本当は寂しがり屋さん、夜のいかづち

夜、ベランダで花火を見ていると、時折フラッシュライトのように空全体がピカピカ、ピカピカっと光るんです。
おお、さすがに北京オリンピックの開会式の影響か、最近の花火大会も全天球を染め抜くほどのド迫力演出をするんだなあ……と思っていたら、あらイヤダ。
ちょうど正反対の方向で雷がビカビカ、ビカビカと光っていただけなのでした。

しかし夜の雷って風情があっていいですよねえ。
何というか、カッコイイ。
夜空の奥に屹立する入道雲を凛々しく照らす稲光は、もはや「かみなり」というよりも「いかづち」ですよ、「いかづち」。
とんてんかんとん、釘を打つ訳ではありません(←それは「かなづち」)。

しかしこの夜の空に舞い降りた雷神さんってば、メチャクチャ恥ずかしがり屋さんなんですよ。
そもそも雷に付きものの音がまったくしないんです。
雷と来れば、あの音ですよ、音。
特に「どどどーん」とくる前触れの、あの「カラカラカラカラ……」ってやつ。
あれが来ると「来る、来る、来る、……、キター!」って狂喜乱舞しちゃいます。
それら音がまったくしないんですね。
ビカリビカリと雲のなかで光っているだけ。
しかも、その光だって入道雲のなかで暴れ回っているだけで、ちっとも外に向けて顔を覗かせてくれないんですよ。
雲のなかだけで明るくなったって……意味ないんです

そんな訳でこれはニャンコと同じですな。
「へへん、ぼくなんて全然、夜の雷に興味ないんだもんねー」って素知らぬ顔をして待っていたら……うへへへ。
「ほんと? 興味ない? それはちょっと寂しいなあ」と、ちょこっと顔を覗かせたんですよ、雷神さんったら。
そこをすかさず失礼して写真に撮らせていただきました。
ニャンコト同じで、知らん顔してたら撮れましたよ、雷神さん
騙してスミマセン。
今日の夜はおへそを出さないよう、腹巻きして寝た方がいいのかもしれません……。