ページ/6ページ |次のページ最終ページ

母からの携帯メールに泣きそうになった話

母上様、お元気ですか。
夕べ、杉の梢に明るく光る星ひとつ、見つけました。

……ってそれ、「一休さん」のエンディング曲ですから。
ぼくの母親は 将軍様(間違えていました) やんごとなき人の愛人ではないのですから。

しかしやはり実家の関西は遠くになりにけり。
13年連れ添った愛犬を亡くしてしまって一時は床に伏せっていた母は、もう元気になっているのでしょうか。
ついつい実家への連絡がご無沙汰になってしまい、そうするとますます連絡を取る機会がなくなってしまう今日この頃、「便りがないのが元気な証拠」と強がってはいました。

しかしそこはそれ、電話で気軽に連絡を取れればいいのですが、電話代が気になるセコい奴。
メールを出せばいいのですが、そんなウチの母親が、携帯電話の、それもメールなんて文明の利器を使いこなせるでしょうか。

そんな心配をしていたある日、実に珍しく、その母からメールが届きました。
嗚呼、オカン。すごいぜ、オカン。
一文字ずつ、一所懸命に文字を打ち込んでいるその姿が浮かんでくるようです。
思わずこぼれそうになる涙をこらえながら、メールを読みました。
皆さんも、「母さんの歌」をBGMに思い浮かべながら、ご一緒にお読みください。
♪母さんが夜なべをして、手袋編んでくれた~

To: Nakahashi Kazuya
From: 母より
Sent: Sunday, July 29, 2007 16:11
Subject: Fw:鉄腕ダッシュ
-----
鉄腕ダッシュでTOKIOがメールがどこまでつながるか実験中です。
このメールは長瀬チームで、始まりは北海道の加藤浩さんからです。
このメールをとぎれる事なく9人に送って下さい。
結果は7月29日午後7時からの鉄腕ダッシュです。
……おい。
これってチェーンメールじゃないですか。

実家のオカンからのメールに、ホント、泣きそうになってしまったのでした。
(しかしなぜに今頃になって、「鉄腕ダッシュ」ネタのチェーンメールがオカンのもとに……?)

駒場でポタライブワークショップ中級「7.本番(1回目)」

今日は、これまで6回行ってきた「週刊ポタライブ」ワークショップの最終回、「本番」です。
しかし、ただ単にワークショップメンバーに発表するだけの「本番」の緊張感がありません。
そんな訳で呼ばれちゃいましたよ、お客さん。
街の片隅でこっそりと開催された「本番」なのです。
こっそりと開催されたポタライブ・ワークショップ「発表会」

そんな訳で、今回発表された作品4本をハイライトでご紹介します。

1.『ピンク色の夕暮れ』
【作・演出・案内】井上こころ
【出演】小沢哲人、木引優子、笠井里美
東大の駒場キャンパス内で、そこかしこに現れる「ぽっかりと浮かび上がった」風景、またはそんな風景の見える場所。
そういったところを巡りながら案内人が語る“ある”物語。
そんな作品内世界にいつしか観客は引き込まれていき、そして迎えるラストの場所。
そこで見える光景は、観客ひとりひとりのなかに、大きな心象風景として広がり、そしてじんわりと染み渡る、そんな作品です。
見終わると「不思議な気持ち」にさせられるのですが、きっとその「気持ち」は、人それぞれ異なるものなのかもしれません。
井上こころ・作「ピンク色の夕暮れ」

2.『i will, i will wrap you』
【作・演出・案内】小沢哲人
【出演】涌坂草平、木引優子
案内人はただ黙って、カートを引いて歩いているだけの作品です。
そのカートには、水が湛えられたケースが積まれており、時折水がピシャピシャはねるのですが、そんなことはお構いなしに、彼はドンドンと歩を進めます。
そんな案内人の沈黙を破るかのように鳴り響くのは、水に浮かべられたラジオ。
そこから流れ出すのは何だかよく判らないトーク番組に、外国語放送に、ノイズ。
案内人は時折、そのラジオの饒舌さが嫌になるのか、水の中にラジオを沈めこみ、チューニングを回すだけ。
観客はただ、そんな案内人のあとをついて歩くしかないのです。
しかしその姿が何だかよく判らないけれど、おかしいのです。
行っていることの意味はさっぱり判らない、だけどその意味がさっぱり判らないところに、何かおかしさが隠されているのです。
。 そしてラスト。唐突に訪れるぶち切った終わり方に唖然としてしまうのですが、そこにまたおかしさがこみ上げてきて余韻を残す、かなりの野心作なのでした。
小沢哲人・作「i will, i will wrap you」

3.『もっとおもしろくなりたい』
【作・案内】涌坂草平
【出演】笠井里美、小沢哲人
売れない落語家の夫を、妻が観客の協力のもと、「もっと面白くさせたい」と鍛えるべく、東奔西走する物語。
しかしやる気のない夫はどうしても観客の前での噺に空回りしてしまい、ドンドンとダメっぷりが出てきては妻を激高させるのです。
この作品は、そうした売れない落語家の亭主と彼を支える妻との「掛け合い漫才(夫婦漫才)」であり、またその漫才のなかでは、夫が案内人として駒場の街を落語をしながらまわっているという、ある意味メタ的な構造を持つ不思議な作品です。
ヤル気のない夫のダメさ加減や、しっかり者の妻の甲斐甲斐しさ、そして何より突如現れる「笑いの神様」の悩みっぷりなど、出演者それぞれの持つインパクトが印象に残って仕方がなかった作品です。
涌坂草平・作「もっとおもしろくなりたい」

4.『着信』
【作・出演】笠井里美
【案内】岸井大輔
【出演】涌坂草平、中橋一弥
案内人に連れられて、駒場の街中を歩いているうちに目にするのは、物々交換をしていく女性、街中のいたるところに置かれた「ご自由にお持ちください」というモノたち、目印がなぜか見つからず彷徨い歩くはめになってしまう迷い人、クレーム対応に悩むサラリーマンといった、バラバラな不思議な光景です。
しかし物語が進むにつれて、バラバラに思えたこれらがひとつに繋がっていくという物語になっているのです。
どこまでが仕込まれた物語で、どこからが現実の出来事なのか判らなくなってくる、一種の巨大な騙し絵のような構造の作品です。
笠井里美・作「着信」

発表数が多いため、実はこの「本番」は2回に分けられており、また来週にも同様に発表が行われます。
今のところ3つの作品が発表される予定です。
なので実質的なワークショップ中級篇の最終回は、次回、8月5日と言うことになります。

天野月子ライブ「アマフェス 2007」~天野月子 with プレイボーイズ~(鶯谷・東京キネマ倶楽部)

そんな訳で、今日は天野月子ライブの2日目。

今日はさすがに土曜日ということもあってか、同じタイミングで申し込んだチケットも整理番号が284番と、前の日の50番とはエライ違いです。
もうズラリと前方に並んでいるヒト、ヒト、ヒト。
東京キネマ倶楽部前にズラリと並んだひと、ヒト、人
この日のチケットは即日完売だったというのも、なるほど、頷けます。

やがて280番台のぼくも入場できたのですが、もうこの番号では、昨日の“モッシュ”を考えると、かなり危険な立ち位置になることが予想されます。
そんな訳でステージ前はサッサと諦め、2階席に直行しました。
この「東京キネマ倶楽部」はもともとがキャバレーだったと言うだけあって、1階には「ステージ」と「ダンスフロア」があり、2階はそれを眺められるバルコニーとソファやテーブルがあるのですね。
ゆっくりとテーブルについて落ち着いて開演が待つことのできる2階バルコニー席
280番台でもまだまだテーブル席には余裕があり、開演までドリンクを飲みながらソファでゆっくり休むのでした。
しかし、ここで大発見!
このソファがまたフカフカでお尻が沈み込むような優しさなんですよ。
うひゃー、これは楽チンですよ!
通常、オールスタンディングのライブって、

  • 最寄駅から会場までの道のり:10分
  • 入場するまでの待ち時間:30分
  • 入場してから開演までの待ち時間:1時間
  • 公演時間中:2時間30分
  • 最寄駅までの帰り道:10分

と、合計すると4時間以上は立ちっ放しになってしまう計算なのですね。
それがこの場合はゆっくり座っていられるのですから、オッチャンには非常にありがたい設備なんですよ。
そうかあ、これからは2階のバルコニー席でゆったりとくつろいで鑑賞するかなあ。

やがて場内が暗くなり……始まりました。
すると、エライことです!
2階のバルコニー席から見下ろしていると、1階客席が非常に危険な状態になっているのですよ。
昨日の比ではありません。
1階客席のお客さん全体が前に移動してしまっていて、1人1人の状態がほとんどつぶれそうになっているのですよ。
始まるまではある程度規則正しく並んでいた客の列の原形はほとんど留めていません。
しかも今日は全体的にノリのある曲ばかりなので、1階客席会場全体がもう芋虫が全身を震わせているかのように蠢いているのです。
隣からも前からも後ろからも、とにかく四方八方からの圧力でもみくちゃにされています。
そして、さらには……ああ、なんということでしょう!
「私からのメッセージ!」と封筒のようなものをばら撒き始めるから、もう会場はそのヒラヒラ舞う紙片を求めて、人の塊が右へ行ったり左へ行ったり……。
そして一斉にザバーッとばら撒くと……「おお、モーゼの十戒か!」。
見事にその手紙の塊が落ちたところめがけて人が集中するものだから、大海が割れたかのように見えるのでした。
しかしその手紙がばら撒かれたあたりにいた人は大変そうです。
四方八方から人が、人の手が、もう何だか判らないものが、突っ込んでくるのです。
将棋倒しのような状態になって、倒れている人もいたようですよ。
いやー、この眼前で繰り広げられる光景は、もはや阿鼻叫喚地獄……。
今日はたとえ番号が前の方であっても、2階席に陣取っていた方がよかったのかも……とオッチャンは恐ろしくなってしまったのでした……。
そして、またしても今後のためのセットリストをメモ書きしておきます。

01. 菩提樹
02. 混沌-chaos-
03. 鮫
04. Stone
05. 砂糖水
06. 風船
07. 国道(ウマ・サーモンVer.)
08. 箱庭
09. 蝶
10. 月
11. カメリア
12. Devil Flamingo
13. 人形
14. 日曜日
15. 烏
16. 太陽
17. 光線
18. B.G.~Black Guitar + Berry Garden~
19. スナイパー
20. トムパンクス
21. Howling
22. 巨大獣

【アンコール】
23. HONEY?(弾き語り)

天野月子ライブ「アマフェス 2007」~天野月子 with プレイボーイズ~(鶯谷・東京キネマ倶楽部)

天野月子ライブ「アマフェス 2007」~スペシャルディ~(鶯谷・東京キネマ倶楽部)

ポニーキャニオンと契約が終了したのか、それとも何かあったのか、我々凡人には知ることのできない大人の事情ってヤツでしょうか。
デビュー5周年の節目に再びインディーズレーベルに戻った天野月子、久しぶりの2daysライブが行われるのですよ。
場所は鶯谷の「東京キネマ倶楽部」。
鶯谷の「東京キネマ倶楽部」、そして天野月子ライブ「アマフェス」~スペシャルディ~
いつもどおり整理番号順での入場と言うことで、「今回も整理番号が1番だったらどうしよう、グフフフ」とほくそ笑んでいたのですが、あにはからんや、50番と言う実に中途半端な番号なのでした。
どうやら、今回はインディーズに戻っての初のライブと言うことで、いつもより多くのファンが集まってきそうな予感がするのです。

それでも入場すると2列目当たりをキープできました。
(オールスタンディングなので「2列目」と言う表現も変ですが、まあ最前列の人の後ろということですね)
しかし、気がつくとアッという間に周囲が若いお兄ちゃんやお姉ちゃんたちでギッチリ埋まっていってしまっていきます。
まあこのギッチリ感はいつもどおりですが、なんと言うか、今回はなぜかものすごい圧迫感が加わるのですよ。
まだ前半の【天野月子 with プレイガールズ(?)】は、天野月子のバックバンドがコーラス、キーボード、チェロの3人に、アコースティックギターという編成で登場、どの曲もアンプラグドにアレンジされており、とてもいい雰囲気で始まったのでした。
一度ここで天野月子は引っ込み、「9nine」という、もう「ぼくの娘たち」と言ってもおかしくないような女の子たちが登場しての幕間は一気にキャピキャピムードで包まれ、ほんわかムードさえ漂っているのでした。
そして、問題は後半です。
再び天野月子が、「A LUNCH」というバンド編成として登場してくると、このハードな路線に観客は一気にヒートアップ、後方にいたお客さんたちが一斉に前方へと流れ込んできたのです。
押される側として前方にいたお客さんはもう大変。
なんですか、これを“モッシュ”って言うのですか。全然知りませんでしたよ、オッチャンは。
とにかく、前にいた女の子をつぶしてしまわないように(最前列なので柵に押し付けられて大変なことになっています)踏ん張るので精一杯でした。
しかも頭がボーっとしてきて……おお! これって酸欠状態ですか?!
暑さで意識がもうろうとしてきました。
さらにはPAからの「これでもか」という大音量に、耳がキンキンしてきました。
もう音程感覚もなくなってきました。ウワンウワンとしか音が聞こえません。
後方からの観客の圧迫感に肋骨がきしみ、酸欠状態になり、暑さで意識が遠のきかけ、さらには鼓膜が破れそうになり……なんか、こう、失神寸前の心地よさってこんな感じなのでしょうか。

しかしながら、2列目と言うことでいい位置をキープできたからか、前方にまだ視界が開けており完全に酸欠になることもなく、また最前列の柵に掴まることもできたのでなんとかぶっ倒れずに済むことができたのでした。
これも今日が平日ということで整理券番号が50番とまだ早めの番号だったのが幸いしたからだと思うのですが、週末の明日は250番と中途半端な番号です。
この番号だと、どうしても場所がホール中央あたりとなってしまいそうです。
そんなところにこんな“モッシュ”が起こっては一大事です。
明日はゆっくりと見ることにしましょう。
以下、自分自身のためへの覚え書きとしてのセットリスト。

【天野月子 with プレイガールズ?】
01. カメリア
02. スナイパー
03. スパイダー
04. Stone
05. 刺青
06. 月
07. 梟
08. 風船
09. 国道
10. Howling

【QT(Qoonie+天野月子)】
11. 砂
12. 白い華~White Garden~(イントロのみ)

【9nine】
13. パレード
14. 白い華~White Garden~

【A LUNCH】
15. A LUNCH
16. JET SCREAM
17. Tender Japan
18. Slowly Life
19. Beast Beat Beatniks
20. Irobo・Ke・Robo
21. 人魚(A LUNCH Ver.)
22. ミサイル(A LUNCH Ver.)
23. Booster Rocket
24. MISTY
25. グロリア(ZIGGY)

~【A LUNCH】アンコール~
26. 人魚(A LUNCH Ver.)
27. ミサイル(A LUNCH Ver.)
28. MISTY

天野月子ライブ「アマフェス 2007」~スペシャルディ~(鶯谷・東京キネマ倶楽部)

島田荘司の大河小説『Classical Fantasy Within』、その断片

会社から帰ると、ポストに何やら厚めの封筒が入っているのです。
差出人は「講談社」......?
何だろ。特に最近、講談社のサイトから何かを買った覚えはありません。
いや、本にしてはやけに薄いのですよね、封筒の厚さが。

「うーん、気になる......」と部屋に入るなり、封筒を一気破り。
すると出てきたのは、島田荘司『都市、ハロゥウインダンサー』と題された小冊子が1冊。
講談社BOXファン倶楽部 FUNK LOVE『KOBO』Vol.01別冊 島田荘司『都市、ハロゥウインダンサー』

あ、そうか! すっかり忘れていました!
来年、講談社BOXから書き下ろしで、島田荘司が1年掛かりで"大河小説"を刊行する記念として、講談社のサイト上で小冊子をプレゼント!という企画があったのでした。
それに応募していたのをすっかり忘れていましたよ。
どうやらそれに当選したらしく、送られてきたのでした。

正式にはこの小冊子は、講談社BOXファン倶楽部の会報誌FUNK LOVE『KOBO』の別冊という位置付けのようですね。
"大河小説"のタイトルも、もう『Classical Fantasy Within』ということで決まっているようです。
その『Classical Fantasy Within』の一部として書かれた「都市、ハロゥウインダンサー」が収められているのでした。

うーん、いったいこれはどういう物語なのか。
「とても奇妙な物語」としか言いようがありません。
インド洋のスマトラ沖にある、「ハロゥウインダンサー」と呼ばれる奇妙な都市の描写が延々と続きます。
この奇妙な描写がメチャクチャ島田荘司っぽい。
というか、これはもう間違いなく島田荘司です。
「一体何じゃそりゃ。現実にはあり得ないだろ、それ」としかツッコめない内容は、もう島田荘司にしか描けないヘンチクリンさですね。
例えば『眩暈』とか『魔神の遊戯』、『ネジ式ザゼツキー』、または『摩天楼の怪人』あたりで出てきた"奇妙さ"に似た雰囲気とでも言えばいいのでしょうか。

きっと島田荘司のことですから、最後には「ええ?! そうくるのかっ!(なぜか嬉しそうに)」と読者をキーキー喜ばせてくれるような、そんな奇想天外な着地点を用意していることだと思います。
はてさて、いったいどんな物語が展開されて、どんな着地点を用意してくれていることやら......。
何はともあれ、来年の刊行を楽しみに待ちたいと思います。

ちなみに、まだこの小冊子だけでは、この"大河小説"となる新シリーズ『Classical Fantasy Within』が御手洗潔シリーズなのか、それともノンシリーズなのかは判りませんでした。

ページ/6ページ |次のページ最終ページ