小竹向原でポタライブ・ワークショップ「5.構成-B」

ワークショップって、この世に数多く存在するようですが、「参加してみたい」と思ったのはこれが生まれて初めてだったのです。
そんな訳で、12月の1ヶ月間、5回に渡って、ぼくにとっては未開の街、ここ小竹向原で行われたポタライブのワークショップ、今日が最終回でした。
(と言っても、ノロウィルスのせいで途中2回欠席してしまい、ホントは3回だけの参加だったのですが)

最終回の今日は「構成」。
前回に「構成-B」ということで、今日は実践篇のようです。
まずは、もう既におなじみとなった小竹向原の住宅街を通り抜けていきながら、“自分が感じた雰囲気”を一言で紙にメモするよう指示が出ました。
続いて、その“自分が感じた雰囲気”を、よく現しているものを2つピックアップするように指示が出ます。
ちなみにぼくが選んだのがこの2箇所。
路地で遊ぶ子供たち 写真では見えませんが、店のなかではオバチャンが忙しくお惣菜をつくっています

このピックアップした2つ“だけ”を皆に見てもらい、自分が何を感じたのかを当てるという課題です。
しかし、ただ漠然と「これとこれ」などと、単に2つのシーンを見てもらうだけでは当然ダメなわけで、「どの順で見てもらうことで、他人にも自分が感じたことを判らせるか」工夫をすることが大事だということです。
これが今回のテーマ、「構成する」ということなのですね。

さて、そんな訳でぼくは上の写真の順で皆に見てもらおうと決め、その場所に連れて行くと……オオゥ、神よ。
子供がいません!
神隠しですよ、神隠し。現代の世に甦った神隠し。
……などと取り乱してしまっていても仕方ありません。急遽、紹介ブツを変更です。
子供の代わりに、この風景を見てもらいました。
20061230-003.jpg
丸印のところではちょうどタイミングよく、オバチャンが布団バンバンと叩いて「引っ越しっ! 引っ越しっ! サッサと引っ越しっ!」などと怒鳴り散らしている……訳はなく、そのまま取り入れていきました。
いいですねー、このタイミングでのオバチャン登場。

そんな訳でこの2つを見てもらい、しかも見るだけではなく、他の感覚も動員してもらいました。
そして聞いてみると、おお。
言葉としてはそれぞれ違うのですが、意外と「思っていたこと」って伝わるものですね。
そうです、ぼくの感じた雰囲気は「生活感」なのでした。
当初取り入れたのは路地で遊ぶ子供たちの声に、ボールを蹴る音。
子供たちがいなくなったあとには、洗濯物で満艦飾状態のベランダ、そして布団をたたく音。
またどこかのお宅からは、子供がピアノの練習しているのかぎこちなく聞こえてくるポロンポロンという音色。
これらを“遠景”の雰囲気として表しながら、続いて訪れた店屋の前。
店内では、店のオバチャンがせわしく働きまわっている様子、常連さんが買い物に来た威勢のいい挨拶、そして売り物のお惣菜のにおい。
これらを“近景”として感じさせられた「生活感」なのでした。

さて、ここからはポタライブのワークショップの総仕上げです。
40分ほど時間をかけて、「自分なりの作品をつくる」。
残念ながらぼくは前回のテーマ選びのときにお休みをしてしまったので、見学者です。
が、これがなかなか面白いんです。
人それぞれに街に対する感じ方があり、また、その感じた街のあり方をそれぞれの切り口で見せていくことがこんなにも違った形で現れることなのか……と、新鮮に思ったと同時に

「あー、ぼくもやりたかったっ!」

見学者として発表を楽しみながらも、そうした発表ができる人たちのことを羨むばかりの時間なのでした。
こんなまっすぐな道路をどこまでも進んでみたい……と感じさせられます こんな公園も通って……羨ま悔しいっ……!

参加者の発表を見ているうちに、主宰者の方もムクムクと発表欲が浮かんできたのか、「よし、ぼくもやっちゃおうかな」。
即席で始まりました。
なんと豪華な番外編のミニ・ポタライブ。
しかも、気にかかるお宅の前を通り掛ると、住人がそこにいるではありませんか。
ぼくのような小心者だったら、不審者と思われないように目も合わせず、サササッと通り過ぎてしまうところですが、そこはポタライブ主宰者。
これまでの作品でも制作時にずっと取材してきたというから、もう挨拶みたいなものなのでしょう。
気軽に話しかけて、気になることや街のことなどを聞き出していたのでした。
ポタライブ主宰者、ただ今取材中
うへえ。
知らない人とは絶対に話なんてできないぼく、決してそんな取材なんてできません……(泣)。

しかしここ、小竹向原は相変わらずのワンニャンパーク状態です。
参加者によるミニ・ポタライブ発表中(つまり本番中)だというのに、ラブラドール・レトリバーの飼い主が立ち話をしている傍を通り掛かると「ねえ、遊んでいってよ」という顔で見上げるので、ついつい皆で頭を撫でまわしていったり(さくらちゃんといって、もう10歳だそうです)、
気持ちよさそうに頭を撫でてもらうラブラドール・レトリバーのさくらちゃん(10歳)
これまた参加者によるミニ・ポタライブ発表中(つまり本番中)だというのに、ニャーニャーと鳴きながらネコがどこからともなく1匹、また1匹と集まり始め、皆で指先を突き出してにおいをかがせてみたり、
ブッサイクな顔しているくせにニャーニャーと人懐っこい小竹向原のニャンコたち
なんと最後には、手乗りインコならぬ“肩乗りミニチュアダックス”なんて登場したりするのでした。
カメラを構えると、メチャクチャ興味津々だった“肩乗りミニチュアダックス”
恐るべし、小竹向原のワンニャンパワー。

次回ポタライブの本公演は3月。
その前の2月には「ミニ・ポタライブ」があるということで楽しみにしています。
また今回のワークショップでずっとご一緒だった女優さんの出るお芝居も、1月に吉祥寺で開催されるということで、こちらの劇団は初めてなのですが、お伺いをしてみようと思っています。

こうして、今までなかった世界が広がっていくところも、こうしたワークショップの面白いところですね。
次回こそは全部参加して、「ぼくのポタライブ(略してぼタライブ)」をつくってみたいたいものです。