いやー、全然知りませんでした。今夜は十三夜だそうです。
「なんだ、その十五夜の出来損ないみたいなネーミングは」なんてヒドイことを言ってはいけません。
由緒正しき日本の風習なのだそうです。へぇー。
なんでも十五夜のお月見をしたら十三夜のお月見もしないと、「片月見」と言って、ニッポン社会におけるとんでもないタブーを犯しちゃっていることになるのだとか。
ひぃぇぇぇぇーっ!
タブーですよ、タブー。Taboo。
耳の柔らかい部分ではありません(それえは耳タブー)。
そんな訳で、確かに以前に中秋の名月を愛でてしまったぼく。
日本社会におけるタブーを犯さないためにも、ベランダに出ては空を見上げています。
……が。
曇ってるーっ!
仕方ありません。
何度もベランダに出ては曇りがちな空を見上げて、「月よ、月よ、出でよ、月よ! 月夜の月よぉぉぉっ!」。
すると、どうでしょう。
ぼくの一念は岩をも通したのか、雲の隙間からほっこりと十三夜の月が顔を覗かしたのでした。
「よし、今のうちに愛でるんだ!」。
月が雲の隙間から顔を覗かしていた1分ほどの合間に、思う存分愛でることができたのでした。
愛でたし、愛でたし(←字が違う)。