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どう間違えているのか気になる

本屋さんではもうズラリと販促POPが並んでいます。
店によっては数百枚単位で書かれていることでしょう。
それだけの枚数を手書きでつくるのだから、そりゃ1枚や2枚、間違えることだってあるのでしょう。
しかしそこで破って捨てていては、このエコロジーの時代に反します。
お店の利益も圧迫します。
誰にとっても優しくありません。
だからでしょうか。
時折、販促POPに修整あとがあるのを前々から見つけるたびに「気になる」「気になる」と言い続けてきました。
いったい、その店員さんは何を間違えたというのでしょうか。
思わず修整あとを剥がして見たくなる衝動に駆られてしまうのです。

例えばこれ。
いったい「何が楽しい」と気付かせる1冊だったのか
以前にもブログで紹介した、西加奈子『通天閣』の販促POPです。
いったい店員さんは最初に、この本から「何が楽しい」と気が付かされたと書いて、修整したのでしょうか。
修整あとの長さから見ると、結構長文のようです。
修整した「本を読むことっ」でちょっと余っているくらいですから、もう数字分長かったものだと思われるんですね。

  • 大阪に住むことって楽しいんだなあ
  • 「河内のオッサンの唄」って楽しいんだなあ
  • ユニバーサルスタジオジャパンって楽しいんだなあ
  • 「お好み焼き定食」があるお好み屋さんって楽しんだなあ
  • 甲子園からの帰りに阪神電車の車内で見知らぬ皆と「六甲おろし」を歌うのは楽しいんだなあ
ああ、めくってみてえっ!

海堂尊の『ジェネラル・ルージュの凱旋』のPOP。
平台を埋め尽くした真っ赤なカバーに負けそうなほど、勢いが感じられません......
「勤務医である著者・海堂尊さんだからこそ描ける世界。バチスタシリーズおすすめします!」
もうメチャクチャ勧めていますね。
ところがどうしても気になるところが1箇所だけあったのです。
ちょっとアップにして、よく見ましょう。
油断したのか、最後の最後で間違えてしまったようです......
最後の最後で間違えてますよ!
これは修整テープでしょうね。
上から紙を貼り付けたのではないので、一見それとは判りにくいのですが、確かに最後の最後で修整していました。
いったい店員さんは最初、バチスタシリーズを何と締めくくろうとして、修整したのでしょうか。
字数的には、あまり「おすすめします!!」と変わりないぐらいでしょううねえ。

  • 売れてます!!
  • 3冊セットでお買いください
  • バリスタとは何の関係もありません
  • もちろんバチカン市国とも関係ありません
  • 主人公2人はバッチリスター級の登場人物です
ああ、めくってみてえっ!

そんな気になるぼくに、天使が舞い降りてきたのでした。
それがこれ、西尾維新『刀語』の販促POPなのでした。
西尾維新『刀語』の販促POP.jpg
主人公の性格を修整してるよ!
いや、これはきっと「唯我独尊」と言う熟語を書き間違えただけだと思うのです。
そうするとまたしても気になる「どんな間違え方したの?ってやつ。

ああ、めくってみてえっ!

ところがこの修整あとが気になるのは、ぼくだけではないらしくて、この修整された箇所が遠慮がちにめくれ上がっているんです。
やったね! 今夜はなんてパーティトゥナイト! イェイ!
そんな訳で、この修整あとに隠された秘密を覗いてみることにしました。
もちろん、修整されたあとをバリバリと引き剥がすことはやりません。
御法度は御法度として触れてはいけません。
そんな訳で念力を送って紙を浮かび上がらせることにしました。
すると......
めくれ具合、やや大きくなる
やったね!
心持ち、修整された紙のめくれ具合が大きくなっているようなのです。
そんな訳でズンズンと念力を送り続けているのですが......あれ?
ここまでめくれ上がってしまうと、あとは全然動かなくなってしまったのでした。
どうしてだろう......と覗き込むと、おおう。
修復あとはガッチリ固定
テープでガッチリ固定されている状態だったのです。
だからこれ以上めくることができなくなってしたのでした。
皆もここまで剥がして、そして「こりゃムリだ」と諦めるから、こんな変なそり具合が発生しているのですね!
なかなかやってくれるぜ。

そして最後に登場するのが著者直筆。
蒼井上鷹ご本人の堂々とした間違えっぷりには、何というのか、もう神々しさというのか、ツッコミすら許さないというのか、そういった潔さを兼ね備えているのです。
蒼井上鷹ご本人直筆POP。自作のことだから少々の間違いは構わないでしょう
イヤイヤ、あるいはここに書かれてあることは本当の話なのかもしれません。
でもやっぱり何を間違えたのか、「九敗」なんて書いてしまったから、どうせだったらそういうことにしておけ的な発送なのかもしてません。
いったいどちらなんでしょうか。

万城目学の扱いって……

とある本屋さんに行くと……おお。
デビュー作がいきなり「本屋大賞」にノミネートされた効果なのでしょうか。
万城目学の2作目、『鹿男あをによし』が特設の平台に山積みとなっていたのですね。
ゴミ屋敷のように積み上げられている……というか、放置されされています
立てられたり斜め向けられたり、積み上げられたり、反対向きにされたり……って、汚すぎ。
しかもこれ、全部「著者サイン本」なんですよ!
この光景、どこかで見たことがあるなあ……と考えたところで

ぼくの家と同じ状態じゃないですか!

ぼくの家では、もはや既に本棚に本が入りきらない状態になっているため、パソコン部屋であろうが、本棚部屋(通称:「リアル書庫の部屋」)であろうが、リビングであろうが、家中のアチコチに買ってきた本が積み上がっている状態なのです。
せっかくこれだけの数のサイン本を書いた貰ったのに、平台の上にこんなぶっちゃけ状態って……。
まさに、カオス渦巻く平台と化してしまったのです。
お客さんはいったいどの本を取り出せばいいのでしょうか。
立てられてあるヤツ? それとも反対向きのヤツ?
取る本には気をつけないと、いつ何時本が崩れてしまうかもしれなくってよ(←なぜにお蝶婦人言葉?)。
人生は、人生ゲームじゃなくジェンガのゲームなんですね!

しかも!
このカオス的平台置き場を見る角度を変えてみると、衝撃の事実が判明したのでした。
こんなところにサイン色紙が!
なんと、こんなところにサイン色紙が隠されていたのでした!
隠れています。見事に隠れています。
全然読めないのです。
かろうじて「角角」と書いたその上に小さく“カクカク”と振り仮名があります。
その下の漢字は隠れていて見えませんが、“シカジカ”とこれまた小さな字で振り仮名が見えるので、きっと“各各 鹿鹿”す書いた、作者渾身の一発ギャグだったのでしょう。 それが、こんな風に隠されているなんて、思いもよらなかったに違いありません。 しかも隠しているのが自分の本ならまだしも、森見登美彦によって阻止されてしまっているのですから、悔しさも相当なものだと思うのです。

そういえば、以前にも別の本屋さんでもこんな光景を見たことを思い出しました。
せっかく著者サイン本をたくさん用意したのに……サイン色紙が誰の目も付かないような非常に低い位置に飾りつけられてあったのですよ。
平台の下の方、よく見えないところに何かがあるのでした
ああ、万城目学はいつもこんな目に遭わされるのでしょうか。
なぜに、ゆえに。

MI・TA・TE Murder Case

むはははは。 これはスゴイのですよ、スゴイ! スゴイんですったら!
筋金入りのミステリファンなら、誰もが老後は絶対にお世話になりたくなるような……いや、あるいは逆にお願いだけはしたくないような、そんな複雑な心境に鳴ってしまう福祉施設があったのでした。
その名も、“みたて”。
“みたて”がいっぱい……
「ホラ、おじいちゃんの好きな“みたて”がいっぱいよー」とか、息子の嫁に言われながら連れてこられそうです。

しかしミステリファンの皆さま、どうでしょう!
何しろ、“みたて”ですよ、“みたて”。
「すこやかの家 みたて」に始まって、

  • グループホーム みたて
  • グループリビング みたて
  • デイサービスセンター みたて
  • ファミリーケア みたて
  • ケアサポートセンター みたて

これはもう、“みたて館”だらけと言ってもいいでしょう。
ひょっとしたら、設計者はかの中村青司なのかもしれません。
だとすると、綾辻行人はもうこれだけで「館シリーズ」の目標10冊をクリアして、さらにおつりが来るのですね!
ここでは、どのサービスを受けに行っても待ち受けるのは「MI・TA・TE Murder Case」! キャー!
ある日はアガサ・クリスティに倣ってマザー・グースが、別の日には横溝正史になぞらえて俳句が、そして童謡や数え唄に子守歌……うーん、これは油断なりません。
入居者、利用者にとっては夢のような“みたて”ライフがエンジョイできるのですぞ。

しかも、なぜか一歩この敷地内に足を踏み入れると、携帯の電波は届かなくなるわ、大嵐か大雪で出られなくなってしまうわ、電話線が切れてしまうわで、もう大変。
……って、なぜか「MI・TA・TE Murder Case」のはずが、嵐の山荘モノにすり替わってしまっています。 そりゃ、中村青司の館なんだもの、何か起こらなくちゃいけませんって。

しかし、これだけ“みたて館”があるとなると、内部で起こり得る“みたて”のネタもすぐにつきてしまうでしょうね。
だんだんと扱うネタがなくなってきたら

  • 本人の名前のみたて
  • 地酒の銘柄のみたて
  • 森博嗣作品名のみたて
  • 九九のみたて
  • 数字順のみたて
  • 五十音順のみたて
  • いろは順のみたて

……などと、もうレパートリーを無理矢理に広げようとしちゃいます。
あとになればなるほど意味が判りません。
「数字順のみたて」って何でしょう。
ひょっとすると、1人目は身体の形が「1」に、2人目は「2」の形にさせられているとか……。
とすると、「五十音順のみたて」や「いろは順のみたて」なんてますますムリです。
そもそも“あ”からして、どうしたらいいのやら。
やはりこんな感じになるのでしょうか。
“五十音順のみたて”、第1の犠牲者

ネタに煮詰まっちゃったら、今度はサービスそのものが“みたて”になっちゃうのかもしれません。
「デイケアーのMI・TA・TE」や「介護のMI・TA・TE」などなど。

サービス利用者にとってはどっらもどっち、もう既にエライことなんですが、「MI・TA・TE Murder Case」の主役となるか、サービス内容が「デイケアーのMI・TA・TE」になってしまうのかは、入所者の運次第と言うことで。

えー、何かメチャクチャいい加減で無責任なことを言ってますが、あくまで“みたて”という言葉のみに反応してしまった悲しきミステリファンの妄想と言うことで、お許しください……。

勇嶺薫サイン会(リブロ池袋本店)

午前中に行われたポタライブのワークショップは意外と時間が掛かってしまい、13時30分過ぎに終了しました(5時間歩き通し!)
そしてそのまま駒場東大前から、池袋のリブロに駆けつけたのです。
お店に着いた時間は14時10分でしたが、想像していたほどのすごい行列でもなく一安心です。
しかし、その並んでいる客層がすごいのです。
ます9割方が女性です。しかも若い方が多い。高校生とか中学生もいるのかなあ......。
残り1割ほどは男性もいます。が、そんな男性もやはり大学生ぐらいと思われる若いヒトばかりですよ。
うーん、オッチャンはいませんよ、オッチャンは。
ひょっとしてぼくが最年長?とドキドキしながらも、辺りをキョロキョロ見回していると「あ、いたっ! しかもスーツ姿で!」......と思ったら、お世話係のリブロの店員さんでした。
こんな9割方女性の行列に並ぶことは、非常に勇気ある行動ですね!
女性で言うと、まず男性ひしめく吉牛にひとりで行き、「特盛」と「卵」「味噌汁」をつけるオーダーするぐらい......とでも言えば判ってもらえるでしょうか。
(判りませんね)

しかし、そのあまり並んでいるように見えなかった行列ですが、あまり進みません。
どうしてかなあ......と思っていたのですが、徐々にその順番が近づいてくるにつれ、理由が判りました。
なんとツーショット写真撮影も行っているのですよ!
サインを書き終えたときに写真撮影をお願いされると、わざわざ席を立ち、前に出てきて一緒に並んで写真を撮ってもらっているのです。
写真を撮らない方でも、サインを書き終わるとわざわざ席を立ち上がって握手をするという律儀さ。

ぼくの順まであと1人と言うところまでまわってきました。
ここであらかじめ、サインをして貰う本と整理券、そして写真撮影希望者はカメラ(と言っても、皆さんほぼケータイでしたが)を渡します。
でもせっかくですから、いつものようにサイン中のところも写真を頂きたかったので、「サイン中にも写真を撮らせていただいてもいいですか?」と訊ねると、ニッコリ笑って「どうぞ、結構ですよ」。
うーん、ありがたき幸せ。

そしてぼくの順です。
まずは、いつも恒例、例の「厚かましい」お願いからしちゃいます。
「サイト名も一緒に書いていただきたいのですが」。
あっさり簡単に「いいですよ」とサラリサラリ。
その間に写真をパシャパシャ撮らせていただきます。
勇嶺薫サイン中

サイン中でも、勇嶺薫の方から気さくに話し掛けてきてくれます。
「サイト名って、ブログとかやっているのですか?」
「ええ、今はブログ中心です」
「ブログってどこの? Yahoo!とかgooとか」
「もう自分で立ち上げちゃっています」
すると、マジマジと「それはすごいですねー」。
褒められちゃいましたよ。あはははは。

褒められついでに調子に乗って、「そのブログで、今日のサイン会の様子も写真付きで掲載したいのですが......」とお伺いすると、「どうぞどうぞ」。
うーん、どこまで気さくな方なんだ。
でも普段は、あまり勇嶺薫の顔写真なんて見たことがないので、顔出しはNGなのかな?と思っていたのですが「そんなことはないですが、......モザイクぐらいは掛けておいてくださいよ」と冗談を言われたので、ぼくも「じゃあ、目線ぐらいでいいですか?」。
すると横でお世話係として控えている店員の方が「それじゃ犯罪者ですよ」。
もう和気藹々のサイン会なのでした。

サインが終了すると、「ツーショット写真でもお願いします」ということで店員の方にカメラを渡し、「チーズ」。
勇嶺薫とのツーショット。こんな暑苦しい野郎ですみません......
......うわ、ぼくのこの暑苦しさ、ヒドい。
ついさっきまで朝から5時間も外を歩き回っていたからメチャクチャ日焼けしてます。
しかもテカッてるし。
勇嶺薫の頬のバンソコウも気になったのですが、さすがにそこまで厚かましく訊くことはできませんでした。

「ありがとうございました」とガッチリ固い握手までしていただき、サイン本を受け取ると、係の店員さんから講談社ノベルス25周年記念特製しおりと、勇嶺薫名刺もあわせて渡されました。
この名刺、今回のサイン会用に作成したモノだそうです。
「勇嶺薫」名義での名刺
写真では見えにくいですが、氏名面が表側、キャッチコピー面が裏になります・

ところで。
えっと......すみません、サイン中に色々と話をしてしまったのがよくなかったのか、どうも「ようこそ!」が「ようころ!」に見えて仕方ないのですが......。
どうしても「ようころ」としか読めない、勇嶺薫のサイン

駒場でポタライブ・ワークショップ「5.構成-B」(リベンジ)

前回のポタライブ・ワークショップでは、最後の発表で「それではいつまで経っても“たしなみ”のままだっ!」とダメ出しを食らってしまったぼく。
そんな訳でリベンジすることを固く心に誓い、ムリをお願いして、もう一度今日、ここ駒場で行われるポタライブ・ワークショップで発表を行う「5.構成-B」の回に参加したのでした。

しかし今日は、なんと15時30分から小竹向原で本番があるのです。
主宰者の方としてはそれをバックレてしまうわけにはいきません。
そのためになんと!
いつもは午後に行われるワークショップなのですが、今日に限り京王・井の頭線の「駒場東大前駅」に集合するのが

朝の8時30分。

ひょええええー。
会社に行くよりも遠い場所なのに、会社が始まるより早い時間なのですよ。
しかも、前日は洗濯を夜中にしていたから、干すのに手間取って寝たのが2時半。
朝、6時に起きられるのかしら……。

……なんとか起きられました。

ところが朝イチで集合時間が10分早くなってしまい、結局は遅刻してしまうハメに。
すんません……と合流しました。
まずは軽くウォーミングアップでミニ演習を行います。
何回かここでも紹介させていただきましたが

  • 「道を歩いていて、“自分が感じた雰囲気”を一言で表し」
  • 「その“自分が感じた雰囲気”をよく現している風景を2点ピックアップし」
  • 「そのピックアップした2つ“だけ”を皆に見てもらい」
  • 「自分が何を感じたのかを考えてもらう」

このような課題です。

えーっと、すみません。
ぼくが選んだ風景はメチャクチャ変なところにありました。
「なるべく低い場所、できれば地面すれすれにアチラを観てください」とお願いすると、皆さん、ちゃんと地べたに這いつくばって、変な格好で風景の観察をしてくれすのです。
皆で地面に這いつくばって風景を観る
特に女性の方には、失礼いたしました。

しかしこの「観察」は、他の方のときも同じで、ピンポイントで観る場所が指定されてしまうと、こんなことになっちゃいます。
順番にピンポイントで指定された場所から風景を観る

そんなミニ演習のウォーミングアップで、身体も頭も温まってきたところで、いよいよ発表開始です。
今日の発表者はリベンジにボウボウ燃え上がっているぼくの他に、4名の方がいらっしゃいました。
ドシロート歴ン十年のぼくとは違い、他の皆さんは例によって例のごとく、その道の“スジ者”ばかりなのです。

まずは「ひょっとこ乱舞」の女優さんで笠井里美さん。
「ポタライブ」=「お散歩ライブ」と、つい捕われがちな概念を一新してしまいました。
なんと移動距離は数メートル(家の前2軒分だけ)というオキテ破りなのですよ。
ははあ、そんな方法もあったのか……と目からウロコが落ちてしまいました。
また実際に作品は、「4.構成-A」で作成した「チャート」を元に構成していくのですが、このときに彼女における「ネガティブポイント」として挙げていた“水子地蔵”が実際にあったときには、ゾッとしました。
ネガティブ大好きのぼくとしては、この感覚が大好きなので、ぜひともぼくもやってみたいのですが……いやあ、なかなかムリですね。
自分では出すことができません。
やはりそれだけ「観察力」を備えて、自分の出したいモノをよく観察してまわるということが大事なことなのんだな……とも気が付かされました。
ところで。
彼女が発表していると「演劇の神」が舞い降りてきたのか、家の前で、その家の人の話をしていところに、話題の当人が玄関から表に登場してきてしまったのです。
もうあたふたとしてしまいましたよ。
ひょっとこ乱舞の笠井里美さん

続いては、ぼくと同様に前回に引き続き、今回も発表のワークショップに参加した、「青年団」の作・演出家さんで井上こころさん。
前回は、ある意味、視覚的に訴えてくる手法をとった作品だったのですが、今回は打って変わって、のんびりポタポタお散歩しながらの作品となりました。まさにこれぞポタライブ、という感じです。
しかも、またしてもここで「演劇の神」が降りてきたのです。
作品の発表中に、なんとテーマに即した格好でベンチで昼寝をしているお兄さんがいるではありませんか!
一瞬、これはホンモノのポタライブで、あそこにいるのはパフォーマーの方なのか?なんて思ってしまいました。
そういったところも含めて、まさしく「ポタライブ」になっていたのではないかと思うのです。
青年団の井上こころさん

そして「wonderland」でも執筆をされている柳澤望さん。
開口一番、「宇宙に行ったことがありますか?」。
誰も行ったことがない……と答えると、「実はそれは単なる現象面にしか過ぎず、我々は元々地球という星にのって宇宙にいることになるのです」と述べられ、「なるほどねー!」と一気に観客の心を掴んだのでした。
そして、判りやすい「理科の授業」を行う学校の先生のように語りかけていきながら(それがまた面白い。電柱ってそんな仕組みだったのかー!という発見がいっぱい)、モノのミカタについて、観客に気づきを与える作品なのでした。 「リカのミカタ」という語句を多用していましたが、当初に発言された「我々が今いるのは日本であり、そして宇宙そのものである」という言葉は、もともと学校では哲学を学ばれていたというだけあって、新たな視点に映って止まないのでした。
柳澤望さん

最後に、構成作家でカンパニー「ミラクル☆パッションズ」の涌坂草平さん。
これはある意味、もう「いきなり完成型」といってもいいと思うほどの出来でした。
まずは街中のモノをきっかけに、ネタが次々と繰り出されてきて、観客はもう完全に彼の掌中に収められているのです。
こうして全員の心を引きつけておきながら、ラストで一気にテーマを昇華させていく……という手法が鮮やかでした。
何より、その最初に次々と繰り出されたネタが「単なる小ネタ」ではないのです。
まるで我々観客も、その人物を知る“彼との共通の知人”であり、「ああ、いたいた、そいつな」と思わせるところにリアリティがあり、より観客に共有・共感を引き起こしたのでしょうね。
また、作品の発表する場所(コース)は、前回のチョウ・ソンハさんとほぼ同じであり、また同じ“モノ”をどちらも使っておきながら、まったく違う角度からアプローチするところに、2人の「共通点であり、相違点」があるように思えたのでした。
これ、補え合えれば、とてつもなくすごい作品が生まれそうです。
帰り道、冗談で「チョウ・ソンハさんとユニットを組めば……」という話にまでなってしまったほどです。
……実現して欲しいですね、シークレット・ワークショップ。
20070527-002.jpg

で、またしても「おまえは何をやったんだ?」とツッコまれそうなのですが……、うひぃ。勘弁してください。
こんなマジで皆さんすごい発表をやられているのに、ぼくはいったい何をしていたのでしょう。
とほほほ。
まあ、とりあえずはこんな感じです。

三菱東京UFJマクドナルド銀行
銀行だと思ったらマクドだったよ!
(アメリカで「マクドナルド」は通じないので、「ま、どうなるの?」と言いましょう)

万引き犯を手助けするやさしい古本屋
万引き犯を手助けするやさしい古本屋

平成2年まで飼っていた犬の記憶
平成2年まで飼っていた犬の記憶

そういう自分がまず美しく
そういう自分がまず美しく

壮絶な最期を遂げた樹
胴体を無惨にも切断され、さらに竹槍数十本で突き刺されるという壮絶な最期を遂げた樹

切られても切られても
胴体をいくら切断されても、希望さえ失わなければ、いくらでも生きていくことができるのです

正直、主宰者の方は今回のぼくの発表にかなり不安を覚えられていたとのことです。
しかし前回ダメ出しされたところはよくなっていたということで、晴れて「心身ともに」初級コース修了となりました。
さあて、来週からはいきなり中級コースが始まっちゃいます。
どうなることやら……ドキドキ。

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