どこを目指しているのか、「裏ホラー」

企画がある意味、「放送禁止」のパクリではないかと、気になって仕方がないプロジェクト、「裏ホラー」ですが、昨日、新しい作品が3本アップされていました。
ただし今回は、残念ながら例の「心身に重大な影響を及ぼす恐れがあります」というお断りが出ませんでした(「襲われたアイドル」を除く)。
このお断りが出ないのは、水戸黄門で、黄門様が印籠を出さず、ただ単に助さん・格さんが大暴れするだけしてそのまま終わるような、そんな味気なさですよ。

「襲われたアイドル」
ホラーとしてはかなり弱い感がします......。
なんか怖さがあまり感じられないのは、唐突感が過ぎるからでしょうか?
「公園での写真集撮影なのに水着」という不自然なシチュエーションも、ラストに至る伏線なのかと思ったのですが、それにしてもラストシーンでまったく活かされていないことが判るし。
あるいは、これ、アイドルが襲われることに怖さを求めているのではなく、「投稿者」が人間的に気色悪いというところを狙っているのかもしれませんね。
それにしても、こうした狙いが(短い時間で詰め込みすぎたからか)よく判らないまま終わってしまうという、非常に中途半端な印象しか残らない作品でした。

「謎の肉玉」
これまた「コワイ」というよりも、ユーモラスさが全開の爆笑作品。
......うーん、本当にホラーなんでしょうか。
特に、浜辺で仲間とまったりしている「肉玉」が、人間に見られていることに気付いて逃げ出すあたりは、そのキュートさに大爆笑。
ラストシーンも、既に公開済みの「幽体離脱」に並ぶ、クローネンバーグやブライアン・デ・パルマのアレ的だし。
そうか、クローネンバーグか! この「肉玉」。
ぬめっていたり、「女性のアレだろ、おい」と突っ込みたくなるようなエロい穴があいていたりするあたり、これはクローネンバーグへのオマージュなんかもしれないなあ、と勝手に納得しました。
しかし「このビデオを撮影したのは、交通事故で死んだ親戚で......」などと本編とはまったく関係ないエピソードは不必要だったのではないかと、そんなところばかりが気になります。
リアリティの追求ってやつですか。

「飛び降りる女」
ラストシーンのオチも、謎の矢印も、ストーリーとしては今回更新された作品の中で一番好きかも。
ただし、出てくる役者が皆、大根なので非常に興ざめしちゃうんです。
そもそも自殺しようとしているやつが、そんな元気に怒鳴り散らすか?とか、カメラ持った投稿者の怯え方が学芸会レベルとか。
もうちょっと役者の力があれば、いい作品に仕上がっていたと思うのですが......残念。

しかし今回公開された3本も、既に公開済みの「ナポレオンズのスプーン曲げ」程ではないにしても「お笑い的」だったところを見ると、この「裏ホラー」、ひょっとして目指している方向性は「ホラー」そのものではないのかもしれません。
「"裏"ホラー」なんですから、ひょっとすると「コワサの裏=お笑い」というところを目指している......訳はないか。

さて、これで残されたテレビのフレームもあと2つ。
いったいどうなりますことやら。