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ベロが収まらない! チワワの悲劇

会社帰り、晩ご飯のおかずでも買おうとスーパーに立ち寄ったのです。
すると……おお。
ロングコートチワワが待ちイヌ状態
ロングコートを着込んだチワワンこと、ロングコート・チワワがスーパーの前で待ちイヌしてますよ。

このチワワン、いかにもチワワらしくプルップルと震えています。
これは寒さに震えているのか、それともご主人様がいなくなって心細くて震えているのか。
いや、これはきっと、心細くて仕方がないのでしょう。
だって、スーパーから人が出てくるたびに、このチワワンってば「ご主人様?」「ご主人様?」とすがるような目で追っていくのですよ。
ご主人様……? ご主人様……?

どうですか、こんな潤んだ目をしながらプルップルと震えられていては、そのまま素通りする訳にはいかないのです。

「よーし、よしよし……ご主人様が帰ってくるまでオヂチャンが遊んであげよう」
「え? 本当ですか?」
20081030-001.jpg

どうですか、この嬉しそうな顔。

「遊んでくれるお礼にペロペロしてあげます」
ペロペロ、ペロペロ、ペロペロ……。
お礼にペロペロしてくれました
ペロペロ、ペロペロ、ペロペロ……。
ものすごい勢いでペロペロしてくれてます

よっぽど人恋しかったのでしょう、ものすごい勢いでペロペロしてくれます。
すると……ドヒー!

「うわーん、ペロペロしすぎてベロをしまうことができなくなりましたー」
ペロペロしすぎてベロをしまうことができなくなったのでした

コ、コ、コ、コワイ!

「ひー。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。ぼくはもう行きマース!」
「あ、冗談なのです、冗談……。行かないでくださいーっ!」
しょんぼり

結局は元どおり、寂しげな顔でプルップルと震えることになってしまったチワワンなのでした。
(そして、1枚目の写真に戻る)

伊坂幸太郎サイン入り『モダンタイムス』は特装版から売れていく

伊坂幸太郎が新作『モダンタイムス』を刊行したことで(それも「通常版」と「特装版」の2冊同時刊行)、もうどこの本屋さんに行っても店内一等地は「伊坂幸太郎コーナー」になっているような気がします。
それぐらい伊坂幸太郎は今や一大ムーブメントになっているんですよね。

そんな伊坂"ムーブメント"幸太郎(勝手に名前つけちゃったよ)の『モダンタイムス』がサイン入りで売られていたよ、と聞いたのは昨日、火曜日のこと。
うひゃあ、『モダンタイムス』、つい先週に買っちゃったばかりなんですよ! ......って、通常版の方ですが。
すると、「フフフ、甘い甘い。通常版だけじゃなくって、特装版の方もサイン入りで並べられていたよ」。

何ですと?

ここで考えるぼく。
通常版はもう持っているので、いくらサイン本とはいえ、また通常版を買うと、これはもう間違いなく「確信的ダブリ犯」になってしまうのです。
(もうすでにいったい前科何犯なのやら)
しかし特装版を買うと、これはダブりにはならないんじゃないでしょうか?
そうですよ、ダブりにはならないんですよ!
ダブりにならないのですから、そこはそれ、堂々と買っちゃえばいいのです。

頭のなかで、そんな言い訳をいっぱいしながら本屋さんで確認してみると......あれ?
特装版がないのです、ない。あるのは通常版ばかり。
お店の方に聞いてみました。

「あのう、サイン本は特装版もあるって聞いたのですが......」

すると店員さん、非常に申し訳なさそうに

「あい、すみません。特装版の方は先週のうちに売り切れてしまいました......」

あ、そういうことなのね......って、もう先週のうちに売り切れですか!
イヤー、すっかり出遅れてしまいました。
しかしその店員さん、あまりに恐縮されるので、その姿がとっても申し訳なく思えてきてしまい、結局は通常版をまた買ってしまうのでした。
いや、その、あの、だから、あまりにその店員さんの恐縮ぶりが、あまりに申し訳なかったので......(しつこい)。

ダブりになってしまった通常版は、Amazonのマーケットプレイスに出したところ......ワオ。
定価近い値段だったにもかかわらず(だって未読の新品同様なんですもん)、すぐ売れちゃいました。
さすがは伊坂幸太郎。人気がスッゲーあるのです。

そうか、なるほど!
「リアル書庫の部屋」の床を突き破りそうなほどに増殖してしまった本も、Amazonのマーケットプレイスに出しておけばいいのか!
これがYahooオークションだったら、ちゃんと写真を撮ったり加工したりと色々しなければならないことが多くて、それを考えるとめんどくさく、結局はイヤになっちゃうんです。
それに比べると、Amazonマーケットプレイスはただ状況の説明を書いて出品するだけ。
そうするとAmazonが次々と本を並べていってくれるんですよねー。
まるで「Amazon」というショッピングモールに入っている「バーチャル古本屋さん」ですね、これは。
真剣に検討するに値する考えですぞ、これは。

さて、そんな大騒ぎの末の伊坂幸太郎のサインですが、やっぱり時流に乗っていたのか、前回の『ゴールデンスランバー』同様、シュバッ! バッシュッ!とした勢いを感じさせるサインですよね。
伊坂幸太郎『モダンタイムス』サイン本
あまりの力強さに、これまたやはり、前回のサイン同様

伊幸郎

と見えてしまうのです。
......って、何ですか、伊幸郎って!
伊幸郎ですよ! 伊幸郎。イコーロー。
何だか「イタリアの幸せ野郎」みたいな伊幸郎。
橋幸夫の歌にもありましたよね。
「♪潮来の伊幸郎、ちょっと見なればぁぁぁ~」
あ、これは伊幸郎じゃなくって、"伊太郎"か。
(まさかの前回と同じオチ)

ブックオフのワゴンセール

古本屋さんの店先、入口の脇あたりって、だいたい100円均一の文庫本や単行本が、ワゴンとか小汚い本棚に載せられて販売されているんですよね。
あの100円均一の古本が軒先に並べられてあるのって、いったいどういう意味があるんでしょうか。
「安い本があるよ」という客引き?
それにしては日光が当たって茶色く変色していたり、砂埃をかぶってざらざらになっていたりして、あまり手に取りたくないものが多いような気がするんです。
そもそも、並べられてある本自体、万引き対策なのか、それとも所詮は100円均一だからなのか、以前に流行った本ばかりであまり欲しい本というものがありません。
そんな訳で、いつも古本屋さんにに入るときは、店先の100円均一本は華麗にスルーしていたんですね。
ということで、全然客引きになっていないんです。
「まだブックオフの100均本の方が、たまにお宝も見つかるし、そもそも店内に置いてあるからきれいだから魅力的なんだぜ」とか思っていたんです。

そしたら。
初めてみました、ブックオフのワゴンセール
ブックオフが、店先で、100円均一本のワゴンセールをやってるー!

ブックオフのこんなワゴンセールなんて初めて見ましたよ。
ヘビーユーザーの清水國明だって知らないに違いありません!(←ホントか?)
なので、このブックオフでの100円均一店先販売の品揃えが気になるのです。
というか、そもそも店の中にあるはずの100円均一コーナーはどうなっているのでしょうか。
空っぽ?
それとも、100均棚から棚から溢れてしまうぐらいに古い本を多く仕入れてしまったのでしょうか。

気になったのですが、結局は時間がなかったため覗き込むができず、華麗にスルーせざるを得ませんでした。
うーん、これはきっと、今まで古本屋さんの店先にあった100円均一本を華麗にスルーしてきた天罰がくだっているに違いありません。

Cool Erosの風が吹いている

今日は青山さん・サエグサさんとともに伊勢佐木町界隈をプラプラお散歩してきました。
しかし今日で閉店する横浜松坂屋前はエライことになってます。
最終日ということで、開店前から店を取り囲むように行列ができており、それを撮るマスコミがその周囲に群がり、それを見る野次馬がそのさらに周囲に群がっていて、カオス状態でした。
今日で閉店する横浜松坂屋前は、開店前からの大行列、それを撮るマスコミ、それを見る野次馬......カオスになってました

いやー、しかし横浜の街って、見れば見るほど気付くことが多いのですよね。
街中のいたるところ、路上の隅々にまで"何か"が転がっているのです。ころんころんと。
例えば、ちょっと路地を覗くと、お寺でも何でもない普通のお宅なのに、その軒先に仏様がおわしましたり、
普通のお宅の軒先に、いきなり仏様
路地にいきなり一間もないおでん屋さんのおばあちゃんがいてニコニコと笑っていたり。
駄菓子屋さん感覚でおでんを食べます
このお店、メチャクチャ気になります。
思わずお邪魔して、ハフハフとこんにゃくやタマゴ、薩摩揚げなんかをいただいちゃいました。
これがまた、おつゆもダシからおばあちゃんが手作りの素朴な味で、メチャウマいんですよー。
しかもお値段は、どれでも50円。もうこれは近所の駄菓子屋さん感覚ですね。
訊くと、このおばあちゃんはもう60年もこの地でおでん屋さんをしているそうです。

そんなこんな発見が多くあるところがとても面白いのですが、逆に発見が多すぎて、どんどん深みにハマっていくのですよね。
そんなデインジャラスな面も否めないのですよ。
そんな訳で、前回の下見で考えたアイデアを今日、改めて見てみると......狙いすぎ。
ダメなんです、ダメ。全然ダメ。どひゃー。
結局、全部捨てました。
うーん、もうすぐ公演日なんですが、大丈夫なんでしょうか。
前回のアイデアは全然使えません。困った......
(困った......)

でも、青山さんやサエグサさんとワイワイ話ながら歩いていると......おおう。
これはいいですね、180度まったく違う方向からの妄想モード全開フルスロットル。
しかしエライことになっちゃってますよ。これ、やっちゃいます?
エロですよ、エロ。Eros。そしてタナトス。

もう気が付けば、ぼくが青山さんに語りかける話の内容って、まったく女子相手のものじゃなくなっているんですよね。
完全に男同士で、飲み屋で酔っぱらいながらしているエロ話。エロストーリー。単なるワイ談。
真っ昼間から屋外で、すっかりエロリーマンのお相手なんてさせてしまって、スミマセン。

でもやりたいことやります!
名付けて「クール de エロ」
Cool Erosですよ、Cool Eros。クールエロ。
Cool Bizの次には、Cool Erosの時代が来ているのです!
「Cool Erosの風が吹いてきたぜ!」と雄叫びをあげる横浜コンフォートボーイズ......のうちの約1名
(吠える横浜コンフォートボーイズ......って、吠えているのはそのうちの1人だけですが)

さて、どんなことになっているのやら......。
とか言いながら、今日のお散歩でも相変らず下見そっちのけでワンニャン写真を撮りまくっていたりして。

喫茶店の店先には、なぜかコーヒー豆の樽を短く切った"桶"のなかにビーグル犬が入っていました。
お店の子どもが頭を撫でると「えへへへ」と嬉しそうな顔になるのですが、ぼくが頭を撫でるといきなりこの表情。
撫でる人が違うことがそんなに嫌なのか

ガラス屋さんの店先にいた2匹の看板犬。
ブル「ぼく、こんな顔だけどコワクないよ」。ボーダーコリーもどき「......ハフ、ハフ、ハフ(大興奮)」
2匹ともメチャクチャ愛想がよくて人懐っこい、看板犬としてはよくできているんです。
ブルちゃんなんて、こんなご面相なのにとってもヒトと遊ぶのが大好きなんです。
店の前を人が通り掛かると「遊んでー遊んでー」。
よしよし、とぼくが久々のゴールドフィンガーを、柵越しに繰り出して遊んでやると......あらあら。
段々と興奮してきて「グルルルル......」と唸りだし、手や腕を甘咬みカミカミ。
手がヨダレだらけでベタベタになったので、「じゃあね、バイバイ」と立ち去ると、とたんにものすごい勢いで吼えだしてしまいました。
うひゃあ、「帰ってきてよー、もっと遊んでよー」って言ってるのかしら。
お店の方、お騒がせしてすみません。

今日もこんなにたくさんのネコとの出会いがあったのでした。
コンビニの袋をガサガサいわせておびき寄せる(左上)、ネコの集会の真っ最中(右上)、ゴミ置場のネットで寝る(左下)、正座して出迎える礼儀正しいネコ(右下)
左下のゴミ置場のネットで寝ているニャンコ。
これ、最初はぬいぐるみが捨てられてあるのかなと思っていたんです。
で近づいていくと「うわ、本物だ」。
ゴミと間違われて収集車に持っていかれないように気をつけてね。

「ポタライブ」は、おさんぽライブ。

日帰り散策や、ゆるいサイクリング を表す「ポタ」
    +
演奏・ダンス・演技などを表す「ライブ」

で、お散歩しながら楽しむライブ。

案内人に連れられて、街なかをお散歩していくうちに空間が、目の前で変わっていきます。
普段囲まれている建物が、緑が、人々が、音が、まるでドラマのように劇的に変化していきます。
日常から非日常へとシフトするその様子に、街がステージであるだけでなく、主役そのものである演劇を観ていたことに気づかされるかもしれません。

http://d.hatena.ne.jp/POTALIVE/
https://fs222.formasp.jp/w799/form2/

◇potalives R. 横浜編vol.6『ハマニ イルマニ』
[作・演出・出演]青山るりこ
[出演]横浜コンフォートボーイズ<サエグサユキオ(ともだち)、中橋一弥(サラリーマン)>
[上演日時]11月7日(金)、8日(土)、9日(日) 13:00
[上演時間]2時間半
[待ち合わせ]横浜伊勢佐木町商店街(イセザキモール)内・伊勢佐木町ブルース歌碑前
(所在地:横浜市中区伊勢佐木町四丁目、イセザキモール・パーキング前)
 最寄り駅
 ・横浜地下鉄線「伊勢佐木長者町駅」徒歩8分
 ・京浜急行「日ノ出駅」徒歩10分
 ・京浜急行「黄金駅」徒歩10分
 ・JR関内駅北口から徒歩14分
☆ちょっと時間がかかりますが、イセザキモール内を通るJR関内駅からのお越しをおすすめします。
(馬車道側入口のウェルカムゲート「ブラントーレ」からひたすら真っ直ぐ600メートル先左側)
[料金]一般2000円 学生1700円
 ※学生料金の方は、当日学生証をご提示ください。

待ち合わせ場所はこちら(Google Map)をクリックしてご参照ください。

猫☆魂「アロマ」(下北沢駅前劇場)

今日は、下北沢駅前劇場に猫☆魂の「アロマ」を観に行く予定なのですが......何でしょう、この不安感は。
人混みはもとより、他人がギッシリと詰まっている電車に乗れるような気分ではなかったので、贅沢してクルマなんて乗ってしまいましたよ。
すみません、このエコが叫ばれる時代に、地球に優しくないことしています。

しかし下北沢って、横浜からクルマで行くにはメチャクチャ近いことが判りました。
電車ルートだと「東急東横線-京王井の頭線」か「JR京浜東北線-JR山手線-京王井の頭線」となるのですが、いずれもわざわざ東京方面に寄り道しなければなりません。
しかしクルマだと、環七から真っ直ぐ上にあがるイメージなので近い近い。
その距離、20キロちょっとですよ。
おおう、これだったら自転車ででも行けそうですよね。
問題は環七での渋滞だったのですが、まったく引っかかることなく予想より早く到着してしまいました。

あと、クルマでのお出かけで気になるのは、駐車場。
あったとしても、都内だったら目玉が飛び出そうな料金になってしまいそうなのですが......さすがはこの不況の時代、土地はいくらでも余っているようです。
コインパーキングがメチャクチャ多いのですよ。なかには1時間600円という強気なお値段の駐車場もありましたが、駅からちょっと離れると1時間400円(土日料金ちょっと高くなっています。平日は1時間300円)というところがゴロゴロ。
なのでクルマを停めるところには、まったく苦労はしませんでした。
......ってクルマを停めてから気付いたのですが、本多劇場の地下に「1時間400円」という駐車場があっるじゃないデスカー!
灯台もと暗し、すっかり忘れていたのですよ。

さて、そんな駅前劇場の猫☆魂。
実は、元・シベリア少女鉄道の秋澤弥里さんが出ているということで観に行ったのですね(きっぱり)。
秋澤さんのことは、シベ少に出演されているのを観て以来の大ファンなんですよ。
しかしそのシベ少にもいつの間にか出演されなくなっていて、「あれえ?」。
それでも他劇団に客演などしていたのですが、3年前からふっつりと見ることがなくなったのですね。
「もう役者は辞めちゃったのかなあ」と思いながらも、6月、「シベリア少女鉄道の再放送」を観に行って、久々に"動く"秋澤さんを観ることができると、ファン心にメラメラと火が付くのでした。「うれしー!」とか言っていたら、あらら。
今回の猫☆魂公演で、3年ぶりに女優復帰と言うじゃないですか。
もう、速攻で劇団に予約させていただきましたよ。
おかげで、ぐふふふ、最前列。うっとり。
お帰りなさい、秋澤弥里さん(← キモイよ、オレ)。

ストーリーは、「ネットカフェ難民のフリーターの男性」「美容師になる夢を諦めたフリーターの女性」「今イチ売れないグラビアアイドル」といった3人の主役を軸に、割とよくわる「今どきの若者たち」を描いていくのですね、前半は。
そう、前半はありがちな展開で、「就職したい」(フリーター男)、「夢を諦めた。結婚したい」(フリーター女)、「夢を諦めず女優になりたい」(グラビアアイドル)として物語は進められていくのです。
かなりありきたりなストーリーなのですが、ここは男優たちが妙なテンションで観客を引っ張るので飽きさせません。
うーん、しかしあまりにハイテンション過ぎて、男優たちが皆、イロモノにしか見えないのがもったいない。
女優陣がしっぽりして、その差が激しいだけに、男優たちの頑張りが時折行き過ぎでは?と心配になってしまうこともあるほどです。
ああ、でも彼の頑張りがないと平凡な前半は寝ちゃうかもしれないよなあ......難しいところです。
しかし前半ではしっかりと後半、ラストシーンに至る伏線が張られてあるので油断は禁物なのですよ。

そして、中盤でいきなり「うわおぅ、そうくるか!」。
いきなりのクライマックス。あれで終わっちゃうのかと思いました。それぐらいにまとまった前半の落とし方なんですよ。
ところが物語は後半へと続くのです。
後半ではかなり物語のエピソードを色々と組み合わせているため、無理矢理に妙なテンションで観客を引っ張る必要もありません。
安心してゆっくり観られます。
そしてラスト、ありがちと言えばありがちだし、ご都合主語と言えばご都合主義だし、リアリティがないと言えばリアリティがないのです。
が、それでも、前半で張ってあった伏線を、このラストの物語のために回収していくところは非常に美しく......泣いちゃったじゃないですか、最前列で。

前半におけるストーリー展開の平凡さに「うわ、ちょっと失敗したかな」と思わせ、しかし男優たちのハイテンションにうまく引っ張っていかれ、後半における数々のエピソードをうまくリンクさせたり組み合わせ、そしてラストの伏線の回収と、非常に丁寧なストーリー仕立てで、これは安心してみていられますね。
今回は、主題曲や挿入曲がナマ歌で行われるという試みもあり、非常に贅沢なんです。
何しろ、BGMでさえナマ歌だったんですよ。
しかも、またこの歌がいいのですね。この歌を聴かされて胸が熱くなってきたところにあのストーリー展開ですから、こりゃ泣かされない訳にはいきません(←言っていることがどこかおかしい)。

そして何と言ってもお目当ての秋澤弥里さん。
役柄でも「芸能界を休業し、そして復活する」ということになっており、まさに今回の彼女に被ってくるのですね。
それだけに、彼女をストーカーのように追っかけるオタクファンの姿に、「うわ、ひょっとしてぼくってあんな感じなの......?」とげんなり。
(いや、ぼくの場合はそんな追っかけまではしていないのですが(← 言い訳くさい)。
しかしそこはそれ、作者もちゃんと判っていらっしゃる。
後半で彼もすっかりいい男に成長しており、さらにはもう、映画のように格好いい男っぷりも見せつけてくれるのです。
「お、お、お、おれもそのうち......」などと根拠のない妙な元気をつけられたのでした。

オタクファンと言えば。
作者はリアリティを追求しようとしてなのか、現実の企業名をバンバンと出しています。
このあたりは全然OKなのですが(よくドラマなんかで、「毎朝新聞」とか言ってるのを聞くと、ゲンナリしちゃう方なので)、ただオタクファンの違法行為を、彼が勤めている某大手カメラ店で行っているというのはちょっとやばいかも......と心配になってしまうのでした。
猫☆魂「アロマ」(下北沢駅前劇場)

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