菊地凛子か篠山紀信か? 丁か半か? 写真集『RINKO』のサイン

あれほどEveryday、毎日すっかり本屋ウォッチャーモードであちこちの本屋さんに出没していた日々も今は昔。
異動してからすっかりご無沙汰をしてしまっている今日この頃、平台に並べられている本の皆さまには、お加減変わりございませんでしょうか。

しかしおとなしくナリを潜めていると、どうしてもウォッチャーとしてのムシがウズウズと騒ぎ出します。
そんな訳で、久しぶりに丸善の丸の内本店を覗きに行ってみたのでした。
すると……おお。
こんな写真集があるではないですか。
篠山紀信×菊地凛子『RINKO』

菊地凛子の写真集ですよ。菊地凛子。りんこりん(← 思いつきで勝手に命名)。
写真集にシュリンクが掛かっているのは当たり前なのですが、その表紙の片隅には「サイン本」
見逃せない紙片が挟まれているではないですか!

しかし……と考え込んでしまうぼく。
このような写真集のサイン本って、一体誰のサインが書かれてあるのでしょうか?
写真家? 被写体?

これが例えば「写真家の名前で売る」場合は、写真家のサインが入っていることは判ります。
問題は、被写体が有名人だった場合です。
「アイドルの写真集」だったら、被写体であるアイドルのサインが入っているはずですよね。

そう言えば、以前に「サンボマスターの写真集」が“サイン本”として発売されていたので、てっきりサンボマスターの人のサインが入っていると思ったら、見事に裏切られたことを思い出しました。

きっと、写真集に入れられるサインは「写真家」と「被写体」の持つパワーバランスによって決められるのでしょう。

では、この菊地凛子写真集『RINKO』に書かれたサインは、被写体である菊地凛子なのでしょうか?
それとも写真家である篠山紀信なのでしょうか?
メチャクチャ気になるではありませんか。
気分はすっかりバクチ打ちですよ。
さぁさぁ、張った張った、丁か、半か。凛子か、紀信か。
その勝負、のった!
気になるものは仕方ありません。しかも店にあるのはこれが最後の一冊です。
意を決して手に持ってレジに向かいました。
すると……キャー!

こんなときに限って、レジの店員さんがうら若き女性じゃないですか!

いや、これ、セクハラではありませんよ。
ましてや、エロ目的で買うのではありませんよ。
人生の大勝負を掛けている真っ最中なんですよ。
いやー、やめてー、そんな目でぼくを見ないでー!

訳の判らない言い訳を延々と心のなかで呟きながら、逃げるように丸善を立ち去ったのでした。

さて。
無事に家に帰ってくることができました。
手も洗わず、うがいもせず、着替えもせず、ご飯も食べず、まずは人生の大勝負の結果を確認しましょう。
ドッキドキしながらシュリンクをパラリパラリと剥がします……。
いやーん、えっちー。フッフッフ、怖くないんだよ、さあ力を抜いて楽にしてごらん。
……ってぼくは何を言っているんだ。

そんなアホアホハイテンションでシュリンクを剥がし、いよいよページをめくりました!
さぁ、丁か、半か。凛子か、紀信か。

サインなんてどこにもないのですよ!
……!

はぐぁ! これは何ということでしょう!
サインなんてどこにもないのですよ。
親の総取りですか! ひどいのですよ、ひどい、ひどい!
……などとビービー泣きながら、さらにページをめくっていると、おや?
そこには菊地凛子と篠山紀信の両方のサインがあったのでした
おおう、こんなところにあったのでした。
しかも紀信も凛子も両方とも。

……ということは、この勝負、子の総取りということ?
(いや、お金を払って買っているから、総取りではありません)
そもそも、この結果はつまり、菊地凛子と篠山紀信のパワーゲームが引き分けだったということなんですよね?
なるほど。