綾辻行人サイン会、女子率高っ!

綾辻行人の新刊『深泥丘奇談』の発売記念サイン会があるということで、池袋のジュンク堂に向かってレッツゴウ。
サイン会が行われるのは1階エントランスホールだそうですが......うーん、そんなスペースってありましたっけ?
あのお店の1階は、いつも支払いをしようとしている客が渦巻いていて大混雑で大混乱しているレジカウンターの印象しかないのです。

ノコノコとお店に来てみると、確かに貼り紙があります。間違いないようです。
会場は、この入口横に大きく案内が張り出されてあるガラス窓のすぐ向こうのようなのでした。
ジュンク堂池袋本店で綾辻行人のサイン会ですよ
なるほど、そう言えばこのあたりはちょっとしたスペースになっていますね。
ここでサイン会は行われるのですか。
しかし、参加者の姿が見あたりません。
もう開始時間の30分前なのに、綾辻行人ほどの人気作家だというのに、お客さんがまったくいないなんておかしいのです、オカシイ。OKASHII。
これはひょっとすると現代の神隠しか、集団失踪か、はたまた綾辻行人の新作『ジュンク堂の殺人』の前宣伝なのでしょうか。
(当然、このジュンク堂の入っているビルを設計したのは中村青司なのですよ)

......などと思いながら、エントランスホールに入ってみると、みんな、いたっ!
サイン会場となるエントランスホールの片隅に、ひっそりと地下フロアに降りるための階段なんてあるのですよ。
皆はすでにその階段に並んでいて、その長い列は地下フロアの向こうに消えていっているのです。
何十回とこの店に来ているはずですが、こんなところに地下フロアに降りる階段があることは知りませんでした。
やっぱりこのジュンク堂のビルは、中村青児が設計したのかもしれませんよねぇ。

......などと感心している場合ではありません。すっかり出遅れてしまっているではないですか。
急いで大混雑で大混乱しているレジカウンターに向かい、「取り置きをお願いしていた者ですが......」。
すると、そこはそれ、店員さんも心得たもので、「ハイハイ」とぼくの名前だけメモすると、後ろの取り置き棚に向かうのでした。
「やれやれ一安心だぜ」とホッとしたのもつかの間、なかなか店員さんが戻ってきません。
まさかちゃんと予約されていなかった......? ドキドキしながら店員さんの方を見てみると、うおぅ!
メチャクチャ取り置かれてますやん!
『深泥丘奇談』だけが40冊はあったでしょうか。
もうすっかりそこだけで1コーナーになっているところで、ぼくの名前を探している店員さんの姿があったのでした。
ということは、まだこれからあれだけのお客さんが来て並ぶということなのですね。

何とか無事にぼくの名前が書かれた本を見つけてもらい、お金を支払うと、いよいよサイン会開始待ちの列に加わることができます。
中村青司特製の隠し階段(全然違います)に向かうと、そこにはズラリと並ぶ人、ひと、ヒト。HITO。
人の列が地下フロアに消えて行っています。その列を辿って最後尾を目指していっても、なかなか途切れません。
お店側も人手が足りなかったのか、「最後尾」の札を持った店員さんがこんなことになってしまっていました。
脚立に「最後尾はこちら」と案内されます

コミック売り場を縦断してようやく見つけた最後尾、ぼくの目の前には長い列が続いており、その列は階段を折れ曲がりながらも先に続いていきます。
列のその先にもまだ列は続きます
しかしこうして待っている間にも列はドンドンと伸びていき、いつしか後ろを振り返ってみると最後尾が見事に見えなくなってしまいました。
いったいぼくは何番目だったのでしょうか。

それでも14時を過ぎると列はちょっとずつ前進していき始めました。
国会でよく見る野党の必殺技、"牛歩戦術"ってまさにこんな感じ何でしょうかねえ。
野党並みのスピードでちょっとずつ前進を繰り返し、とうとう地上の光が見えてきました。
地下フロアからようやく会場のあるエントランスホールに出てこられたのですよ!

階段の下から、地表すれすれの目線の高さでそっと地上の光景を見てみると......おおう。
ここって、ちょうど綾辻行人の真後ろにいるじゃないですか。
まっすぐ後ろ向きの綾辻行人のお姿がすぐそこにあるのですよ。
これ、ゴルゴ13のサイン会だったらあり得ないことですよね。
お客さんの列がゴルゴの後ろまで到達した瞬間、瞬間に即、手刀で思いっきり殴られて全員失神の大惨事ですよ。
ゴルゴのサイン会じゃなくて、綾辻行人のサイン会でよかったのです。
(そもそも、ゴルゴ13はサイン会なんて行いません)

その綾辻行人の隣でサポートしている出版社担当らしきスタッフの足元を見てみると、おおう。
紙バッグが転がっているのですが、そこには堂々と「メディアファクトリー」の文字が......。
しかもこの紙バッグ、ぼくが階段の地表すれすれのところにいるから中がよく見えるのですよ。
紙バッグの中には、"折曲厳禁"なんて書かれたボール紙で作られた封筒が無造作に入っているのです。
ひょっとして、このボール紙の封筒には新作の原稿か、はたまた校正中のゲラが入っているのでしょうか。
もう大興奮なのですよ。

しかし、この"折曲厳禁"の封筒って黄色くて、犬の足跡みたいなワンポイントが描かれていて、まるでbk1の封筒そっくりなんです。
メディアファクトリーとbk1って何か関係あるのでしょうか。
それとも出版業界で使用する封筒は、bk1みたいなボール紙製にするのが流行なのかもしれません。
いやいや、ひょっとするとbk1が出版業界で使っている封筒をマネしてつくったのかもしれないぞ......とジロジロ見ていると、あら。
その封筒には最下部にしっかりと、"bk1"の文字があったのでした。
そのまんまbk1の封筒やん。
リアル本屋さんの店内でネット本屋さんの名前を見るとは、何だか変な感じです。
いわば紀伊國屋書店の店内に、旭屋書店の封筒があるような、そんな感じでしょうか。

......で、いったいこの封筒の中身は何だったのでしょう。

そして待つこと約45分。ようやく順がきたのでした。
綾辻行人の手元にはサインペンがなんと5本もあります。
うち3本は封が開いています。
ということは、ここまで既に2本もペンのインクが尽きてしまうほどサインしたのでしょうか。
やっぱり、ぼくはいったい何番目だったのでしょう。

それはさておき、「よろしくお願いします」。
「はい、どうもー」とご挨拶した綾辻行人、為書きの名前を見たとたんに「ああ、あの有名な中橋さんですね」。
ええーっと、ええーっと、ええーっと......(大パニック)。

それってイタイので有名な中橋さんということでしょうか。

コワくてお伺いできませんでした。ヘタレですみません。
あ、ヘタレで有名な中橋さんという意味だったのかもしれません......。
サインをサラサラと書いていただきながら、なぜか、MYSCONの話で盛り上がってしまっていますよ。

綾「MYSCONってありますよねえ」
中「ええ、あります、あります」
あ「ぼく、いちばん最初に行われたプレMYSCONに遊びに行ったんですよ」
な「それってもう10年ほど前に新宿で行われた、アレですか」
アヤ「そうかあ、もう10年も経つのかあ」

それを聞いたぼく、何を血迷ったのか、MYSCONのスタッフでもないくせに

「またぜひご参加してください」

メッチャ苦笑されてしまいました。
さて、果たして今年行われるMYSCONに綾辻行人は来るのでしょうか......。
綾辻行人『深泥丘奇談』のサイン