吉祥寺のミステリ専門書店「TRICK+TRAP」初売りに行ってきました

吉祥寺に来ています。
11月にケガをなさって以来、営業が不規則になっていたミステリ専門書店「TRICK+TRAP」の今日が初売りということで、ご挨拶方々お伺いしました。
木枯らしが吹き荒ぶなか、窓から漏れる暖かな光が店内へと誘い込む「TRICK+TRAP」
通りからお店の窓越しに覗き込むように眺めると......大丈夫です、電気が点いています。
営業されているようなので、そっとお邪魔することにしました。
外階段をトントントンと駆け上がり、お店のドアの前に立つと、確かに「営業中」の札が出ています。
今日7日から新年は営業しますとの案内も出ている「TRICK+TRAP」のドア
カランコロンとカウベルをなるべく響かせないように、そっとドアを開けると......、レジにいる戸川さんが、いつものように優しい笑顔でお迎えしてくださいました。

訊くと、ブログでも書かれていたように、11月にはご自宅で背中から落ちる事故にあわれ、肩の骨が砕けるほどのケガをされたそうです。
その手術・入院のため11月は不規則な営業になったそうですが、術後の経過も良好で、大丈夫かなと思っていたところ、戸川さん曰く、「周りから"様子がおかしい"と言われ」はじめたそうです。
クリスマスイブに、お店でひらいたかこトークショーが開催されたそうですが、この日もちょっと調子が悪かったそうでした。
そんな訳で病院に行くと、頭のなかでちょっとずつ出血していて、それが脳にたまっている状態だったそうです。
それですぐ「手術をしましょう」と言われ、そのまま入院、元日に退院されたそうです。
......それって、メチャクチャ危ない状態じゃないですか!
頭を打ったわけでもないのに、そんな危険な状態になっていたとは。
しかも暮れにそんな状態では、公私共にとても大変だったのではないでしょうか。
しかし、そんな状態であったことはまったく感じさせないほど、お元気だった戸川さんなのでした。

しかし「あまりムリをなさらないでくださいね」などと言っておきながら、「お店に復帰された記念に写真を撮らせてください」と、いきなりムリなことをお願いするぼく。
それでも「いいですよ」と優しくご対応される戸川さん。
暮れにそんな大変なことになっているとはまったく感じさせられないほど、いつもどおりのお元気な戸川さんでした

しかもムリを言って写真を撮らせてもらったぼくに、深々とお辞儀なんてされてしまいましたよ!
若輩者のワガママ野郎なのに、深々とお辞儀なんてされてしまいました......
とんでもない、こんな若輩者に!
こんな無理ばかりお願いするワガママ野郎に!
むしろ、いつもムリなお願いをしているこちらがお例を言わなければいけないのですよ。
本当にどうもありがとうございました。
しばらくは不規則な営業が続くそうですが、ぜひとも我々ファンのためにもムリをなさらないでください。

何か力仕事があればお手伝いでも......と思ったのですが、どうやらそういった荷物類もないので、お店のなかをじっくり探訪させていただきました。
そうそう、今やミステリファンの間でウワサが沸騰中の『幻影城の時代』を探してみたのですが、姿が見えません。
この本には、戸川さんもエッセイを執筆されているので、きっとこのTRICK+TRAPにも山のように積み上がっているだろうと思っていたのですが、どうもまだ入荷されていないようです。
入荷の予定を訊いてみると......なんと!
戸川さん曰く、どうやら発行元の方でも品薄になっているそうで、入荷がどうなるか判らない。直接、発行元にお願いされた方が確実ですよ、とのことでした。
うへえ、これは早めに手に入れなければならないようです。
しかし戸川さんのお話によると、今回の『幻影城の時代』の豪華な執筆者や表紙絵を描かれた皆さんは、プロにもかかわらず。無料で書かれたそうです。すっげ、すっげー。
プロの方に「無料でいいから書きたい」と思わせるのも、また、この『幻影城』という魔物の魅力なのでしょうね。

TRICK+TRAPらしい1冊と言えば、これがありました。
坂木司『動物園の鳥』。
もちろん、坂木司のサイン本なのですが、それだけに留まりません。
写真を見てのお判りのように、「著者直筆"帯"」付き。
坂木司『動物園の鳥』は著者直筆
考えてみたら、書店に飾られてある「著者直筆POP」はいくら本を買っても貰うことはできませんが、この「著者直筆"帯"」は、本を買うともれなくもらえるのですからね、これはオトクです。
というか、サイン本以上に貴重じゃないのでしょうか。
これは残り1冊でしたので、坂木司ファンの方はぜひとも吉祥寺に急ぎましょう。

しかしいくらお元気そうに見えるとはいえ、手術して退院してまだ1週間程度なのに、店なかでギャーギャー騒いでしまって申し訳ありませんでした。
ちょうどぼくが大騒ぎしているときに、男性の方が1名入ってきたのですが、棚をちょっと見たらすぐに出て行かれてしまいました。
......ひょっとして「チェッ、うるさい野郎がいる店だぜ。落ち着いて本も探してられねえ」と思われたからでしょうか。
だったら、ますます申し訳ありません......(お客様にも戸川さんにも)。

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ミステリ読者でもある私にとって、夢のような場所である本屋がその長くない歴史を閉じる。 昨日吉祥寺のTRICK+TRAPへ年始の挨拶をかねて顔を出すと、そ... 続きを読む