直島、ベネッセハウスでの贅沢三昧

福山を出てからは、山陽自動車道を岡山まで逆戻りし、宇野港までやってきました。
ここからは高速フェリーに乗って今回のメインの目的地である直島に向かいます。
わずか20分ばかりの船旅を終えると、もうそこは直島ですよ!
到着直後に直島港から瀬戸内海を眺めてみる

今日と明日、2泊するのはベネッセハウスです。
美術館のような外観からは、ホテルも併設されているとは思えないベネッセハウス
ここは、「美術館に宿泊施設がある」ような、そんな変わったスタイルのホテルなんですね。
何しろ宿泊棟に美術館ギャラリーが併設されていて、夜10時までは自由に見学ができるのです。
夜の美術館なんて、そうそう体験できるものではありませんよね。
それだけでも、もうとてもワクワクしちゃうのです。

さらに感動するのは部屋に案内されたとき。
大体のところ、ホテルの部屋に飾られる絵なんて、100円ショップで売られているような“なんちゃって絵画”だと思うのですが、いえいえ。
こちらのホテルでは、各部屋にそれぞれ別々のアーティストによる別々の作品が飾られているのですね。
ちなみに今回ぼくが泊まった部屋には、ホテル近くにある“体験型(体感型)アート”の「文化大混浴」を設計した際のドローイングが飾られています。
蔡國強「文化大混浴 扇のためのドローイング」が飾られています
また、部屋そのものもとてもステキなんです。
落ち着いた雰囲気のデザイン、調度品に加えて、窓の外には瀬戸内海が広がっています。
宿泊した部屋のテラスからの眺めはステキです
広いテラスにはテーブルも設置されているので、朝な夕な、コーヒーを飲みながら潮騒や鳥の鳴き声を楽しむこともできます。

夕方4時30分からは、瀬戸内海を一望できる美術館のカフェで、宿泊者向けのシャンパンによるウェルカムドリンクが振る舞われます。
いやあ、この瀬戸内海の向こうに沈み行く夕陽のオレンジが、シャンパンのゴールドと溶け合って見事に映えて見せてくれます。
ウェルカムドリンクのシャンパンの向こうに、瀬戸内海に沈む夕陽
カフェのテラスに出て、シャンパンをチビチビ飲みながら沈み行く夕陽をウットリ眺めているだけで、もう極上のひとときですね!
(お酒は全然飲めないのですが)
すると、スタッフの方が「ぜひともこちらもご覧ください」と、カフェのガラス窓を指差して言われました。
カフェのなかに何かあるのかな……と見てみると、オオウ!
どうですか、これ!
窓ガラスに切り取られた瀬戸内海の夕陽
「窓ガラス」というキャンバスに、見事に夕陽が切り取られているのですよ!
このベネッセハウスの建物は、窓に大きなガラスを設置しているのが特徴なのだそうです。
そのために、こうして窓ガラスに景色が映り込む様子も楽しみことができるのだそうです。
「ご覧ください」と声を掛けられたお客さん全員が、必ず振り返ると同じ様に「おお」「オオウ」「Oh」と感嘆の声を上げるのを眺めているのも、また楽しいウェルカムドリンク振る舞いのひと時なのでした。

ウェルカムドリンクのあとは、ホテルスタッフによる美術館のギャラリーツアーが行われるのでした。
基本的に、ベネッセハウス内の美術品は先入観を持たずに「鑑賞者自身が観て感じてもらう」ことをコンセプトにしているそうです。
しかしこのギャラリーツアーは、スタッフ自身がそれぞれの作品を観て感じたことや、また、実際の作品制作の裏話などを披露することで、鑑賞者自身が「観て感じる」ことの一助としているようです。
専門家が機械のように学術的に説明するのではなく、専門家ではないスタッフが、自分自身の説明で案内をしてくれることで、それぞれの作品に対する親近感がわき、より興味を持って各展示作品に接することができるのではないでしょうか。
ちなみにこのギャラリーツアーを担当するスタッフは固定ではなく日替わりのため、紹介される作品もちょっとずつ異なります。
毎回参加すれば、自分の好みにあうスタッフを見つけられ、より一層、紹介される作品に興味を持つことに繋がるのではないかと思います。
滞在に余裕がある方は、ぜひとも試してみてください。

そして、夕食後の夜10時前。
ほかに人が誰もいなくなった美術館内で、思いっきり好きな作品を独占状態で楽しむことができたのでした。
いやあ、床にへたり込んで、ジッと眺めていられることの贅沢さは、何物にも代えられない貴重な体験をしたと思うのです。
もうお腹一杯の気持ちで満たされて、今日の日は、オヤスミナサイ。