秘書・失格

サブプライムだ、原油高だと何かと世知辛い世の中、ひとつぐらい資格を持っておかないと、イザというときに食いっぱぐれてしまうかもしれないのです。

そんな訳で目に付いた朝日新聞。
「秘書検定3級」の問題が載っているのですよ。
秘書検定かあ。
これを持っておいたら、イザとなると政治家センセイの私設秘書になれるかもしれなくってよ!
政治家センセイの秘書になれば、将来は地盤を引き継いで政界に出馬できるかもしれなくってよ。
そしたらウマい汁を吸いまくりですよ。
うはははは。

そんな訳でひとつチャレンジをしてみたのでした。

秘書検定3級の問題(朝日新聞より)
なるほど。
問題のキモは「上司が自販機でお茶を買っているが、いつものお茶を入れるべきかどうか」ですな。
そんなもん簡単ですよ。「自分がボスの立場だったらどう思うか」ですよ。
ということで、各選択肢についてひとつずつ当てはめてみましょう。

【1.「いつものお茶をいれなくてもよいか訊ねる」の場合】
コレですよ、これ。このさりげない気配り。
もう既に出社したボスに「遅くなりました」とひとこと断りながらもさりげなく「お茶、お入れしましょうか」。
っかぁぁ、秘書たるもの、これぐらいの気配りがあって然るべきですよね。
これはもう、この1番で決定ですね!
まあ、そこはしかし、とりあえず他の選択肢も見ておきましょうか。

【2.3.「お茶を入れて持っていく」場合】
2番と3番は、どちらも同じ「お茶を持っていく」のですが、微妙に違いますね。
2番は、「遅くなりました」と断りを入れながら、素知らぬ顔をしてお茶を持って行ってます。
それに対して3番は、同じように「遅くなりました」と詫びを入れながら、お茶を持って行くのですが、さらには自販機のお茶を下げています。
2番は最悪ですね。これはいけません。
何しろ、ボスはもうお茶を飲んでいるのですよ。
なのに素知らぬ顔でイケシャーシャーと、さらに別のお茶を持っていくのですから、これはもう嫌がらせかと。そんなに朝から茶ばかり飲んでいられるかと。
もう怒られまくることこの上なし、です。よってこの選択肢は論外です。
3番であれば、これはまだ最初のお茶を下げていくのですからまだ救いはあります。
が、せっかく買ったお茶なのに下げられていっては、ちょっと哀しいものがあります。
それ以上にお茶代がもったいないのですよ。
「おいおい、ぼくの150円を返してくれたまえ」みたいなことを思ってしまいます。
よって2番は当然のこと、3番も却下です。

【4.「お茶を入れない」場合】
これは寂しいですよね。
どうせ「遅くなりました」と断るのでしたら、ついでにひと言ぐらいお茶について言及してもいいはずです。
それを黙っているのですから、ボスにしてみると「ははあ、お茶を入れたくないということを企んでいるのだな。ひょっとすると、これ幸いと明日から毎朝遅く来て、わざとお茶を入れないようにしようという魂胆があるのかも……あ、これはフェミニズムか!」と余計な詮索までしかねません。
秘書としてもボスとしても、どちらにとってもいい思いはしないはずです。
よって4番も却下。

【5.「自販機のお茶が少なくなってきたら、改めてお茶を持っていく」場合】
これは難しいですね。
「様子を見てお茶がなくなってきたら」というさりげない気配りを見せています。
しかしボスと言えども人間ですよ。そうお茶ばかりガブガブ飲んでいられません。
やはりここはお茶を持っていくべきか行かざるべきか、ボスの希望を訊いてみるべきじゃないでしょうか。
でないと、せっかく入れたお茶がムダになってしまうおそれだってあるのですよ。
このエコが叫ばれる現代社会において、そんなムダをしてもよいのでしょうか?
ダメですよ、ダメ。
そんな訳でこの引っかけ問題の5番も却下です。

ということで正解は1番なんですよ。
メチャクチャ簡単な問題ですよね。
こんなもん、「自分がボスの立場だったらどう思うか」に当てはめれば、サクサクッと解けてしまうのです。
もう判りきった答えなのですが、とりあえず解答を見てみましょう。
解答は……論外と言い切っちゃった2番じゃないですか!

*△¥@&%#!!!

最悪じゃないですか。
これではぼくはもう秘書失格です。
ああ、政界出馬という壮大な野望が……。

いや、それ以上にぼくはボス失格でもあるのです。
何しろ、秘書検定の資格を持った優秀な秘書に対して、「嫌がらせしとんのかい!」なんて言ってしまっているんですよ……とほほ。