今日から開催のダンストリエンナーレ

今日から約1ヶ月間、「DANCE TRIENNALE TOKYO '06 BORDER ~ダンストリエンナーレ」が開催されます。
これは、世界10ヶ国から19カンパニー、120人以上のアーティストが参加するダンスのイベントで、公演以外にもフォーラムやワークショップなどが、青山劇場から青山円形劇場、そしてスパイラルホールで開催されるのです。
全部の公演に行くのはまず不可能なので、どうしても見たい人が出る回のみ、3回分のチケットをとったのでした。
でも、改めてパンフレットや公式サイトを見てると、全部面白そうなんですよね。
「通し券」なんていうのもあるようで……。

さて、そんな訳で今日開催の「A program」を観に、南青山はスパイラルホールまで行ってきました。
小雨降る南青山のスパイラル前
全席自由とのことで、開場10分前には行ったのですが、かなりの人が既にロビーにいたのです。
18時の開演時にはもう満席ですよ。
そんなに人気のあるプログラムだったのですね。
今日の出場は、2カンパニー。
まず登場したのは、今回のお目当てのダンサー、上村なおか。
演目は昨年10月に行ったデュオ作品、「最後の星」の再演だそうです。
そうでした、そうでした。
このときには他の予定と重なっていて、涙を飲んで諦めたのでした。
それが今日、パワーアップして観られるなんて……、いいことってあるものですね。

まずは、スメタナの交響詩「モルダウ」の調べにのせて、ステージ下手奥でゆったりゆっくりと踊る姿に、今回はかなりストイシズムを感じさせるのでした。
そして中盤ではガラリと曲調がロックに変わり、リズムに合わせてのさらにストイックさを感じさせる激しい踊りが展開されていくのです。
そしてラスト、再び優雅な『モルダウ』の曲に合わせてクライマックスを向かえ、徐々にステージ上の照明量も最大にあげられ、そして観客の目いっぱいに広がるステージセットの「白」。
その真っ白な舞台の上をカタルシスを解き放つべく激しく踊り、転がり、動き回る彼女たちの姿に、ただ息をするのも忘れて見入ってしまうのでした。
そして……暗転、終了。
もともと、上村なおかの踊りにはどこかストイシズムが見え隠れしているように思えていたのですが、今回のようにこれだけストレートにぶつけてくるのを観るのは初めての経験でした。
それだけに新しい彼女の世界をさらに垣間見た思いがし、また来年2月にソロパフォーマンスが開催されると言うことで楽しみにしているのです。

続いて登場したのはスイスのデュオ、カンパニー7272。
日本語だったら、「カンパニー“ナニナニ”」と読みそうな名前ですが、当然スイスのカンパニーですので、フランス語か何かで発音するのでしょう。
作品は「Simple Proposition」 。
これがなかなか評価の難しい作品です。
上村なおかのように照明を駆使し、踊り続けているわけではないのです。
ずっと明るいステージ上を、単に“変な動作をし続ける”2人のダンサー。
うーん、思わずポンキッキかセサミストリートのアニメを想像してしまいました。
らすと、大音響のSEとともに沈み行き、ピクリとも動かなくなってしまった2人に、「ひょっとしたら、彼らはこんなことを表現していたのではないか」という考えも思いついたのですが、あまり自身がありません。

「ダンスに国境はない」と思い込んでいましたが、ひょっとすると「英語のダンス」「フランス語のダンス」「日本語のダンス」とあって、翻訳は必要なのかもしれないな……、とそんなことも思ってしまった今日のステージなのでした。
(前回観た「日韓ダンスコンタクト」では、確かに演出上の違いこそあれ、“判りにくい”と言うことはなかったのですが)