先月から参加しているポタライブのワークショップ。
本来なら、毎週1回の全5回で1ヶ月で終わっているはずなのですが、ちょうど中間地点に差し掛かったところでノロウィルスにやられてしまい、3回目と4回目をリタイア。
そんな訳で、再起をかけての3回目の再チャレンジとなったわけです。
......なんて書いてしまうと、まるで「モーレツ! シゴキ教室!」並みに繰り広げられる地獄の猛特訓のような印象ですが、全然違います(張り扇持った横山やすしはいません)。
主宰者も一緒になって、ゲーム感覚で課題をこなしていくのでメチャクチャ楽しいのです。
こんなワークショップだったら、毎回でも参加したいくらいです。
さて、そんな今日は初めての駒場編。
ぼく以外の参加者は、プロのダンサーさんに女優さんの2名。
ひぇぇぇー、今回もシロートはぼくだけですか!
「っかぁぁー、このトーシローがぁっ!」なんて言われたらどうしましょう。
(いや、そんなこと言われませんから)
ぼくは単なる「リーマン」なんですぅ!
(いや、そんな卑下する必要ありませんから)
そんな訳で、皆さん、よろしくお手柔らかにお願いいたします。
......などと、ワークショップのたびに毎回こんなことを書いているような気がしますが、いえいえ、心配いりません。
皆さん、こんなトーシローでリーマンなぼくでも、まったく同じ目線で話をしてくれるので、本当に居心地のいいワークショップなんですね。
集合場所である「駒場東大前駅」の改札口から、歩いて数分のところにある公園が今日のワークショップ会場です。
うーん、広々としていて気持ちいいー。
まずは第1の課題は、公園をグルリと1周しながら「気になったモノを3つ選んでください」。
気になるものといっても、メチャクチャあります。とりあえず気になったら写真をカシャリカシャリと撮りまくり。
例えば、樹のこんなところに穴が空いているのが気になります。
あるいは、こんな穴がポッコリと口を開けていたら、思わず指を突っ込んでみたくなるじゃないですか。
あー、公園の向こう側をトイプーと何だかよく判らない黒デカ犬という「黒一色で統一した」多頭遣いの人が通リ過ぎていくのも気になります。
そんなに悩んでいても仕方がないのでチャッチャカと選びました。
そして第2の課題は、「そのうち2つを選んで、何か共通点を探してください」。
ちなみにぼくがまず選んだのはこの2種類。
隠されるようにして木に括りつけられた謎の赤テプラと、遊歩道に設置された樹のフェイクを施されたコンクリート製の手すり。
共通点は?と訊かれて、ズバリ
隠したい。
うーん、「なぜ"隠したい。"なのか」は、この写真からだけでは判りませんよね。
ぼくの身振り手振りの説明に、ワークショップでご一緒だった皆さんは「なるほどねー!」と納得していただいたので、これでよしとしましょう。
(何がよしなんだか)
そして第3の指示は、「ではその共通点に沿って、第3の気になるものを発表してください」。
......え?
「ぼくは"隠したい。"で、ですか?」。
「はい、中橋さんの場合は"隠したい。"でお願いします」。
ちなみにぼくの第3の気になるものは、これなんですよ。
子供の落書きで、「はなびきんし」。
これのどこをどうすれば、"隠したい。"になるのでしょうか......。
いや、しかし人間、なんとかなるものですね。
訳が判らなく混乱しながらも、うまく3点とも"隠したい。"でまとめることができたのでした。
続いては、自ら「気になるモノ」を選ぶのではなく、「偶然」で3点選びます。
皆でそぞろ歩きをしながら、基準となる人が50歩数えます。
数え終わった瞬間に合図を出し、皆はその瞬間に見ていたものを3点写真に写します。
そしてまた2点共通点を探して発表します。
ぼくの場合はこの2点でした。
これまた写真では説明が難しいのですが、共通点は"区切るもの。"なんですね。
そして次の課題は予想通り、「3点目の写真を、その2枚と同じ共通点を絡めて紹介してください」。
ぼくの場合は単純にこれでした。
さっきの写真と似ていますが、いえいえ、今回は遊歩道そのものなんですね。
つまり、「遊歩道は"ヒトと自然を区切るもの"である」というもの。
うーん。あまりにキレイに収まってしまいました。
ちょっと拍子抜けでつまらないくらいです。
そしていよいよ最後の課題です。
先に選んだテーマ2題(「隠したい。」と「区切るもの。」)のうち一方のテーマを選び、公園内から新たに1つ選び出して、それを発表せよ、というものです。
ぼくの場合は、やっぱり"隠したい。"ですね。
そんな訳で公園のあちらこちらを......隠したい、隠したい、隠したい......と探し回ってみました。
すると、おお、おお、あるじゃないですか。
それも2点も。
まずは繁みの上でウンコ座りする少年像。
繁みの上で堂々とウンコしている姿を見て、「銅像なのに、なぜ?」と不思議だったのですが、近づいて納得。
繁みのに台座が埋もれて見えなくなっているだけだったのですね。
しかしなぜ繁みの中に台座を隠すのでしょうか?
通常は、台座は堂々と見せて「タイトル」や「製作者」の名前なんかが自慢げに入っているものですよね。
それがなぜか隠されてしまって、遠くから見ると、まるで繁みの上で少年がウンコしているようにしか見えないのです。
まさに「(台座を)隠したい。」。
しかし、なぜ台座を隠さなければならなかったのかが結局判りません。
そんな訳で、即興で小芝居なんかやっちまって誤魔化してしまいましたよ......本職の女優さん、ダンサーさん、演出家さんの目の前で。
何やってんだ、オレ。
ひぃー、今思い出しても恥ずかしいー。
そして、ボツにしたもうひとつのネタがこちら。
樹の周りに嫌がらせのように植樹して、何の樹なのかまったく見えません......見せません。
覗き込んでようやく桜の樹と判ったのですが、この桜の樹は、ただの樹じゃないんですよ。ほら。
寄贈された桜の樹に、こんなことしちゃいかんでしょう。
しかも、樹の周りに植樹しているのはここだけなんですよ。
きっと花の名前も見えないように樹の周りに植樹して、あわよくば周りの植樹が栄養を吸い取り、桜の木を衰弱させようという魂胆なのでしょうか。
......いや、これは本当のボツネタだったのですが、本当にこの公園で"隠したい。"のは、これだったのかもしれません。
その後はオシャレな喫茶店でお茶を飲みながら、あれやこれや談義。
そのうちに、話題はいつしか駒場にある用水路跡のこととなり、なぜか突然にタダで用水路跡を巡ってのミニポタライブが始まったのでした。
ひょっとしたら、今後のポタライブで紹介される話題かもしれないので詳細は述べられませんが、ご一緒したダンサーさんと2人で顔を見合わせて、「いやー、江戸時代の人ってすごかったんですね」。
「そのとき歴史は動いた」と「プロジェクトX」を足したような、壮大なスケールのミニポタライブだったのでした。
用水路跡をたどっていくと、あらあら。
こんなところに出ちゃいましたよ。