていたため、店売り用としては19冊になるかもしれない。
大倉崇裕と蘇部健一の2人が訳者だった『刑事コロンボ 硝子の塔』
福田和代も来店したので、デビュー作である『ウィズ・ゼロ』にもサインをしてもらった。
『ウィズ・ゼロ』が飛行機テロとのことで"空"、『TOKYO BLACKOUT』が"陸"と来ているので、「次は"海"ですねー」と言ったら、本当に次回作は"海"だった。
そして、さらにその次回作としては『ウィズ・ゼロ2』を予定している。
と言うことは、"空"→"陸"→"海"→"空"→ ......とサイクルするのか?
西澤保彦、福田和代、山田正紀、笹本稜平などのサイン本がズラリ
初野晴の新作、これがスゴイ。絶対的にオススメしたい。
帯の紹介や有栖川有栖の推薦文では、単なる青春学園ミステリとしか思えないが、......いや、これはもう島田荘司張りにモノスゴイ小説になっている。
また、この作品の前にも講談社ノベルスから『1/2の騎士 harujion』が出ているが、この表紙がとてつもなくライトノベル的。
なので「どんなものかなあ......」と思いながら読んだところ、大仰天。
本格ミステリの定石(コード)にちゃんと則った素晴らしい作品群であった。
初野晴は、こうした帯の推薦文や表紙の印象から、かなりのミステリファンが読まず嫌いでスルーされていそうで、もったいない。
親子連れが、宇田川さんに「あのぅ、お伺いしたいことがあるんですが」。
てっきり商品の在庫のことを訊かれるのだと思っていると、娘さんの方が「私、坂木司さんのファンなんです。で、質問なんですが、坂木さんって男性なんでしょうか、女性なんでしょうか?」。
答えるに答えられない宇田川さん......。そしてやはりそこはカリスマ書店員、機転を利かせてかなりうまく答えられましたよ。スッゲー。

いやあ、そんな訳で、他の店員さんからかなり冷たい目で睨まれながらも(スミマセン......)、しっかりお店に貢献をさせていただきました!
というか、宇田川さんの熱意にメチャクチャぼくの「読まなければ」レーダーが反応しちゃいました!
何しろ、宇田川さんがオススメの初野晴の本を、今回の新刊だけじゃなくて、講談社ノベルスまで買っちゃっているんですから。

これからも、こういった埋もれている本、見逃している本がないか、定期的に宇田川さんにお伺いできればい意のになあ、と思いますね。
もういっそのこと、船橋が丸の内あたりにでもあれば、毎日でも通えるのに。
(メチャクチャなこと言ってます)