2年ぶり! 木村祐一SHOW「写術」(東京国際フォーラム)

2年ぶりに行われたキムキム兄やんこと木村祐一によるイベント、「写術」を観に行ってきました。
今年の会場は東京国際フォーラム、しかも開催日は今日だけ。
うひゃあ、そのことを知ったのは発売日からだいぶ経ってからですよ。
危なく残っていた端っこの席をゲットし、会社帰りに行ってきました。
木村祐一SHOW「写術」(東京国際フォーラム)

東京国際フォーラムはAからDまで4つのホールがあるのですが、今回の会場は2番目に小さい「ホールC」。
キムキム兄やん自身は、自虐的に「小さいの"C"やな」と言ってましたが、それでも3階席まである巨大ホールですよ。
それを1人の力だけで満席にしてしまうのですからすごいものです。

2年ぶりということで、キムキム兄やんも冒頭で「撮りだめてきましたから」と期待感を煽る煽る。 もうワックワクですよ。
ところが。
いざフタを開けてみると......あらら。
確かに新作も多く紹介されたのですが、結構古いネタも引っ張り出してくるのですね。
それでも、通常のネタ紹介のあたりであれば「そうそう、これに似たのが......これね」と類似ネタの紹介で、それはそれで全然OKなんです。 いわば、ネタの進化形が観られる訳ですし。

しかし、もっとも残念だったのは、ぼくが勝手に「今回の特集」と呼んでいるモノ。
いつも途中でシリーズモノのネタを挟み込まれるのですね。
これが毎回楽しみなのですが、今回はなんと! 前回のネタを使い回しているんですよ。
いや、それがまだ「ポルシェの休日」とか、「マンション新築現場の近隣住人たち」といった名作であればよかったのですが、使い回されたネタは「全国警察キャラクターの紹介」。
うーん、これって題材がいわゆる"ゆるキャラ"ばかりなので、キムキム兄やんの"毒"があまり感じられないのですよ。
やっぱり彼の面白さというのは、その観察眼に裏打ちされた的確な"毒"にあるのだと思うのです。
その毒は、人間に向けられてこそ花開くのであって、あまりゆるキャラに毒を向けられても、面白さが感じられないんだよなあ......とちょっと残念に思うのでした。
次回は、ぜひとも長期取材に基づいたシリーズモノの傑作をモノにして欲しいものです。

ただ使い回しなんてしなくても、十分に新作でも面白かったと思うのですね。
特に、初めての動画ネタである「ラーメンを食べるヒト」。
あれはもう場内が一体感に包まれるほどの大爆笑になったと思うのですよ。
これはやはり"ネタ"となった対象者自身がおかしかったと思うのですが、そのおかしさを支えるキムキム兄やんの容赦ない観察眼と、その観察結果の解説が相乗効果となっておかしさに拍車を掛けたんだと思うのですね。
加えて、「動画」というメディアにより映し出されたいたキムキム兄やんのリアクション。
かすかに映っている彼の肩が震えており、カメラアングルが徐々におかしくなってくるあたりに、「ああ、リアルでこれを観ていたら、これだけ衝撃的だったんだ」という羨ましい思い。
こうしたモロモロが一挙に吹き出す、今年の名作だったと思うのです。

こうした至福の時間も、いつもであれば3時間を超え、それでも「どうしよう、まだこんなに写真が残っているのに」とキムキム兄やんが壇上からこぼすほどなんですが、今回は「ではこれで終わりです」と言われて時計を観ると、まだ21時40分過ぎ。
10分押しで始まっているので、正確に2時間半しかなかった訳なんです。
うーん、ネタを使い回していたことといい、時間がいつもほどではなかったことといい、「大丈夫かな......?」。

......とは言うものの、今回1番の笑いをとった前々回のネタ、あれはやっぱり最高の名作ですね。
ネタそのものが持つ破壊力にくわえ、キムキム兄やんの鋭いツッコミで爆発的な笑いに生まれ変わるんです。
この瞬間が何度観ても飽きないんですよねー。
まるで探偵ナイトスクープの「爆発タマゴ」並みの名作。
ステージからの去り際に、「来年、またお会いしましょう」との言葉を残して去ったキムキム兄やん、ぜひその来年こそはぼくの好きな「特集」を新作でお願いします!
「木村祐一SHOW「写術」」のポスター

帰り、ロビーでは「これまでの数々の写術ネタが満載」の来年度のカレンダー(それも"3日めくりカレンダー"だから100枚以上のネタが収載)を買ってしまいましたよ。
パラパラめくっているのですが、ああ、キムキム兄やんがいなくても、ツッコミの文章だけで笑ってしまいます。
こりゃ、いいわ。
来年の「写術」まで待てない!というキム中毒な方も、せめてこれを手元に置いておけばひと安心......かも。

そんな訳で今夜は、いわば「写術の原型」とも言える『キムラの目』(これ、長らく絶版だったんですが、安くなって復刊されたんですよ。今の若い人たちは幸せ者だねぇ)を読みながら寝ることにします。