あなたは神を信じますか?

よく漫画やコントなんかでは、道端で通行人に宗教の勧誘をする際には、

アナタハァ~、神ヲォ~、信ジ、マスカァ~?

と言いますよね。
「アナタハ神ヲ信ジマスカ?」=「宗教の勧誘」という図式が成り立つほど、この言葉は勧誘の文句として最もポピュラーなものだと言ってもいいでしょう。

しかし今日、フト気になってしまいました。
この「神を信じますか?」という問いかけは、「神の存在を信じますか?」という意味だと思っていたのですね。
ところが「神のことを信じますか?」という意味に取ることができることに気が付いたのです。

「あなたは神を信じますか?」
  =「あなたは神の存在を信じますか?」
  =「あなたは神のことを信じますか?」

さて宗教の勧誘の人は、いったいどっちの意味で使っているのでしょうか。

「神の存在を信じますか?」という意味だと、確かに無宗教の人を勧誘する文句になりますね。
ところが「神のことを信じますか?」という意味に使うと、これはもう“すでに神さまのことを頼っている人”に、そんな神さまで大丈夫なの?と訊いている意味になります。
つまり。
「あなたは神を信じますか?」という勧誘の言葉は、話しかける相手が「無宗教の人」でも「すでに特定の宗教を信仰する人」でも、どちらの人であってもいいのです。
それぞれ話し掛けられた人が自分の立場に合わせて、「この人は神さまの存在を訊いてきてるのだな」とか「この人は私の信仰する神さまが信じられるか訊いてきているな」と勝手に判断しちゃうのでしょう。
すなわち、これは非常によくできた叙述トリックの一種だったのです。
これには歌野晶午もびっくりさ。

しかし。
考えてみれば、ぼく自身はこれまで外国人からいきなり「アナタハァ~、神ヲォ~、信ジ、マスカァ~」なんてベタベタな勧誘をされたことはありません。
ひょっとしたらこういった勧誘の言葉自体、一種の都市伝説なのかもしれませんね。