サインのみほん

本屋ウォッチャーにとっての情報の宝庫、それは平台でもPOPでもなく「店内の台車」なんです。
店内の台車って、本当に意外なほど情報のパラダイスなんですよ。
例えばこれから売る本を運び出しているときは、その量で本を売る意気込みを感じることができるのですね。
「お、力を入れてるこんな本が出るのか」ということを一足先に知ることができるのです。
また、補充のときにもいったいどのような本が補充されているのか、台車を見ることで「おお、こんな本が売れているのか」とか、「こんな本があったのか」と新たな本との出会いのきっかけになることもあるのです。

そんな訳で、いつも本屋さんのなかをフラフラ歩きまわるときは、本棚だけでなく、台車もジロジロ眺めることにしています。
そんな今日。
とある本屋さんの文庫本コーナーでは、こんなPOPが台車に張り出されてあったのでした。
サインのみほん……という訳ではないけれど、サイン本のみほんとなる何かがあったことは事実なんです
サ、サ、サ、サイン本ですと?!
いや、「サイン本ではありません」と断ってあるからには、このPOPが置かれてあったのは単なる見本なのでしょう。
しかし、「サイン本」とは別に、さらに「本の見本」が置かれているというのは、あまり聞いたことがない話です。
それだけに、いったいどんな本だったのか気になるところです。
ところが、困ったことにこのPOPだけでは何の本だったのか、サッパリ判らないのです。
そもそも、既に台車の側面に貼り付けられてあるぐらいですから、もうとっくに売り切れてしまった本に違いないので、探しようもありません。
せめて、ぼくに一分の勇気さえあれば、店員さんに「これはいったい誰の、何という本だったのですか」ぐらい訊いていたのかもしれません。
が、人見知りの激しい性格ゆえ、そんな恐ろしいことはとてもできるものではありませんでした。

そんな訳で「いったい誰の、何というサイン本だったのだろう」と悶々としてしまうのがぼくひとりだけではとっても悔しいので、こうしてブログで謎を広めてやろうと画策しているのです。
わはははは。