考えてみれば、「主宰者自らが案内人を務める本篇」としては約半年振りなのです。
だからでしょうか、メチャクチャ懐かしさを覚えてしまったのでした。
今日は、そんな久しぶり!な"お散歩ライブ"であるポタライブを観に、船橋まで行ってきたのでした。
POTALIVE 船橋編vol.1『ふねのはなしはないしょのまつり』です。
JRに乗って揺られること約1時間、横浜から船橋までやって来ましたよ。
電車に乗っているときはまったく意識しないのですが、地図上では東京湾をグルリと半周しているのですね。
待ち合わせである船橋駅を降りて、改札外のコンコースを見回してみると......いたいた、いましたよ。
ズラリと今日のお客さんが集合しています。
訊いてみると、今日のお客さんの人数は15名。
うわぉう、定員いっぱいではないですか。
しかも、なんと神戸からわざわざ来られている方もいらっしゃいます。
ポタライブの知名度は全国規模になってきているのでしょうか。
今回、船橋で演じられるのは、昨年のFINALで初演された「ふねのはなしはないしょのまつり」を、一部キャストを変更して行われる再演なのです。
前回のときは相方がひとりで観に行っており、その土産話を散々聞かされたぼくとしては「いいなあ、いいなあ」と言うしかないのでした。
よし、今回でそのときの貸しはキッチリと返してもらうぜ。
(いや、実際のところ相方には何の貸しもないのですが、そこはそれ、気分的な問題で)
実は集合した時点で、ひそかに公演は始まっているのでした。
コンコースの雑踏のなか、皆からは気付かれないようなちょっと離れた場所に、和装に身を包んだパフォーマーがスタンバイしているんですよ。
やがて和装に身を包んだパフォーマーに先導されるように、我々観客一行は、今はもう暗渠となって道路下に埋もれてしまった川、かつては"血洗川"などと猛々しい名前で呼ばれていた川に沿って街並みを歩いていきます。
すると、そのかつての猛々しい名前の川の流れが体現化されたのか、我々の行く先々では燃えたぎる血潮のように真っ赤なコートを着たパフォーマーが、真っ赤なリボンとともに姿を現します。
彼女はときには真っ赤なリボンと戯れていたり、また、ときには嫌悪するように踏みにじり、手に付いたリボンを拭い去るかのように振りほどいたりしています。
こうして、我々一行は地下の暗渠に埋められた血洗川に沿って歩いているうちに、やがては船橋という街が持つ歴史の謎が案内人によって提示されます。
その謎を探して歩いた先において、案内人は「船橋」という地名の由来を語ります。
このときに、同時に途中で仕掛けられていた伏線が鮮やかな形で回収されていきます。
ただ単に歴史を語るだけではなく、途中で提示していた伏線を鮮やかに回収することで、観客はその歴史の不思議さ、残酷さをより実感することになるのでした。
終演後は、ポタライブ主宰者が超オススメの鰻屋さんに、観客と出演者の皆が揃ってゾロゾロ移動。
お店のこのたたずまい!
タダモノではない予感がヒシヒシ。
店内に入ると、目にはいるのは壁にズラリと張り出されたメニュー。
その値段を見てもうビックリなんですよ。
「え、そんなに安いの?!」。
うな丼が単品だと730円、肝吸い付きの定食でも850円......。
もうたまりません。
キモとカブトの串まで追加で頼んで、ガツガツと意地汚く食い散らかしてしまうのでした。
でも、メチャクチャうまいんだもん。
しかし船橋の街というのは、もともとが漁師の街と言うだけあって、ネコが多いのです。
ちょっと歩いているだけでも、いったい何匹のネコと目があったというのでしょうか。
やっぱり「ポタライブではネコとよく出会う」というジンクスは、あるのでした。