エロいビデオじゃなくてよかった話

会社帰り、最寄のTSUTAYAがセールということで立ち寄ってきました。
CDアルバムのレンタル、5枚で1週間1000円ポッキリ!
ワォ。
こんなときこそ、普段から気になりながらもなかなか手が出せないアルバムをゴッソリ借りちゃうのです。

その帰り、スーパーに立ち寄ってお買い物。
「あれを買わなくちゃ」「これも買わなくちゃ」と、買い物カゴにてんこ盛り。
レジでお姉さんが「袋、これだけあれば足りますかね」と心配してくれるほどです。
ええ、ええ、すみません。完全にエコロジーに反していますよね。
「この反エコロジー野郎が!」と怒られないうちに、急いで帰ろうと、慌てて荷物を袋に詰め、店を出ました。

そんな帰り道の途中でふと、

「あれ? CDは?」

ガガーン、TSUTAYAで借りたCDを手に持っていないのですよ。
確かにスーパーに入るときには、手には借りたCDのバッグをぶら下げていたのです。
ということは……キャー!
スーパーのど真ん中、袋に入れる台のところに5枚ものCDを置き忘れられてるんですよ!

すぐスーパーに引き返そう……にも、もはや道程は中途半端に家との中間地点。
行くも地獄、戻るも地獄の地獄三昧なんですよ。
だったらせめて電話です、電話! と思いつくも、スーパーの電話番号なんて判るはずもありません。
ああ、もう万事休すですよ。

……いや、レシート!
そう、確かに今日に限ってなぜかレシートを受け取って、どこかの袋に放り込んだはずなんですね。
住宅街のド真ん中、暗くなった道端で、荷物をあさっている怪しげな野郎。
「あったー!」と、袋の底からクチャクチャになったレシートを探し当て、携帯で電話しました。

「あのすみません、先ほどそちらで買い物したものですが」
「はいはい」
「CDを置き忘れたようなんですが、届いていませんか?」
「えーっと……、“ツタヤ”って書いてあるバッグでしょうか?」
「それです!」

ああ、何という。
世知辛いニュースばかりの世の中だと思っていたのですが、まだまだ捨てたものではないですね。
一旦家に帰ってから、ゆっくりと取りに行かせてもらいました。
どうもありがとうございます。

しかし、これ、置き忘れたのがCDだったからよかったものの、もしエロビデオだったりしたら、メチャクチャカッコ悪いですよね。
受け取りに行くぼくはもちろんですが、受け取りに来られるオバチャンも、いったいどんな顔をして手渡せばいいか判らないに違いありません。 黙って渡すのはちょっと不自然だし。
ニヤッて笑って渡すのも気まずい。
とすると、無難に「まあ男性ですからね、健康でいいわね。オホホホホ」と言うのか。
それとももっと下世話に「お盛んですわね、オホホホホ」って言うのか?
オバチャンにこれだけ悩ましてしまうのも、申し訳ないことです。
そういう意味でも、忘れたのがエロビデオでなかったことは、オバチャンにとってもよかったと言えるでしょう。

……あ。
そもそもTSUTAYAで借りたのがCDでなくエロビデオだったら、きっと一刻でも早く家に帰ろうとして、こんなスーパーでのん気に買い物なんてしてないか。
オホホホホ。