駒場でポタライブ・ワークショップ「5.構成-B」(リベンジ)

前回のポタライブ・ワークショップでは、最後の発表で「それではいつまで経っても“たしなみ”のままだっ!」とダメ出しを食らってしまったぼく。
そんな訳でリベンジすることを固く心に誓い、ムリをお願いして、もう一度今日、ここ駒場で行われるポタライブ・ワークショップで発表を行う「5.構成-B」の回に参加したのでした。

しかし今日は、なんと15時30分から小竹向原で本番があるのです。
主宰者の方としてはそれをバックレてしまうわけにはいきません。
そのためになんと!
いつもは午後に行われるワークショップなのですが、今日に限り京王・井の頭線の「駒場東大前駅」に集合するのが

朝の8時30分。

ひょええええー。
会社に行くよりも遠い場所なのに、会社が始まるより早い時間なのですよ。
しかも、前日は洗濯を夜中にしていたから、干すのに手間取って寝たのが2時半。
朝、6時に起きられるのかしら……。

……なんとか起きられました。

ところが朝イチで集合時間が10分早くなってしまい、結局は遅刻してしまうハメに。
すんません……と合流しました。
まずは軽くウォーミングアップでミニ演習を行います。
何回かここでも紹介させていただきましたが

  • 「道を歩いていて、“自分が感じた雰囲気”を一言で表し」
  • 「その“自分が感じた雰囲気”をよく現している風景を2点ピックアップし」
  • 「そのピックアップした2つ“だけ”を皆に見てもらい」
  • 「自分が何を感じたのかを考えてもらう」

このような課題です。

えーっと、すみません。
ぼくが選んだ風景はメチャクチャ変なところにありました。
「なるべく低い場所、できれば地面すれすれにアチラを観てください」とお願いすると、皆さん、ちゃんと地べたに這いつくばって、変な格好で風景の観察をしてくれすのです。
皆で地面に這いつくばって風景を観る
特に女性の方には、失礼いたしました。

しかしこの「観察」は、他の方のときも同じで、ピンポイントで観る場所が指定されてしまうと、こんなことになっちゃいます。
順番にピンポイントで指定された場所から風景を観る

そんなミニ演習のウォーミングアップで、身体も頭も温まってきたところで、いよいよ発表開始です。
今日の発表者はリベンジにボウボウ燃え上がっているぼくの他に、4名の方がいらっしゃいました。
ドシロート歴ン十年のぼくとは違い、他の皆さんは例によって例のごとく、その道の“スジ者”ばかりなのです。

まずは「ひょっとこ乱舞」の女優さんで笠井里美さん。
「ポタライブ」=「お散歩ライブ」と、つい捕われがちな概念を一新してしまいました。
なんと移動距離は数メートル(家の前2軒分だけ)というオキテ破りなのですよ。
ははあ、そんな方法もあったのか……と目からウロコが落ちてしまいました。
また実際に作品は、「4.構成-A」で作成した「チャート」を元に構成していくのですが、このときに彼女における「ネガティブポイント」として挙げていた“水子地蔵”が実際にあったときには、ゾッとしました。
ネガティブ大好きのぼくとしては、この感覚が大好きなので、ぜひともぼくもやってみたいのですが……いやあ、なかなかムリですね。
自分では出すことができません。
やはりそれだけ「観察力」を備えて、自分の出したいモノをよく観察してまわるということが大事なことなのんだな……とも気が付かされました。
ところで。
彼女が発表していると「演劇の神」が舞い降りてきたのか、家の前で、その家の人の話をしていところに、話題の当人が玄関から表に登場してきてしまったのです。
もうあたふたとしてしまいましたよ。
ひょっとこ乱舞の笠井里美さん

続いては、ぼくと同様に前回に引き続き、今回も発表のワークショップに参加した、「青年団」の作・演出家さんで井上こころさん。
前回は、ある意味、視覚的に訴えてくる手法をとった作品だったのですが、今回は打って変わって、のんびりポタポタお散歩しながらの作品となりました。まさにこれぞポタライブ、という感じです。
しかも、またしてもここで「演劇の神」が降りてきたのです。
作品の発表中に、なんとテーマに即した格好でベンチで昼寝をしているお兄さんがいるではありませんか!
一瞬、これはホンモノのポタライブで、あそこにいるのはパフォーマーの方なのか?なんて思ってしまいました。
そういったところも含めて、まさしく「ポタライブ」になっていたのではないかと思うのです。
青年団の井上こころさん

そして「wonderland」でも執筆をされている柳澤望さん。
開口一番、「宇宙に行ったことがありますか?」。
誰も行ったことがない……と答えると、「実はそれは単なる現象面にしか過ぎず、我々は元々地球という星にのって宇宙にいることになるのです」と述べられ、「なるほどねー!」と一気に観客の心を掴んだのでした。
そして、判りやすい「理科の授業」を行う学校の先生のように語りかけていきながら(それがまた面白い。電柱ってそんな仕組みだったのかー!という発見がいっぱい)、モノのミカタについて、観客に気づきを与える作品なのでした。 「リカのミカタ」という語句を多用していましたが、当初に発言された「我々が今いるのは日本であり、そして宇宙そのものである」という言葉は、もともと学校では哲学を学ばれていたというだけあって、新たな視点に映って止まないのでした。
柳澤望さん

最後に、構成作家でカンパニー「ミラクル☆パッションズ」の涌坂草平さん。
これはある意味、もう「いきなり完成型」といってもいいと思うほどの出来でした。
まずは街中のモノをきっかけに、ネタが次々と繰り出されてきて、観客はもう完全に彼の掌中に収められているのです。
こうして全員の心を引きつけておきながら、ラストで一気にテーマを昇華させていく……という手法が鮮やかでした。
何より、その最初に次々と繰り出されたネタが「単なる小ネタ」ではないのです。
まるで我々観客も、その人物を知る“彼との共通の知人”であり、「ああ、いたいた、そいつな」と思わせるところにリアリティがあり、より観客に共有・共感を引き起こしたのでしょうね。
また、作品の発表する場所(コース)は、前回のチョウ・ソンハさんとほぼ同じであり、また同じ“モノ”をどちらも使っておきながら、まったく違う角度からアプローチするところに、2人の「共通点であり、相違点」があるように思えたのでした。
これ、補え合えれば、とてつもなくすごい作品が生まれそうです。
帰り道、冗談で「チョウ・ソンハさんとユニットを組めば……」という話にまでなってしまったほどです。
……実現して欲しいですね、シークレット・ワークショップ。
20070527-002.jpg

で、またしても「おまえは何をやったんだ?」とツッコまれそうなのですが……、うひぃ。勘弁してください。
こんなマジで皆さんすごい発表をやられているのに、ぼくはいったい何をしていたのでしょう。
とほほほ。
まあ、とりあえずはこんな感じです。

三菱東京UFJマクドナルド銀行
銀行だと思ったらマクドだったよ!
(アメリカで「マクドナルド」は通じないので、「ま、どうなるの?」と言いましょう)

万引き犯を手助けするやさしい古本屋
万引き犯を手助けするやさしい古本屋

平成2年まで飼っていた犬の記憶
平成2年まで飼っていた犬の記憶

そういう自分がまず美しく
そういう自分がまず美しく

壮絶な最期を遂げた樹
胴体を無惨にも切断され、さらに竹槍数十本で突き刺されるという壮絶な最期を遂げた樹

切られても切られても
胴体をいくら切断されても、希望さえ失わなければ、いくらでも生きていくことができるのです

正直、主宰者の方は今回のぼくの発表にかなり不安を覚えられていたとのことです。
しかし前回ダメ出しされたところはよくなっていたということで、晴れて「心身ともに」初級コース修了となりました。
さあて、来週からはいきなり中級コースが始まっちゃいます。
どうなることやら……ドキドキ。