コミック界の伊坂幸太郎だった、くらもちふさこ『駅から5分』

忘れた頃にやってくる備忘ログ、今日は書籍です。
しかも今回は、今や押しも押されぬ大ブレイクコミックとなってしまった『イキガミ』(「イキガミ、ようやく1巻ゲット」と「スゴイよイキガミ、2巻ゲット」)を紹介して以来の第2弾となるコミック篇なんですよ。

さて、そんな訳で今日は外が大雪です。
こんな日に、わざわざ買いもので外を出歩くのもメンドクセー……と、部屋でゴロゴロ、ウダウダ。
そんなときだからこそ、買ってから長らく積ん読状態だったマンガの山を崩しにかかることにしました。
オオウ、なんて後ろ向きな読書姿勢。
そして手に取ったのは、買ったものの「何だか女性向けコミック独特の絵でとっつきにくいよなあ」と敬遠してしまっていた、くらもちふさこ『駅から5分』です。

しかしこの本、長らく積ん読状態だったことをすっかり後悔してしまうほどの傑作だったのですよ!
いや、もう、読みながらこんなに大コーフンしてしまったのは、一体いつ以来のことでしょうか。
読み進めていくほどに、「え……?」「おー!」「うはー!」「すげー!」と、もう感嘆符に埋もれちゃっているぼくがここにいるのですよ。

体裁としては、1話完結の短いエピソードが集められた短篇集のようなイメージなのです。
しかし、これがまたなかなかどうして。
各エピソードが、他のエピソードと微妙にリンクしていくのですよね。
他のエピソードで語られた内容が別のエピソードの伏線として張られており、まったく思いがけないところで回収されていくこの快感。
他のエピソードで張られていた伏線が、別のエピソードで回収されていくその都度、「え……?」とページをめくっては元のエピソードを確認し、「おー!」と感嘆、「うはー!」と驚愕、「すげー!」と賛嘆しっぱなしです。

「あれ? これってどこかでも感じたよなあ…」と思い返すと……そうでした、そうでした。
伊坂幸太郎の『ラッシュライフ』なんですよ。
まさに初めてあの作品を読んだときの衝撃が、今日、このコミックを読むことで甦ってきたのですね。
いやあ、ミステリではないのにミステリ的要素で、読む側にカタルシスを与えてくれるステキな作品を手に取ったのでした。
まだ出たばかりの1巻なのですが、今後の展開がどのようになっていくのかが楽しみな作品です。

あ、でも巻末のおまけページはちょっといらなかったかもしれません。
ネタバレそのものにはならないかもしれませんが、明らかに今後の展開が見えてしまっているため、趣向バラシにはなってしまっていそうなんですね。
確かに、このおまけページのあった方が、ストーリー間の伏線の張り方がよく判ることは判ります。
が、今後の展開まで予想されるようなものも含んでしまうと……トホホホホ。
残念ながらこのあたりは、出版社側がこの作品を“ミステリ的要素が含まれている”と認識されていないのかもしれませんね。
これから読まれる方はぜひ、巻末のおまけは見ないままでいた方がいいかもしれません。

コメント

こんにちは。今日は休みでごろごろしていますが、
これから吉祥寺か新宿のどちらかに出かけようかなと思っています。

最近、衝撃を受けた作品がありましたのでお知らせします。
道尾秀介さんの「ラットマン」です。

私はサイン本を買うのが好きなのですが、本を読むのは苦手で(オイオイ)
一応、読んでみるのですが大体最初のほうで断念してしまいます。
で、久々に完読できたのが「ラットマン」です。というか2冊目です(汗)

1冊目は近藤史恵さんの「サクリファイス」でなかなかおもしろかったです。
本屋大賞にノミネートされました、かなりオススメです。

道尾さんの作品で「ソロモンの犬」のサイン本も持っているのですが
途中で断念してしまいました(汗)
「ラットマン」は読み終わったあとに「すごい」と思わず口をついた作品です。
お持ちでなかったらオススメです、お持ちですか??

たぶん大型書店にはサイン本があるのではないでしょうか?
ちなみに私は啓文堂の吉祥寺店でサイン本を購入しました。
これも次回の本屋大賞にノミネートされるのではとひそかに思っています。