ミステリ・フロンティアからぼくの本が出版されます

ずっと告知したくてウズウズしていたのですが、ようやく4月1日になって解禁になったので、出版社のサイトより一足先にこちらで発表します。

ぼくの書いた『ぼくのミステリな備忘ログ』が東京創元社のミステリ・フロンティアから出版されます。

(表紙イメージ)
中橋一弥『ぼくのミステリな備忘ログ』(東京創元社)

最初にメールでお話をきいたときには冗談かウソと思ったほどビックリしました。
調べてみたのですが、メールアドレスはもちろん、メールのヘッダーもちゃんと東京創元社からでした。
「一度お会いしましょう」ということになり、喫茶店で担当の方にお会いしたのですが、このときに初めて「ミステリ・フロンティアから1冊、出してみませんか?」。
何を言われているのか意味が判らず、ポカンとしてしまいました。
確かにミステリが好きで、ずっと読み続けて入るのですが、作品となるとまったく書いたことがないシロートなんですよ。
しかし「そういった方々を発掘するのがミステリ・フロンティアの仕事なんです」とのこと。
その方は、江戸川乱歩を引き合いに出され、彼が発掘しなければ高木彬光や鮎川哲也、筒井康隆、大藪春彦といった作家は生まれなかったであろうこと、また戸板康二の中村雅楽シリーズも生まれなかったであろうことを熱く語られたのでした。

確かにその熱意にはうたれるものはありましたし、また自分の名前で本を出すことは夢でさえありました。
しかし何分、トリックはおろか書くネタすら持ってません。
そう言うと、担当者の方はニヤリと笑って「ブログのようにやってみませんか」。
どうやらこの担当者の方は、たまたまぼくのブログをずっとご覧になっていたようなのでした。

あまり詳しくお話しはできませんが、内容のイメージを簡単に紹介すると、ブログで綴る連作集となっています。
もちろん内容はブログになるので、殺人などの非日常的な血なまぐさい事件は起こりません。
(そもそも警察の捜査過程や鑑識などの知識がないので書けないのですね)
いつもこのブログでやっているように写真を毎作品ごとに添付し、その写真に絡ませた「日常の謎」系の作品となっています。
そして最後に......という趣向です(← これは書きたくなかったのですが、これがないと多分誰も読んでくれないと思うので、泣く泣く、今ここで紹介しちゃいました)。
こうした趣向やまたタイトルそのものも若竹七海さんのデビュー作『ぼくのミステリな日常』へのオマージュとして、勝手ながら扉に「若竹七海さんと、『ぼくのミステリな日常』に捧げます」なんて入れさせていただきました。

しかしこの写真を撮るのがまた大変なのでした。
ストーリーのネタが浮かぶとそのネタに合わせた写真を探し、また逆に「謎のある写真」が撮れればそれにあわせたストーリーを考える......いつもブログでやっている作業です。
が、今回は「ミステリ・フロンティア」という商業の本です。
ネット上で書き散らす駄文ではないのです。
「謎を提出し」「伏線を張り」「回収する」。この3本柱がキッチリ構成されていなければ、ミステりとして成立しません。
これがなかなか大変な作業でした。

こうして"書く側"にまわって初めて、自分がこれまで"読者"としていかにもったいないことをしてきたのか、よく判りました。
何しろ、1時間掛けてようやく書くことができるのは、調子がよくて十数ページなんですね。
しかしこれはあくまで「文字にする最初の段階」なのです。
これをさらに「読み返して修正」、「他人に読んでもらって修正」し、「担当者に提出して修正」し、「もう一度読み直して修正」し......トータルすると何十時間掛かったのか判りません。
しかしこんなもん、読むのなんて数十秒なんですよ。
何十時間掛けて生産したものが、数十秒で消費されてしまう。
なんと報われない作業の連続だったのでしょうか。

しかしながら、担当者の方からの励ましや、また最初に目を通して「ここはこうした方がいいんじゃない」「そこはああした方がいいんじゃない」とアドバイスをくれた相方のことを考えると、途中で投げ出すことなんてできません。
ようやく仕上げて、原稿を送ったときには、「もうやだ」。
そんなことさえ思ってしまいました。
(すみません)

しかもここにきて、出版の計画が定まってくると今度は別の意味で「もうやだ」。
何しろ、これまでミステリ・フロンティアで出版されてきた作家の方々は、何かしらの功績があった方たちばかりなんです。
まったくのシロートが本を出すことなんてなかったことです。
そんな本、誰が買いますか?
なので、担当者の方にペンネームは「舞王太郎」とか「伊幸太郎」、「米穂信」、「宮みゆき」とかにしてもいいですか、と聞いたところ......メチャクチャ怒られてしまいました。
(さらにすみません)

そんな訳で、4月1日になって告知が解禁になったのはいいのですが、とってもナーバスになってしまっているぼくです。
おそらく(何も問題がなければ)出版は夏頃ごろになると思います。
もし本屋さんで、東京創元社のミステり・フロンティアのシリーズで、中橋一弥『ぼくのミステリな備忘ログ』というタイトルを見かけたら、ぜひともお気軽に手にとってやってください。
よろしくお願いいたします。

コメント

おめでとうございます。
すごいですね、ミステリフロンティアですか。
ブログでサイン本を販売して下さい。
絶対10冊買いますから。
ちなみにブログタイトルが『僕のミステリな日常』から来ているって
初めて知りました。

うわお!おめでとうございます!!
いつのまにそんな執筆活動を・・・日常系のナゾ、おもしろそうです!

それにしてもそういった趣向だとネタの点数が多そうですよね。
(おおっと、内容ではありませんがなにかこうネタバレになりそな
要素であればこちらは無視していただいて)
その傍らこのブログもほぼ日更新・・・すごすぎ。。。
たのしみにしてます~♪

おめでとうございます。
今日まで発表を我慢していたのも辛かったと思いますが(笑)、よかったですね。

見ている人は見ているものですよ。
なかはしさんのブログはいつも読んでいて「文才あるなあ」と思っていたのでいつかはくることだったんですよ(神も仏もいるということですね)。
これを機に日々邁進がんばってください。

日付も変わりましたので、告白します。

「今回のネタはエイプリルフールでした!」

……すみません。ごめんなさい。申し訳ありません。
ぼくとしては、最初と最後に「4月1日になったので」、続いて「誰かの冗談かウソかと」という文章を挟み込むことで、ウソネタであることを示唆していたつもりだったのですが……本当にごめんなさい。

こちらのブログだけではなく、別の日記でも同じ内容のことを書いたのですが、そちらではえらい反響があったりして、ちょっと青ざめてしまっておりました。
でも、このネタを書くために5時間は掛かって徹夜になってしまったので(うち半分の時間はニセ書影づくりでしたが)、それだけ反響を頂くととても嬉しかったりしています(←イヤなヤツ)。
これに懲りず、また今後ともよろしくお願いいたします。

●keitaさん:
と言うことで申し訳ありません……。
サイン本はムリですが、サイン色紙であれば10枚でも20枚でもお売りいたします。
1枚1000円でいかがでしょう(←高っ!)。

●chietheさん:
システムの設定上、URLが入っていたので表示されていず、お返事が遅れてしまいました。すみません。
非常に期待を持たせておきながらすべてがウソで、世界感が瓦解していくと言うこの結末、麻耶雄嵩作品にも通じるミステリではないでしょうか。(って自分で言うなよ)
重ね重ねすみませんでした。

●らかんさん:
らかんさんの書き込みも、当ブログのシステムの設定上、URLが入っていたので表示されず、お返事が遅れてしまいました。すみません。
そんな訳で、もうお詫びの言葉も使い果たしてしまったほど、ごめんなさいです。
神も仏もぼくの駄文には見向きもしてくれないようです。
いや、駄文と言うよりも品性下劣な文章なのがよくなかったのかもしれません。
これを機に日々、精進していきます……と言いたいところですが、まずはぼく自身の性根を叩き直さなければならないのかもしれませんね(笑)。

えー、うそだったんですか。本文だけ見て、早速携帯にメモしてたのに~。
でも面白いネタで楽しませていただきました。エイプリルフールで一番面白かったかも^^

大丈夫です。
yahoo!の「サザンの事務所が…」という嘘ニュースを見た後だったので、
四月馬鹿だと思いました。
しかし書影がすごく凝っていて感動しました。
影響を受けて自分のブログでも嘘ブログを載せましたし。

●ダレカさん:
う、メモまで書いていただいたとは……ありがとうございます……。
今年はサイト開設10周年記念と言うことで、リキ入れてつくってみましたので、そういっていただけると非常に嬉しいやら、でも申し訳ないやら。
このまま消えていくのももったいないので、本サイトの「アクセス記念企画」に取り入れておこうかと思います。
次回の大ネタは開設15周年記念のときですかね。
(まだブログをやっていれば…… )

●keitaさん:
エイプリルフールネタは毎年、どこかしらで話題になっていますよね。
ぼくもYahooニュースを見ましたが、あの広告がらみのネタよりも、impressのニュースネタの方が笑いました。
特にFireFoxの「中止ボタンがしいたけに見えるが、産地偽装がばれた」ニュースや、「mixi読み逃げでついに傷害事件が発生」には座布団をあげたくなりました。
(傷害事件のネタになったmixiのコメント欄が「へー」ばかりなのには、飲んでいたコーヒーを噴き出しそうになりました)


・・・って、っかぁぁぁ、やられました!
ええ、ええ、やられましたとも!(と、どこかで聞いたようなコメントを・・)

今日ここのコメントを見るまで疑いもせずでしたよ・・・

これは、あれですね、いっそのこと責任とって本格的に出版してもらわないと(笑)
それにしても前の企画のやつおもろいなぁー

うわ~、やられたあああっ!
あやうく池袋のジュンク堂に走るところでした(爆)。
にしてもなかはしさんらしくてええなあ(笑)。私もこれくらいのホラがふけるようになりたいものです(例えば「犬を3匹飼うことになりました~(悶絶)」とか)。

どうも「入力情報」が保存されなくて、もうイヤン状態になっています。

●chietheさん:
前のコメントではお返事が遅くなってしまい、先にネタバレみたいになっってしまってすみませんでした。
でもそのやられっぷりに、仕事でもないのに完全徹夜した甲斐があったというものです。ありがとうございます。
そんな訳で責任をとって本格的に自費出版しましょう。
まずはそのための資金ということで、前金制でお代を預からせていただきますね!
(信用してください、持ち逃げなんてしませんから……たぶん)

●らかんさん:
らかんさんも、前のコメントではお返事が遅くなってしまい、先にネタバレみたいになってしまってすみませんでした。
どうもこのSPAM認証システムの仕組みがよく判りません……。
(一度OK出したら大丈夫なはずなんですけどね)

> あやうく池袋のジュンク堂に走るところでした(爆)。

いえいえ、問題がなければ「夏ごろ」ですから、もしウソネタでなくてもまだまだ先ですってば。
しかも「いつの」夏ごろかも書いてないし(←おい)。
エイプリルフールネタは一発勝負ですから、その逆手をとって今のうちから来年用のネタを仕込んでおきましょうよ。
「ブリーダーさんと知り合いになった」→「遊ぶようになった」→「犬をキャンセルされて困ってる」→「引き受けるようになった」→「今日から新しく家族の一員になった3匹です!」みたいな感じで。
1年がかりの壮大なネタです。
絶対にみんな騙されること間違いなしですね!