自動車団子

以前のブログで、「車庫付きの一戸建てなのはよかったけれど、大きなクルマを買ってしまったので玄関から出入りできなくなってしまった」家を紹介しました。
結局その家では、お父さんがクルマの出入りを不自由することによって、家族が家の玄関から出入りできなくなると言う不自由さは解消されたようなのでした。
運転席側、キワキワですよ、お父さん

ああ、そんな寂しい国、ニッポン。
そんな狭小国ニッポンにおける知恵と勇気の神業テクニックは、今日もまた、こんなところで見られたのでした。
自動車が肩寄せ合って……ちっちゃ!
どうですか、このキワキワぶり。
芸術点をあげたくなるほどにムダがありません。隙間もほとんどなく、ピッタリと揃えられたかのような美しさが漂っているのですよ。
だからでしょうか。
ちょっと離れて見ていると、クルマには見えないのです。
どちらかというと、小さくかたまった動物のように見えるのですよ。
まるで都会の片隅で、二人で肩寄せ合って生きていく孤独な兄弟たちのような健気さを感じさせられるのです。

「兄ちゃん、寒いよー」
「我慢しろ、もっと兄ちゃんの傍に寄りな」
「わー、兄ちゃんの身体、温かいやー」

嗚呼、まるでそんな会話が聞こえてくるような気がしてなりません。

どうですか、これが狭いニッポンに住むニッポンジンならではのニッポンの運転テクニックなんですね。
あと数センチハンドルを切り損なってしまうと、もうガリゴリと隣の車体を擦ってしまうのです。
何しろホラ、両車間なんて、もうほんと、数センチしか空いてないのですから。
もう、ほとんど隙間らしい隙間は空いていません

角度を変えてみると……ウワオゥ!
見方を変えると、完全に当たっているようにしか見えません
完全に当たっているようにしか見えないじゃないですか。
これは何か、新しいトリックに使えそうなきがするのですよ。
そうです、そうです、画期的な短篇を考え付きました。
その名も「D坂の交通事件」。メイントリックは簡単です。
現場の向こう側からの目撃者は「確かにクルマ同士が接触していました!」と言うのに対して、別の目撃者は「接触事故なんてありませんでしたよ」……(以下自粛)。

えへん。えへん。

それはさておき、気になるのは“向かって右側のクルマ”なんです。
運転席側はもちろん、助手席側も電柱は建っているわ、塀は建っているわと、どちらのドアもキワキワで絶対に乗り込むことができないのです。
しかしこれ、右側のクルマだけ用事があるときはいったいどうしたらいいのでしょう。
例えば、左側のクルマのキーをなくしてしまったとします。
ああ、そんなときに限って上得意のお客さんから「大至急やで! 頼んだで!」と、1年に1度あるかないかの大量注文が入っちゃったとか。
右側のクルマを出すしかありません。
きっと、会社でいちばん細い人が呼ばれて「とりあえずクルマを前に出してくれ。な、な、な、頼む」と社長に懇願されるのかもしれません。
ところがそんなときに限って、会社一細い人はペーパードライバーだったりするのです(しかもオートマ限定)。

「社長ーっ! このクルマ、ペダルが3本もありますっ!」。

本人、大パニック。周りも大パニック。
しかし怖いもの知らずのそのペーパードライバー、ギアが入ったままにもかかわらず、そのままエンジンをかけようとして、ギアがちょうど1速に入っていたためにクルマはそのままギッコンガッコンと前に出てきて……あれ? ちょうどそれでよかったのか。

かくして、ニッポンの企業の命は救われたのでした。

コメント

はじめまして。突然のメール失礼いたします。
私フジテレビ「スーパーニュース」を
担当しております、相澤と申します。
今回、当番組にて『激セマ車庫』を特集しようと考えております。
このブログを拝見いたしまして、ハイエース2台が並んでいる
物件がとても面白く、是非取り上げたいと思っております。
勝手なお願いでまことに申し訳ございませんが、
ご一報いただけないでしょうか?
よろしくお願い致します。

製作会社ホールマン
ディレクター相澤宏明

相澤さま
このようなブログ如きにご丁寧にコメントをいただきまして、どうもありがとうございます。
フォームにご記入いただきましたメールアドレスに、場所などをご連絡させていただきます。
……ただ、具体的な場所まで覚えていないのが痛いところですが。

どうぞよろしくお願いいたします。